人事評価クラウドは評価業務を大幅に効率化してくれる便利なツール。けれどいざ選ぶとなると、多すぎて選べないという意見をよく耳にします。たしかに比較サイトを調べると「厳選50社を比較」といったタイトルも並んでいて、これでは「比較疲れ」してしまいそうです。
そこでこの記事では自社にピッタリな人事評価クラウドを効率よく選ぶための手法について、サービスの概要や比較ポイント、比較時のよくある質問などくわしく解説します。後半に「比較診断チャート」を用意していますので、ぜひご活用ください。
目次
1.人事評価クラウドとは?
人事評価クラウドとは、人事評価業務をクラウド環境で行えるサービスです。クラウドとはインターネットでサービスを提供する仕組み。SaaS(Software as a Service)とも呼ばれます。Excelや紙を使った評価業務のプロセスを効率化したり、テレワークに対応できたりとさまざまなメリットがあります。他の提供形態との違いを表にまとめました。
クラウド型 | パッケージソフト型 | オンプレミス型 | |
導入方法 | 自社でサーバーを用意する必要がなく、インターネットを介してベンダーのサーバーにアクセスし利用する。 | ソフトウェアを購入し、対象の端末に導入する。 | 自社のサーバーにシステムを導入する。 |
費用 | 初期費用、月額利用料 | ソフトウェアの購入代金 | 初期の導入費用、カスタマイズ費用、保守費用など |
メリット |
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デメリット |
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2.人事評価クラウド比較診断チャート
課題の傾向をつかみ、人事評価クラウド選びを円滑にしていただけるよう、サービスを大きく4つのタイプに分類しました。YESかNOで答えるだけで、自社にどのタイプがピッタリなのか簡単に診断できる、比較診断チャートを用意しましたので、ぜひご活用ください。
①評価ワークフロー型
進捗の一元管理やリマインド機能など評価業務の効率化に特化したタイプ。評価ワークフローの機能が充実していて、やりたいことが実現できるサービスがオススメです。
②多機能バランス型
評価業務だけでなく総合的に人事業務を効率化したいなら、評価ワークフローはもちろん、人材データベースやタレントマネジメントなどの機能を取りそろえたタイプがオススメです。
③エンゲージメント型
従業員のエンゲージメントに特化したタイプ。チームでのコミュニケーション機能やパルスサーベイ、ピアボーナスなどエンゲージメントを高める仕組みが豊富なサービスを選ぶのがオススメです。
④コンサルティング型
人事評価制度そのものを抜本的に変えたいならコンサルティングを検討しましょう。専門知識のある第三者の視点が入ることで、大きな変革と成果が期待できます。
3.人事評価クラウドのメリット・デメリット
クラウド型なので自社でサーバーを用意する必要がなく、インターネットと端末さえあればシステムを利用できます。表にあるようにオンプレミス型やパッケージソフト型は買い取り型の料金プランですが、人事評価クラウドは初期費用と月額費用にわけられるのが基本。利用する機能や従業員数によって、月額費用は変動します。
②人事評価クラウドを導入するメリット
人事評価クラウドの代表的なメリットをご紹介します。
(1)導入が早い
アカウントがあれば利用できるため。導入が早いという特長があります。最短、1ヶ月というケースも。
(2)社外など、場所を問わず利用できる
インターネットさえあれば利用できるので、自宅や外出先でも評価業務ができます。
(3)スマートフォンからでも利用できる
パソコンが利用できない環境でも、スマートフォンから閲覧や入力が可能。
(4)アップデートが自動でされる
基本的にベンダー側でセキュリティなどのアップデートを行うので、利用者の工数が少なくすみます。
③人事評価クラウドのデメリットと注意点
人事評価クラウドにはデメリットもあります。注意点をふまえ、検討しましょう。
(1)オンプレミス型ほどカスタマイズできない
オンプレミス型は自社の要望にあわせフルカスタマイズできますが、クラウド型はあらかじめ用意された機能しか利用できません。どうしてもクラウド型で満たせない機能がある場合は、オンプレミス型を選ぶ必要があります。
