組織目標を達成できるチームにするには?【達成の秘訣】

目標を定め、達成に向けて日々進む企業は多いです。目標の達成は、従業員のモチベーションを高めると同時に、企業により高い成果をもたらすことでしょう。

  • 目標を達成できる組織やチームづくりには何が必要か
  • 目標を達成できる企業とできない企業との違いはどこか

などについて、詳しく解説します。

1.組織目標の必要性「なぜ目標が必要か?」

多くの組織は、それぞれで独自の目標を掲げ、達成に向けてアクションを起こしています。どうして組織は目標を設定するのでしょう。ある研究結果によれば、組織が目標を定めて取り組むことで、従業員のパフォーマンスが改善し向上するそうです。

企業そして企業を構成する個々の組織は、それぞれが担う役割や立場よりも高い成果を求めて、日々活動を実施しています。組織目標は、個々の組織や企業が追い求める成果を達成する精度を高め、効率的に成果を実現できるツールの一つといえるのです。

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2.組織目標の細分化(ブレイクダウン)

企業は、大きな企業体としての全体的目標を持っており、それは部や課といった各事業部門に落とし込まれます。つまり、各事業部門が掲げる目標は、企業体としての大きな全体的目標とつながりを持つことになるのです。

各事業部門のリーダーには、

  • 企業目標の正しい理解
  • 企業目標と自分が所属する事業部門との関係性を把握
  • 目標への理解
  • 事業部門のメンバー全員に対して、企業目標と事業部門の目標、目標ごとの関係性を丁寧に解説

することが求められます。なぜなら、「事業部門の目標が企業目標をブレイクダウンしたもの」という点の理解は、それぞれの目標実現に不可欠な要素だからです。

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3.組織全体で目標を達成する方法

目標達成において重要となるポイントと目標管理の方法を3つずつ挙げ、それぞれについて詳しく解説しましょう。

目標達成における重要なポイント

①チームマネジメント

チームマネジメントとは与えられたタスクを個人や組織が実行するために、チームの管理やメンバー間の調整を行う能力のこと。チーム内に混在する問題や課題を特定し、メンバー同士の競い合いを解消する機能を持ちます。

チームマネージャーは、メンバーの生産性を高めながら効果的に機能するチームに変えて目標を達成するために、さまざまなリーダーシップスタイルを駆使してチームマネジメントを行う必要があるのです。

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②リーダーシップ

リーダーシップとは組織内で目標を定め、実現のためのチームをつくり、成果を生み出す能力のこと。

リーダーシップというと、持って生まれた先天的な才能というイメージがあるでしょう。しかし実は、後天的に習得できる資質であると分かっています。

  • リーダーシップは誰も発揮できる可能性を秘めている
  • リーダーシップは能力開発によって花開く資質である

ことを意識しながら、組織全体でリーダーシップを高めることが重要でしょう。

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③ビジョン

ビジョンとは見通しのこと。組織のビジョンというと、

  • 自分や組織を構成するメンバー、企業の未来の理想像
  • 自らが成し遂げたいと切望している目標を達成した瞬間

などに解釈できます。

ビジョンを持つことで、人は組織をビジョンに向けて前進、成長できるのです。目標達成という観点から見ても、目標達成への見通しという意味を持つビジョンは外すことができない要素でしょう。

目標管理の方法

①MBO(目標管理制度)

MBOとは個人またはグループで目標を設定し、その目標の達成度によって個人またはグループの評価を定める人事評価制度のこと。

Management By Objectivesの頭文字を取って、MBOと呼ばれています。提唱したのは、現代経営学の発明者であるピーター・ドラッカーで、日本語では一般的に「目標管理制度」と訳されます。

  • 従業員:「自分にとって望ましい目標」を自ら設定
  • 上司:従業員が設定した目標の適正度を確認、適正と確認できたら組織目標とリンクして、従業員個人の目標および組織の目標達成に向けてサポート

このような方法で行います。

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②KPI(重要業績評価指標)

KPI(重要業績評価指標)とは個人や組織の目標を達成するために、達成度合いを具体的に計測するための定量的な指標のこと。Key Performance Indicatorの頭文字を取ってKPIと呼ばれており、日本語では、「重要業績評価指標」と訳されます。

