貴社では従業員のストレスマネジメントをできていますか?
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現代社会では、ストレスにさらされる機会が増えています。過度のストレスは体調に異変を起こす場合もありますが、日常生活を送る上ですべてのストレスを避けることはできません。そこで重要視されているのがストレスマネジメントです。
ここでは、ストレスの本質を探り、ストレスと共存していく際に役立つ情報を紹介します。
目次
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1.ストレスマネジメントとは?
ストレスマネジメントとはストレスを上手にコントロールする方法のこと。日常生活を送る上で、誰しもがストレスを感じますが、その際、ストレスを抱えたままにしていると、気力を失ったり体調を崩したりと心身に悪影響を及ぼす場合もあるのです。
ストレスによる不調(ストレス反応)を防ぐには、自身でうまく対処する方法を知って、ストレスと上手に付き合っていくことが重要でしょう。
企業としてストレスマネジメントに向き合うには、従業員がどのような点にストレスを感じているのかを把握する必要があります。
カオナビなら、アンケートやサーベイ機能から従業員のストレスを把握することが可能!
1on1や面談記録、小耳情報まで一元管理できるため、そうした中からも従業員のストレスを拾い上げることができます。
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2.ストレスとは?
ストレスとは、外から何らかの刺激を受けた結果、心身に生じるさまざまな負担のこと。なお、ストレスを与える原因(刺激)のことをストレッサーといいます。
ストレスを抑えるにはストレスを与える環境(ストレス状況)の改善が必要です。何の対処もせずにいれば心身に不調が現れてしまうかもしれません。これを「ストレス反応」といいます。
ストレッサーとは?
ストレスは外的要因によって引き起こされ、これは次の4つに分類できます。
- 物理のストレッサー(物理的、生物的、科学的ストレッサー)
- 心理のストレッサー(精神的ストレッサー)
- 社会のストレッサー(社会的ストレッサー)
- 環境のストレッサー(気候、災害ストレッサー)
それぞれのストレス要因を具体的に見ていきましょう。
①物理のストレッサー
職場環境、VDT作業(PC作業など)、騒音や振動、悪臭、薬物による弊害、自身の病気など、物理的・生物的・科学的な要因によるものです。
人によって感じ方は異なりますが、これらに悩まされていて何らかの対処・改善が必要だと思われるようであれば、それは当人にとってのストレッサー(ストレス源)だといえるでしょう。
②心理のストレッサー
不安、怒り、悲しみ、憎しみ、恐れ、焦り、緊張、劣等感といった感情を引き起こす要因によるものです。さまざまな状況が考えられますが、たとえば家族やペットとの死別は大きなストレス要因になり得るでしょう。
また人間関係上のトラブルによる精神的苦痛をストレスに感じる人は多いです。職場では上司・部下の関係で生じることが多いでしょう。学校などでは友達との間で起こる「いじめ」が挙げられます。
③社会のストレッサー
離婚や別居、転居、転職などによる生活の変化や、異動・配置換えといった仕事上の変化によるものです。昇進などのうれしい出来事も、ストレスになる場合があるため注意が必要です。
また男らしさや女らしさ、親としての立場や管理職としての立場など、周囲から求められる社会的役割がストレス要因になることもあります。
④環境のストレッサー
暑い寒いといった天候や温度・湿度、花粉、地震や台風、洪水といった自然災害などによるものです。
犯罪や大事故、大災害などによって激しいストレスがもたらされた場合、精神に大きなダメージを与えることもあります。その際、PTSD(心的外傷後ストレス障害)やASD(急性ストレス障害)を発症する場合もあるので、適切なケアが必要です。
ストレス反応の種類
ここからはストレス要因によって生じる、さまざまなストレス反応について紹介します。
メンタル面のストレス反応
やる気が出ない、無気力、投げやりになる、誰にも会いたくなくてひきこもる、楽しくない、面白くないなど、感情の起伏がなくなり、仕事の集中力が落ちる人もいるようです。
また、落ち込む、自分を責める、寂しいなどの悲観的・否定的な思考に陥る一方で、イライラする、怒りっぽい、他人を責めるなどの攻撃的な一面も出てきます。
体に起こるストレス反応