(2)情報漏えいリスクへの配慮が必要
物理的に隔離された社内サーバーを使うオンプレミス型と違い、インターネットという公共回線を使うため、セキュリティや情報漏えいリスクに対する配慮がより重要になります。ベンダー側のセキュリティ対策をしっかり確認する必要があるでしょう。
4.人事評価クラウド選び方・比較のポイント
クラウド型人事評価システムは、数多くのサービスが提供されています。比較サイトもたくさんありますが、自社にピッタリなサービスとなるとそう簡単には見つかりません。なかには数十件の資料請求を一度にできる比較サイトもありますが、資料に目を通すだけでもひと苦労。この章では、比較の際に重視すべきポイントや流れについて具体的に解説しますので、参考にしてくださいね。
①基本的な比較ポイント
まずは基本的な比較ポイントです。人事評価クラウドを比較する際、下記の10個のポイントを押さえることで、自社にピッタリなサービスを選びやすくなります。
(1)機能
自社が必要とする機能が備わっているかを確認しましょう。本来必要な機能が足りなかったり、オーバースペックだったりするとシステムは定着しません。また必要機能をチェックすることで、多数あるサービスをある程度ふるいにかけられます。人事評価クラウドの主な機能は下記です。
- 評価シートの作成や編集
- 進捗の一元管理
- 人材データの一元管理
- 帳票入出力
- 他の人事システムとのデータ連携
- スマートフォンやモバイルでの閲覧
- 適切な権限の設定
比較をはじめる前に、あらかじめ自社に必要な機能が何か、決めておくとよいでしょう。
(2)対応する評価の種類
そのサービスで対応している評価の種類をチェックしましょう。現在は評価の仕組みも多様で、目標管理(MBO)やOKR、360度評価などフォーマットもさまざま。自社独自の評価制度がある場合は、標準搭載された評価シートのカスタマイズが可能かチェックする必要があります。新たな評価の仕組みを導入する予定があるなら、対応可能か確認しておきましょう。
人事評価クラウドのなかには、代表的な評価シートのテンプレートを用意しているケースもあるので、比較材料になります。
(3)料金
初期費用や月額費用がいくら必要なのかを、具体的に確認しておきましょう。人事評価クラウドは選ぶプランや機能、実際の利用者数によって料金が変動します。認識のずれがあると、追加費用が発生します。とくに利用者数は選ぶ基準にもなるので、向こう3年や5年など中期的な視野で決めましょう。
ベンダーに依頼すれば、見積もりに必要な項目を教えてくれるので、項目を埋めたうえで正式な見積もりを取得しましょう。その際は費用が追加になる場合の条件もくわしく聞いておくと、料金比較がしやすいです。
(4)対象とする従業員規模
そのサービスが対象とする従業員規模がどれくらいなのか、事前に確認しましょう。小さすぎたり大きすぎたりすると、あとでサービスの乗り換えが必要になり、余計にコストがかかりかねません。
対象とする規模は主に「小~中企業向け」か「大企業向け」の2つに分類され、大企業向けのシステムは多機能で高価格、中小企業向けのシステムはシンプルで低価格な傾向です。
何名向けと明記しているサービスは通常ありませんので、営業担当に聞くか導入事例をみるとよいでしょう。
(5)導入までの期間と流れ
発注から導入または運用開始までの期間と流れを、営業担当に確認しておきましょう。サービスによって必要な手続きや期間は異なります。期中や繁忙期にシステムを移行するのはオススメできません。きちんとスケジュールを把握するために、営業担当からの情報に加え、社内処理にどれくらい時間が必要かも見積もっておきましょう。
(6)使いやすさ
そのシステムの操作性などを確認します。人事評価クラウドは多くの社員が利用します。年齢層も幅広いでしょうし、外国人の方が使うこともあるでしょう。使いにくいシステムでは利用が定着しません。下記のような項目をデモや無料トライアルを活用して、実際の画面を見ながら確認しましょう。
- ログインのやり方
- 画面の見やすさ
- メニューのわかりやすさ
- ボタンの押しやすさ
- ドラッグ&ドロップで直感的に操作できるか
- スマホでの操作性
デモや無料トライアルは現場の従業員にも参加してもらいましょう。参加者は年齢や性別、あるいは部門などで均等になるよう配慮すると複数の視点から意見が聞けます。
