目標管理制度では「目標設定が困難」「面談の形式化」「面談準備が負担になる」といった問題点があります。
よく耳にするのは、次のような問題点です。
- 目標設定が難しかったり、目標設定シートが複雑で、作成に時間がかかり、負担になってしまう
- 目標管理のための面談が形式化されてしまったり、面談をやめてしまったりする
- 面談の場が社員の育成のためではなく、ただ単に会社の目標を伝える場になってしまっている
事前準備やポイントを抑えた面談が必要
そもそも目標管理は人材育成のためのものですが、それが崩れて会社からの一方的な情報提供で終わってしまっていることが多々あるのです。
目標管理を成功させるには、事前準備やポイントを抑えた面談が必要になります。導入までの時間が短く、社内でよく検討されていないうちにスタートしてしまうことが多いため、本来の機能が発揮できないのです。
評価する側もされる側も主旨をよく理解できていなければ、目標設定シートの作成や形式上のフィードバックに振り回されてしまうだけです。
目標管理を成功させるポイント
しかし、成功させることが難しいとはいっても実際に上手く運用している会社はあります。
目標管理を成功させるためには、以下のようなポイントを押さえておくことが有効です。
- 何を成果とし、どのような方針で評価するのかを導入前に明確にしておく
- 目標設定の内容を評価制度に直結できる内容にする
- 目標管理の目的は人材育成だということを前提に考える
目標管理を新たに導入する場合は、社内でよく練ること
現状、目標管理を取り入れることでかえって業績や社内の雰囲気が悪化してしまったという例は少なくありません。
現在の人事制度の方向性としては、欧米を中心にランク付けを廃止した「ノーレーティング」が主流となってきています。
目標管理を新たに導入するのであれば、なぜ目標管理が必要なのか、誰がどのように進めるのかを社内でよく練ることをおすすめします。また、社員の負担にならないよう配慮することも大切です。