眠れなかったり(不眠)、寝すぎたり(睡眠過多)することが増えます。また、過呼吸や息苦しさを覚える、高血圧、動悸、不整脈などの異変が現れる人もいれば、頭痛、頭が重い(頭重感)、肩こり、腰痛、背中の痛みなどを訴える人もいます。
その他、食べすぎ、飲みすぎ、胃痛、胃もたれ、便秘、下痢などの症状に悩まされることもあります。
ラザルスのストレス理論
アメリカの心理学者ラザルスは、心理的側面からストレス論(心理的ストレスモデル)を展開しています。それは人が何らかの刺激を受けたときに、ストレスとして認知されるかどうかは受け手によって異なるというものです。
ラザルスは、人がストレスであるかを自覚する際は「認知的評価」が働くとし、「一次的認知評価」と「二次的認知評価」の2つの段階を経てストレス反応が現れると説いています。
一次的認知評価
一次的認知評価ではまず、原因となるストレッサーが自分と関係があるか、自分にとって害や脅威になるものか、対処する必要があるかどうかを、自己防衛の観点から脳が判断します。
そのストレッサーが「自分にとって有害ではない」と認知した場合、ストレスにはなりませんが、有害(ストレスフル)であると認知した場合、二次的認知評価へと進みます。
二次的認知評価
有害(ストレスフル)であると認知したものに対して、どう対処すべきかを考える段階が二次的認知評価です。
過去の経験値などから、「効果的に対処する方法を知っているかどうか(結果期待)」「その効果的な対処方法は実現可能かどうか(効力期待)」を評価します。
対処できると認知した場合、ストレスは緩和されますが、対処できないと認知した場合、ストレス度合いはさらに高まります。
デイリーハッスル
デイリーハッスルとは、日常生活や仕事などで生じる些細な煩わしさや小さないら立ち(ストレッサー)のこと。
一つ一つは大きなストレスではありませんが慢性化しやすく、小さなストレスが溜まるにつれて心身に不調をきたすことも。デイリーハッスルは、ラザルスやフォルクマン、コーエンが提唱しています。
このようにストレスの原因はさまざまであり、従業員によってもストレッサーが異なります。
そのため企業人事としては、管理者および従業員が適切なストレスマネジメントを身につけるためにも、まずはストレッサーを把握することが重要です。
カオナビを活用すれば、アンケートやサーベイ機能で従業員のストレッサーが把握できるだけでなく、一元管理された人材情報と紐付けて多角的な分析が可能!個々のストレッサーを把握した上で、従業員一人ひとりに必要なフォローができます。
3.ストレスマネジメントとストレスチェック制度
厚生労働省は「ストレスチェック制度」の導入を企業に義務付けています。
ストレスチェック制度とは?
ストレスチェック制度とは従業員のメンタル面の不調を事前に把握するためにストレスの度合いを検査し、結果に基づいた「医師の面接・指導」の実施を事業者に義務付ける制度のこと。
労働安全衛生法の一部を改正する法律の公布によって、2015年12月より「従業員50人以上の職場で毎年1回、定期的にストレスチェックを行うこと」が義務化されています。
これに伴い、厚生労働省がWeb上にて「ストレスチェック制度導入マニュアル」を無料公開しています。※従業員50人未満の事業場は努力義務とされています。
ストレスチェック制度の流れ
ストレスチェック制度の導入の流れを段階別に見ていきましょう。
事前準備やストレスチェック質問票の配布
事前準備では、ストレスチェック制度の導入を従業員に告知します。それから社内の衛生委員会で、誰に対して行うか、いつ行うか、どんな質問票を作るかといったストレスチェック制度の運用方法について話し合います。
話し合いで決定したことは社内規定として明文化し、すべての従業員に周知します。その後、実施体制や役割分担を決めるのです。
評価と判定
ストレスチェックは、厚生労働省が推奨する「職業性ストレス簡易調査票(57項目)」に基づいて実施します。そしてこの結果によって、面接指導が必要な「高ストレス者」を選定するのです。
評価方法には、質問項目の回答を1~5の点数で表して、合計点から導き出す単純合計判定法と、「素点換算表」に当てはめて標準化得点から導き出す方法があります。高ストレス者の判定基準は定められておらず、判断は各事業所の衛生委員会などに委ねられます。
通知
事業者はストレスチェックの実施責任を負いますが、実際に実施するのは産業医などの医師や保健師で、結果は、医師などから直接各従業員に通知されるのです。
結果は数値で示すと同時に、レーダーチャートなどの図表で分かりやすく提示する必要があります。なお検査結果は個人情報に当たるため、事業者への開示を本人の同意なく実施することはありません。
集団分析