(7)セキュリティ
人事評価クラウドは個人情報を扱います。ベンダーのセキュリティチェックは重要です。セキュリティが甘いと情報漏えいの危険性が増すため、社内に情報システム担当がいる場合は、一緒に確認するとよいでしょう。代表的なチェックポイントは下記です。
- 多要素認証(2段階認証):IDやパスワード以外の追加認証
- IPアドレス制限:指定したIPアドレスからしかアクセスを許可しない
- 第三者機関による脆弱性診断:外部のセキュリティ専門機関による認定
- プライバシーマークの取得
- ISO27001の取得
(8)近しい事例の有無
自社に近い事例があるかどうかをチェックしておくと、イメージがより湧きやすいでしょう。実績の確認にもなります。事例の比較ポイントは下記です。
- 業種
- 業態
- 従業員規模
- 抱えていた課題
- 課題をどう解決したか
導入事例には抱えていた課題をどう解決したかが記載されています。自社の課題にフィットした事例を読んでおくと、利用の効果をイメージできますし、デモを受ける際に用意する質問リスト作成にも活かせます。
(9)システム連携
自社ですでに利用しているシステムと連携できるかも確認しましょう。既存の給与計算システムや労務管理システムなどと連携できないと、手作業でデータを反映しなければいけません。事前に利用しているシステムを洗い出し、連携が可能か確認しましょう。
最近ではSlackなどのチャットツールと連携し、リマインドもチャットツールを通じてできるようなサービスもあります。そのサービスで他にどのようなシステム連携が可能かも聞いておくと、比較時に役立つでしょう。
(10)サポート
導入後にどのようなサポートが受けられるのかを確認しましょう。システムは導入して終わりでなく、定着させることが重要。とくに人事評価クラウドは月額制なので、料金プランが変わらない限り使えば使うほどお得です。
なかにはヘルプデスク以外にも、オンラインセミナーやユーザー会を開催しているベンダーも。他社のノウハウを得られる絶好の機会なので、無料で受けられるならば積極的に活用しましょう。
サポートの内容によっては有料な場合もあるので、あらかじめどこまで無料か確認することをオススメします。
5.人事評価クラウド比較検討の流れ
ここからは具体的な比較検討の流れをポイントも交え、解説します。
- 最低限、どのような機能がほしいかを決める
- 機能、知名度、実績で3つ程度に絞り込む
- 導入事例をチェックする
- 資料請求する
- デモや無料トライアルをする
- 比較する
- 決定! 社内稟議にかける
(1)最低限、どのような機能がほしいかを決める
まずは求める機能を決めます。機能を先に確定させることで、サービスの絞り込みがしやすくなります。その際には最低限必要な機能と、できればほしい機能とにわけてリスト化するとよいでしょう。
(2)機能、知名度、実績で3つ程度に絞り込む
機能が決まったら対象を3つ程度に絞り込みます。それ以上だと選ぶのに手間と時間がかかるので、オススメしません。選ぶ基準は機能、知名度、実績の3軸です。価格はあえて意識しません。ここではあくまで3つに絞り込み、比較をスムーズにすすめるのが目的です。
(3)導入事例をチェックする
絞り込んだ3社の導入事例をチェックします。ここでは自社に近い事例のみを数社ピックアップして、確認しましょう。導入事例を読むことで、イメージがしやすくプレゼンを受ける際の質問項目も用意しやすくなります。
(4)資料請求する
導入事例でイメージが湧いたら資料請求をしましょう。資料はWebサイトからダウンロードできる場合がほとんどです。商品パンフレット以外にも役立ちそうな資料があればついでにダウンロードしておきましょう。
(5)デモや無料トライアルをする
デモでは実際の画面を見られるので、関連部署の社員も集めておきましょう。無料トライアルも同様に複数人に参加してもらいましょう。デモの前には事前に得た情報をもとに必ず質問項目を用意しておきます。
(6)比較する
ここまでの内容をもとに対象の人事評価クラウドを比較します。あらかじめチェックシートを作っておくと便利です。参考までにExcelの比較チェックシートを用意しましたので、ぜひ活用してくださいね。
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(7)決定! 社内稟議にかける
