ホワイト企業とは? 定義、特徴、ホワイト企業認定

ホワイト企業とは、従業員が働きやすい環境を整備し、評価を得ている企業です。ここでは、ホワイト企業について解説します。

1.ホワイト企業とは?

「従業員に対する福利厚生や待遇が充実しており、働きやすい制度や環境が整備されている」「コンプライアンスに力を入れている」といった、社会的に高い評価を得ている企業のこと。

2013年の新語・流行語大賞を受賞した「ブラック企業」の対義語に当たります。

ホワイト企業の定義

ホワイト企業の定義は、下記のとおりです。

  • 顧客からの信頼と従業員の満足、企業としての利益それぞれのバランスが取れていて、どれかに傾きすぎていない
  • アイデアや企画を実現するといった競争力を持つ
  • 人に自信を持って薦められる
  • 顧客や従業員から愛されている

部下を育成し、目標を達成させる「1on1」とは?

・1on1の進め方がわかる
・部下と何を話せばいいのかわかる
・質の高いフィードバックのコツがわかる

効果的に行うための1on1シート付き解説資料をダウンロード⇒こちらから


【人事労務業務を効率化し、担当者の負担をグッと減らす】

カオナビならコストを抑えて労務管理・タレントマネジメントを効率化!

●紙やExcelの帳票をテンプレートでペーパーレス化
給与明細の発行や配布がシステム上で完結できる
年末調整の記入や書類回収もクラウドで簡単に
●人材情報の一元化・見える化で人材データを活用できる
●ワークフローで人事評価の運用を半自動化できる

詳しくはこちらから

2.ホワイト企業の特徴7つ

ホワイト企業にはいくつかの特徴があります。そのうち7つについて解説しましょう。

  1. 給与額・賞与額が高い
  2. ワークライフバランスへの配慮がある
  3. 残業が少ない
  4. 有給休暇を取得しやすい
  5. 福利厚生が充実している
  6. 離職率が低い
  7. 公正で明確な評価制度がある

①給与額・賞与額が高い

「給与や賞与の支給額、支給回数が多い」「毎年、定期継続して賞与が支給される」といった特徴があります。業績や将来性といった経営基盤の盤石さが伺えるのです。

②ワークライフバランスへの配慮がある

ワークライフバランスとは、「仕事と子育てや介護、家庭や地域、自己啓発などにかかる個人の時間との調和が取れている」ことです。

③残業が少ない

ホワイト企業といえるのは、残業時間が月20時間を下回る企業。残業が少なければプライベートな時間が確保できるため、ワークライフバランスの充実も図れます。

④有給休暇を取得しやすい

ホワイト企業には、「有給休暇の取得率が高い」「労働基準法により定められている有給休暇付与日数より多い休暇を与えている」といったケースも多く見られます。

⑤福利厚生が充実している

福利厚生の充実は、従業員満足度を高めます。ホワイト企業には、「従業員の要望を法定外福利に反映させる」「各種手当などの福利厚生を整備している」企業も多いです。

⑥離職率が低い

エンゲージメントが高まった従業員の離職率は低くなります。結果、ホワイト企業の従業員分布は、極端な年齢の偏りがなく幅広い世代に従業員が分布するのです。

⑦公正で明確な評価制度がある

評価システムが、明確・公正であるため、従業員が評価に納得しやすくなります。評価への不平不満も低減でき、一人ひとりが実力を発揮しやすくなるでしょう。

部下を育成し、目標を達成させる「1on1」とは? 効果的に行うための1on1シート付き解説資料をプレゼント⇒こちらから

3.ホワイト企業認定とは?

一般財団法人日本次世代企業普及機構が主催・運営する認定制度のこと。ホワイト企業認定は、現代社会における労働者の多様化した働き方・価値観にマッチしたホワイト企業を認定する、国内唯一の認定制度です。

ホワイト認定制度では、「次世代に残すべき素晴らしい企業」が多く表彰されています。またホワイト企業認定は、下記7つの認定指標をもとにしているのです。

  1. ワークライフバランス
  2. ダイバーシティー・インクルージョン
  3. ビジネスモデル・生産性
  4. リスクマネジメント
  5. 労働法令順守
  6. 健康経営
  7. 人材育成・働きがい

①ワークライフバランス

時間や場所、ライフステージとわず柔軟に働ける勤務形態を導入して、従業員のワークライフバランスの実現を目指しているかどうか、です。

②ダイバーシティー・インクルージョン

全従業員が個性や特色、経験などを活用しながら広く活躍できる企業を目指すための活動に対し、支援を進めているかどうか、です。

③ビジネスモデル・生産性

「ビジネスモデルが高い安全性と安定性を有しており、長期間の永続ができる」「生産性向上に対する施策を積極的に実施し、自社ビジネスを推進している」かどうか、です。

④リスクマネジメント

経営のうえで生じるリスクやそれが企業に及ぼす影響に対して、「事前に対策を取っている」「危機発生を回避する」「損失を極小化するための施策を取っている」かどうか、です。

⑤労働法令順守

すべての従業員が、安心安全な環境で労働できる円滑な企業活動の実現に向け、労働基準法や労働安全衛生法といった、労働に関する各種法律を適正に理解しているかどうか、です。

⑥健康経営

健康経営とは、従業員の健康管理を経営的視点で考え、戦略的に実践する経営のこと。従業員の健康を経営資源ととらえ、健康増進を業績向上につなげる施策を実施しているかどうか、になります。

⑦人材育成・働きがい

従業員と企業、両者の関係を対等と考え、両者が同じ方向性を持って互いに成長していくための取り組みをとおして、組織力を強化しているかどうか、です。

労働力不足の解消、生産性向上、エンゲージメント向上で注目される「キャリア自律」とは? 要点や具体的な取り組みがわかる キャリア自律の解説資料をプレゼント⇒こちらから

4.ホワイト企業認定認定までの流れ

ホワイト企業認定までの流れは、4つです。

  1. Web審査といわれる「ホワイト企業認定審査」の設問70問に回答
  2. 返却された診断フォームの審査結果とフィードバックをもとに自社の強みや弱みを把握
  3. ホワイト企業の認定基準を満たしている場合、必要書類を提出して書類審査に進む
  4. 審査で認定された企業に、ホワイト企業認定マークが付与される

部下を育成し、目標を達成させる「1on1」とは? 効果的に行うための1on1シート付き解説資料をプレゼント⇒こちらから

5.ホワイト企業認定を取得するメリット

ホワイト企業認定を取得すると、どのようなメリットが生まれるのでしょう。下記3つについて解説します。

  1. 企業イメージの向上による採用活動の円滑化
  2. 人材の定着
  3. 生産性の向上

①企業イメージの向上による採用活動の円滑化

ホワイト企業認定を取得すれば、ホームページやパンフレット、求人広告で認定マークを使えます。認定マークを用いれば、ホワイト企業だとアピールできるため、求人応募数の増加や優秀な人材の確保を実現できるでしょう。

②人材の定着

ホワイト企業であり続けようと実践を重ねれば全従業員のモチベーション・帰属意識を触発します。また従業員にとって魅力がある企業なら、人材の離職率の低減が期待できるのです。結果、優秀な人材を含めた従業員の定着を実現できます。

③生産性の向上

ホワイト企業と認定されるには、安心を感じ、健康な心身でいられる労働環境が必要です。環境づくりに尽力できる企業では従業員の力がフルに発揮されるため、生産性の向上が期待できるでしょう。