検査結果は、部や課など一定の集団ごとに集計・分析します。集団分析によって、部署や課などの特徴や傾向が分かります。高ストレス集団が分かったら、他の集団と労働時間や業務内容、仕事の量や質、サポートの有無などを比べてストレスの要因を探るのです。
10人以上で行う集団分析の結果は、本人の同意を得なくても、産業医などの実施者から事業者に提示できます。
面接指導
高ストレス者と評価された従業員から申し出があった場合、産業医などが心身の状態や業務状況などを確認する面接指導を行います。
高ストレス者に該当するのは、自覚症状が高く現れている人や、自覚症状がある程度あって、ストレスの度合いが高く、周りのサポートを受けられていない人など。高ストレス者と評価された場合、産業医による面接指導を受けることが望ましいとされています。
対策の実施
産業医などによる面接指導の結果、必要と思われる内容は事業者に報告されますが、報告の際、本人の意向に充分に配慮する必要があります。
また報告を受けた事業者は、義務として診断結果および面接結果に応じた対策を講じなければなりません。勤務を休む必要がある場合は休暇・休職の措置を、勤務に制限が必要な場合は、労働時間を短縮したり配置換えを行ったりするなどの措置を講じるのです。
ストレスチェックは年1回の実施が義務付けられていますが、年1回にとどまらず、定期的に実施することでより正確に従業員のストレスが把握できます。
カオナビなら、システム知識がない方でも簡単にサーベイが作成できるので時間がなくても簡単。
また、システム内で収集・分析が可能です。加えて、面談・小耳情報も従業員データとして蓄積し、一元化されたデータベースに生きたデータを収集できます。
効率的なストレスチェックの実施をサポートするだけでなく、より正確なデータ収集・分析にも貢献します。
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4.ストレスマネジメントがもたらす効果
ここからはストレスマネジメントを行う効果について紹介しましょう。
従業員の精神面が健康になる
ストレスマネジメントを適切に実施すれば、従業員のメンタルヘルスを健康に保てます。
メンタルヘルスが不調だと、業務のパフォーマンスが落ちたり遅刻が増えたりといった事象が現れます。もし休業に進んだ場合、長期間に及ぶ場合もあり得るでしょう。まずは個人で自分の調子を観察することが大事です。
職場環境が改善される
ストレスと上手に付き合える従業員が増えれば、職場環境が明るくなるでしょう。また、メンタルヘルスに不調のある人に対してだけ措置を講じるのではなく、全従業員や組織全体を対象に職場環境の改善などを実施することが大切です。
その結果、全体的な労働の質は上がり、モチベーションや生産性の向上につなげることができます。
ハラスメント防止につながる
従業員がストレスマネジメントを行うことで、ストレスについての理解が進みます。また、職場ストレスの大きな原因であるパワハラやセクハラといったハラスメントの防止や、コミュニケーション・エラーを起こさないための配慮にもつながります。
管理監督者による部下の体調管理や、相談に乗りやすい関係性づくりにも役立つでしょう。
企業のストレスマネジメントは従業員一人ひとりが行うだけでなく、組織が一体となって行うことが重要です。
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アンケートやサーベイ機能を活用して従業員のストレスチェックを行いながら、一人ひとりに即した適切なフォローを実施できます。
従業員のストレス状況は人事・経営陣・現場で共有できる一元化されたデータベースで管理されているため、組織で共通認識を持ちながら首尾一貫したストレスマネジメントに取り組めます。
5.ストレスマネジメントの方法
メンタルヘルスを健康的に保つために必要な、ストレスマネジメントの方法を紹介します。
従業員自らによるストレスマネジメント
自分の状態をよく観察し、ストレスを予防・解消する、つまり従業員自らがストレスマネジメントを実施することを「セルフケア」と呼ぶのです。
職場におけるストレスは自分一人では解消できない場合も多いため、セルフケアでは心身の状態の把握を重視します。体調がいつもと異なるなどのストレス反応に気付いたら、上司や産業医などに相談するなどの対策を取りましょう。
またストレス解消法として腹式呼吸やストレッチを日常に取り入れる、仕事以外に趣味を持つ、規則正しい生活を心掛けるなども大切です。
管理者によるストレスマネジメント
チームリーダーや課長といった管理監督者が行うストレスマネジメントを「ラインケア」といいます。
日頃から部下の様子に気を配り、必要に応じて相談を受けたり職場環境を改善したり、産業医に相談することを促したりするのです。ラインケアにおいては、いつでも相談しやすい関係の構築が重要となります。