KPIは定量的指標のため、数値化が可能で、KGI、すなわちKey Goal Indicator(重要目標達成指標)の中間指標といった意味合いも持つのです。KPIを用いると、KGIを意識した活動ができます。数値化できるKPIの利用は、現実的な目標管理方法として非常に有効です。

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③OKR

OKRとは目標設定および管理方法の一つで、1つの目標(O)に複数の主要な結果(KR)が付随するという考えを持ちます。Objectives and Key Resultsの頭文字を取ってOKRと呼ばれており、日本語では「目標と主要な結果」という意味で解釈されます。

複数の主要な結果とは、目標達成の進捗を図るための定量的で具体的な指標のこと。OKRは一般的に、1つの目標に対して2~5個存在します。また、目標サイクルを1カ月から四半期と短く設定することで、フレキシブルな目標管理を実現するのです。

従業員へのレビューも短いスパンで行われるため、従業員はモチベーションを維持したまま継続的に業務ができます。これにより目標達成の精度が高められるのです。

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4.目標を達成できない組織の特徴「4つの『ない』」

目標が達成しにくい企業は、共通して「4つの『ない』」を持ちます。一体どんなものなのか、解説しましょう。

  1. やり方が分からない
  2. やる仕組みがない
  3. 時間がない
  4. やる気がない

①やり方が分からない

1つ目は、「やり方が分からない」。

たとえば、

  • 目標達成までの手順、取り組むべき課題やアクションが分からない
  • 手順やアクションは分かるが、それを実行する能力をどう準備すればいいのか分からない

など。そもそも目標達成への手順や課題が分からなければ目標の実現はあり得ません。また、「能力不足が見受けられるため能力開発をしてから」となると、目標達成までに時間がかかるでしょう。

このような際は類似する経験をした人材を中心として解決策を模索するとよいでしょう。

②やる仕組みがない

2つ目は、「やる仕組みがない」。

目標達成を援助する仕組みに、

  • マニュアル
  • 計測ツール
  • (半)自動化

といった仕組みが挙げられます。

マニュアルとは、類似したプロジェクトの担当者が業務プロセスなどを明文化したもののこと。対象業務の遂行だけでなく、関連業務の効率化にも役立ちます。

計測ツールとは、目標達成への進捗状況や達成度合いを測定するもの。調査やアンケート、ITツールなどがあり、目標を達成できたか定量的な把握が可能となります。(半)自動化は、進捗会議や評価レビューの面談といったものをイメージすると分かりやすいでしょう。

目標達成には、日々の忙しさで忘れがちな項目を上司と部下、あるいはメンバー同士で定期的に確認する仕組みが不可欠です。目標達成が困難な企業はこれらの仕組みがあるかどうかを早急に確認し、もしない場合は、急ぎ構築しましょう

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③時間がない

3つ目は、「時間がない」。

「時間がない」という企業の動きを分析すると、時間の多くは目標とは無関係の業務処理に追われています。つまり、目標達成に関する重要なアクションに時間を費やせていないのです。

目標達成では、目標に向かって突き進む時間を要します。もし、目標達成に費やす時間が少なければ、達成へのハードルは高くなりますので、どんなに生産性の高い従業員を配置しても、同じ結果となるでしょう。

こういった場合組織が抱えているタスクを洗い出して、優先順位をつけましょう。

そして、

  • 優先順位の低いタスク
  • 目標達成に直接関係のないタスク

はアウトソーシングします。「目標に邁進できる時間を多く確保するには?」という観点から考えるのがポイントです。

④やる気がない

4つ目は、「やる気がない」。

  • 何のためにどういった目標を立てたのか
  • どういう理由から組織の目標が決まったのか

など目標設定の意味が組織の中で共有されていなければ、活動のモチベーションは低くなります。

また、

  • メンバーへのフィードバックがない
  • 評価の仕組みが整っていない

という場合も同様です。

一人ひとりに「できる」という自己効力感を持たせるには目標の意味を丁寧に説明し、目標達成時あるいは未達成時のフィードバックを丁寧に行うとよいでしょう。

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