比較結果をもとにサービスを決め、社内稟議を行いましょう。社内稟議を行う際は、導入目的、導入効果、選定経緯、選定結果、選定理由を端的にまとめた資料を添付するとスムーズです。
6.人事評価クラウド・課題別の重点チェックポイント
自社にピッタリな人事評価クラウドとは、言いかえると自社の課題解決になるツールです。そこで次は、人事評価業務で発生しがちな課題ごとに、重点チェックポイントを整理します。上述の比較ポイントとあわせて活用してくださいね。
- 催促やリマインドなどの進捗管理が手間
- 評価者のフィードバックに対して従業員の不満がある
- OKRや360度評価など新しい仕組みを取り入れたい
- 異動などで評価がきちんと引き継がれない
- 評価の集計が手間
- 給与計算システムなどに反映するのが面倒
- PCでなくスマートフォンでも効率よく評価をしたい
- 人によってみられる情報を制限したい
- 評価の仕組みや評価者に対する意見を吸い上げたい
- セキュリティが気になる
①催促やリマインドなどの進捗管理が手間
進捗状況の一覧表示や、未対応者の絞り込み、リマインドメールの一括送信機能があるかなどワークフロー管理機能を重点的にチェックしましょう。最近ではチャットツールと連携している人事評価クラウドもあるので、連携機能を確認すると比較ポイントになります。
②評価者のフィードバックに対して従業員の不満がある
評価面談などの履歴を残せるか、履歴データを検索できるかをチェックしましょう。きちんとデータを残すことで、記憶に頼ったあいまいなフィードバックでなく、具体的なアドバイスができるので、従業員の不満の解消につながります。データを残すだけでなく、検索のしやすさもポイントです。
③OKRや360度評価など新しい仕組みを取り入れたい
あらかじめテンプレートが用意されているか、何種類ぐらいあるか確認しましょう。ゼロから作成するより効率的です。ドラッグ&ドロップなど直感的な操作で評価シートを作成できるかも重要なポイント。
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④異動などで評価がきちんと引き継がれない
人材データが一元管理できるか、履歴を残せるかを確認しましょう。所属履歴や評価履歴など、関連情報がきちんと整理されいつでも取り出せる状態にあることで、異動があっても納得感のある評価ができます。検索や絞り込みのしやすさ、見やすい画面も重要なチェックポイントです。
⑤評価の集計が手間
自動集計機能やグラフ作成機能があるかチェックしましょう。自動集計機能ならExcelでありがちな計算ミスや書式のエラーを気にすることもありません。評価結果を一覧表示できれば、個々の評価データを一覧表に入力しなおす手間も省けます。評価シートに設定する計算式の入力方法や活用法をデモなどで確認しておくと、よりイメージが湧くでしょう。
⑥給与計算システムなどに反映するのが面倒
システム連携機能があるかどうかを聞いておきましょう。人事評価クラウドにはAPI連携という機能があります。API連携は端的にいうとシステムとシステムを橋渡しする仕組み。この仕組みによってクラウドから自社のシステム、あるいは他社のサービスにデータを簡単に反映できるようになります。
システム連携をする際、自社の開発部門で作業が発生する場合もあります。技術にくわしいメンバーにも参加してもらい、連携に必要な情報や期間、工数などを出してもらいましょう。
⑦PCでなくスマートフォンでも効率よく評価をしたい
スマホの画面表示がみやすいことはもちろん、専用のスマホアプリがあればさらに効率化できます。
もうひとつ確認しておくべきはシングルサインオン機能。シングルサインオンとはひとつの認証情報で、複数のサービスにログインできる仕組みです。たとえば会社で使っている「Google Workspace」と連携すれば、ログインが簡単になるだけでなく、セキュリティ対策にも。
シングルサインオンを利用する際には、別途設定が必要になります。情報システムなど社内システムを管轄するチームに確認してもらいましょう。
⑧人によってみられる情報を制限したい
アクセス権限の設定がどの程度できるかチェックしましょう。細かい権限設定が可能なシステムなら、閲覧や編集、登録などシステム上でできる機能を個別に設定できます。たとえば評価対象者に見せたくない項目がある場合は、その項目のみを非表示にするといった設定が可能。