普段から、遅刻や早退が増えていないか、無断欠勤がないか、仕事の成果が落ちていたりミスが目立つようになっていないか、元気がなかったり服装が乱れていないかといったことなど、いつもと違うところがないかなどを観察することも大事です。
社内の専門家によるストレスマネジメント
事業所に所属する専門家によるストレスマネジメントの場合、専門的なケアが受けられます。専門家とは、産業医や衛生管理者、カウンセラー、精神科医、保健師などのことですが、中小企業などでは人事労務担当者が兼任する場合も。
産業医などは、セルフケアやラインケアが適切に行われるように指導したり、相談内容によって外部専門医や専門機関を紹介したり、専門的な立場から職場の環境づくりに対して助言を行ったりします。
社外の専門家によるストレスマネジメント
都道府県産業保健推進センターや地域産業保健センター、労災病院、中央労働災害防止協会、EAP(従業員支援プログラム)など社外専門家(事業場外資源)を活用も重要です。
社外専門家は、社内専門家から紹介を受けることなどで利用でき、社内専門家だけでは対応が難しい場合などに活用できます。
ストレスマネジメントでは、上司・社内専門家・社外専門家が連携して、従業員のメンタルヘルスを健康的に保つための仕組みを整えることが求められるのです。
ストレスマネジメントの中でも管理者によるストレスマネジメントは特に重要な役割を果たします。
人材管理システム「カオナビ」は、管理者によるストレスマネジメントをサポートします。
アンケートやサーベイから従業員のストレスを把握するだけでなく、1on1や面談からも生きたデータを収集可能。
1on1や面談の効率的な実施をサポートする機能も備えており、部下が上司に相談しやすい関係の構築に貢献します。
6.ストレスマネジメントに欠かせないコーピング
ストレスマネジメントを行う上で有効な、コーピングの手法について解説します。
- 問題焦点型
- 情動焦点型
コーピングとは?【意味とやり方をわかりやすく】ストレス
「ストレス社会」といわれるほど、現代人はストレスにさらされる機会が増えています。その中で、自分のメンタルを守るために必要なのが「コーピング」という対処方法です。
従業員の精神衛生を管理するため、コーピ...
①問題焦点型
問題焦点型のコーピングは原因解決を重視する対処法で、ストレッサーとなるものを見極め、ストレッサー自体を取り除いて、ストレスをなくしていきます。
上司や同僚などにアドバイスを求めて問題を解決したり、環境を変えたりすると、ストレスを根本から解消できます。たとえば業務負担が大きい場合、担当業務を減らすことでストレスが軽減されます。
原因から距離を置く
問題焦点型コーピングのひとつに、ストレッサーとなる原因から距離を置いてストレスを受けないようにする方法があります。たとえばストレッサーとなる人がいる場合、その人の居ない場所に移動したり、その人を遠ざけたりすることで問題が解決します。
しかし人間関係が原因の場合は、対処が難しい場合も多く、すべてのケースで実現できるとは限りません。時間や予算がかかったり実現の可能性が低かったりする場合もあるのがデメリットですが、根本原因を取り除くことができれば高い効果を得られるでしょう。
相談
上司や同僚、家族や友人など身近な人に相談することも方法のひとつです。不安や悩みなどを話せば、ストレスが解消できたり気持ちに整理がついたりします。また話しているうちに頭の中が整理できて、対処方法が見つかることもあるでしょう。
身近な人への相談が難しい場合は、職場や公的機関の相談窓口を利用しましょう。事業所側からは、相談しやすい休憩スペースを新設するなど、ハード面からサポートする方法もあります。
捉え方を変えてみる
ストレスを感じている内容への捉え方を変えて、ポジティブになるように努める方法も有効です。職場などでは、すぐにストレッサーを取り除くことができない場合も多いでしょう。
そこで、あえてストレスと向き合って頭を切り替えてみると、ストレスが軽減される場合があります。その際、自分の心に耳を傾けて問題を明確にしましょう。ノートなどに書き出すと把握しやすくなります。
たとえば、上司の評価が気になると感じているなら、「他者の評価も大事だがまずは自分の役割を果たすことが重要だ」と思考を変えて前向きに取り組んでみましょう。
②情動焦点型
情動焦点型のコーピングは辛いという感情を和らげることを重視する対処法で、ストレッサーとなる原因に直接対処するのではなく、自分自身の感情を間接的にコントロールしてストレスを緩和します。
自分が楽しいと思えることを気晴らしに行ったり、しっかり休息を取ったりすることでストレスが和らぐのです。
リラックス
呼吸法(腹式呼吸)やヨガ、アロマテラピーなど、リラクゼーション法を身に付けると、心を穏やかにできます。
座り仕事の場合、体が緊張して凝り固まりやすいですが、少し疲れたと感じた際、しばらく目をつぶって腹式呼吸を行うとリラックスできます。また簡単なストレッチなどで体のコリをほぐすのもよいでしょう。
PCに向かう仕事が多い場合、眼が疲れやすいため、定期的に遠くを見るようにすると疲れが和らぎます。
リフレッシュ
趣味など好きなことに夢中になると、良い気分転換になって仕事への活力を得られます。職場から離れた場所で過ごすことで解放感が得られたり、職場以外の人と交流を持つことで人脈が広がったりと、生活も豊かになるでしょう。
また軽いランニングやウォーキングなどの適度な運動も効果的ですので、楽しく続けられる運動を取り入れてみましょう。また、よく笑うことも大切です。笑いを生活に取り入れることで免疫力がアップするといわれています。
コミュニケーション
友人や家族など親しい人とコミュニケーションを取ることも効果的です。たわいもないおしゃべりを楽しむだけで、ストレスが解消されることも。
おしゃべりの内容は相談事に限りません。仕事に関係のない何気ないおしゃべりによってイライラや不安が和らぎ、心が晴れていく場合も多いです。
気持ちを切り替えるためにも、どんどんおしゃべりを楽しみましょう。職場でも軽い雑談などは、場を和ませたり仕事を円滑に進めたりするのに有効です。
眠る
落ち着いた睡眠は、心身の健康に欠かせません。良い睡眠は、朝の目覚めも快適で、日中の睡魔にも悩まされなくなります。
必要な睡眠時間には個人差があるため、自分に合った睡眠時間を確保しましょう。昼休みなどに15分程度の仮眠を取ると、昼間の眠気が解消され、頭の中がリフレッシュして仕事の能率も上がります。
コーピングのレパートリーを意識する
コーピングのレパートリーが多ければ多いほど、ストレスの緩和に役立ちます。ストレスを上手にコントロールするには、ストレスを柔軟に捉えて、身に付けたストレス解消法を活用することが重要なのです。
ストレス解消法をたくさん持っていれば、ある手法では手応えがなくても、別の手法でストレスを和らげられます。上記で紹介した方法以外に、自分自身がストレスを発散できると思える方法を書き出すのもよいでしょう。
従業員のストレスに対して適切な対策・フォローができていますか?
アンケートやサーベイ、面談から従業員のストレスを把握し、適切な対策・フォローが検討できます。
7.ストレスマネジメントを用いる現場
ストレスマネジメントはどのような現場で活用されているのでしょうか。具体的な事例を紹介します。
介護の現場
介護の現場では、仕事中のさまざまな場面や労働条件などからストレスを抱える人も多いです。ストレスを放置すると、離職や被介護者への虐待、不適切なケアにつながることもあるため注意しなくてはなりません。
仕事が忙しすぎてきつい言葉を投げかけたり、周囲のサポートを得られずにイライラが募って厳しい態度を取ったり、ストレスが爆発して高齢者虐待に至ることも。こうした事態を避けるためにも、適切なストレスマネジメントが求められています。
また、介護職員のストレスを和らげるには、組織的なサポートが必要です。
看護の現場
看護の現場では、日常的に病気や生死に関わる状況に接します。また、他の職種に比べて業務量が多く、仕事のコントロールも効きにくいため、ストレスのかかりやすい職業だといえるでしょう。
看護職特有のストレッサーは、緊張感のある職場、医師などの看護職への無理解、厳しい労働環境、患者や家族との関係などが挙げられます。メンタルに不調をきたすリスクが高い職種のため、ストレスマネジメントの適切な活用が欠かせません。
教育の現場
教育の現場では、「ストレスによってメンタルに不調をきたした子どもへの対応」と「事前予防のためのメンタルヘルス教育」の2つの観点からストレスマネジメントが実施されています。
ストレス反応の種類を知り、ストレス対処法(コーピング)を身に付ければ、ストレスをコントロールできるようになります。メンタルヘルスに不調をきたさないよう、また日常の場面から活用できるような教育が必要でしょう。
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ストレスは業務パフォーマンスに支障が出るだけでなく、最悪のケースではうつ病などを発症してしまいます。また、従業員のストレスを放置すると離職にもつながり、企業力の低下にもつながります。
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