アクセス権限機能をチェックする際は、どこまで細かく設定できるのかを確認しましょう。デモンストレーションやトライアルの際にチェックしましょう。
⑨評価の仕組みや評価者に対する意見を吸い上げたい
人事評価クラウドにはアンケート機能があるタイプも。評価制度に対する意見や、上司のフィードバックに対する満足度などさまざまなアンケート調査ができます。
アンケートには調査票作成やグラフ作成など複数の機能があります。システム上でどこまでできるのか、操作性はよいかなどを確認しておくとよいでしょう。
⑩セキュリティが気になる
セキュリティが気になる場合はそのサービスが脆弱性診断をクリアしているか、プライバシーマークやISO27001などに準拠しているかをチェックしましょう。また重要な人材データが適切にバックアップされているかも重要です。
セキュリティに関しては専門知識が必要なので、自社の情報システム部門に確認してもらうのがオススメ。比較チェック表に「自社のセキュリティポリシーを満たしているか」という項目を追加し、情シス担当にチェックしてもらいましょう。
7.人事評価クラウド比較検討時のよくある質問
さいごに、人事評価クラウドを比較する際によく寄せられる質問を、1問1答形式でまとめます。
- 導入社数って多い方がいいの?
- 比較コンペってする必要があるの?
- 何社ぐらいを比較するのがいいの?
- ネットの口コミってどの程度参考にしたらいいの?
- トライアルは社内の誰にしてもらったらいいの?
- デモには誰に出席してもらったらいいの?
- 人事評価クラウドの導入を起案するコツって?
- 検討開始から導入までどれくらいかかるの?
①導入社数って多い方がいいの?
数だけで単純に比較するべきではありません。自社に近い事例があるかどうかも重要です。
導入社数が多いのは、実績が多い証。サポートが充実しているともいえるでしょう。ただし、導入実績には解約した企業が含まれている、つまり「累計」として公表しているケースもあります。他社に合うものが自社に向いているとも限りませんので、自社に近い導入事例があるかもチェックしましょう。
②比較コンペってする必要があるの?
するべきです。
比較をすることでメリットだけでなく、デメリットも確認できます。きちんと評価したという実績があれば、社内稟議もスムーズになります。
③何社ぐらいを比較するのがいいの?
3社で十分です。
比較をする際には、1社ごとに関連資料の確認やデモ、トライアルによる検証など複数の工程がかかります。多すぎると手間も増え煩雑になるだけですので、先に述べたとおり機能、知名度、実績の3軸で絞り込むのがオススメです。
④ネットの口コミってどの程度参考にしたらいいの?
あくまで補足程度と考えましょう。
比較サイトなどネットの口コミはポジティブなものが多いため、参考程度に捉えるのが妥当。2つ以上の製品を比較しているユーザーも少なく、ユーザーがその製品をほんとうに利用しているか確認している比較サイトも少ないです。
⑤トライアルは社内の誰にしてもらったらいいの?
最低限、影響力の大きい社員は押さえておきましょう。
人事部門以外の評価者と被評価者にバランスよく参加してもらうのが理想的です。役職や部門に限らず、社内で影響力の強い社員はどこの組織にもいますので、理解を得ておくと心強いでしょう。ITが苦手なメンバーにも参加してもらうと、操作性をしっかりとチェックできます。
⑥デモには誰に出席してもらったらいいの?
トライアルができるなら、プロジェクトメンバーだけでOKです。
サービスのトライアルができるならば、最初のデモンストレーションはプロジェクトメンバーだけで問題ありません。もしもトライアルができないならば、上述のとおり影響力の大きい社員や、ITが苦手なメンバーに参加してもらうとよいでしょう。
⑦人事評価クラウドの導入を起案するコツって?
導入による費用対効果を明確にしましょう。
人事評価クラウドには初期費用と月額費用がかかります。かけたコストに対して、どの程度効果が期待できるのかを明確にすると起案しやすいです。効率化によって削減できる工数を洗い出し、金額換算すると費用対効果を算出できます。費用対効果算出のExcelテンプレートを用意していますので、参考にしてくださいね。
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【カオナビ人事用語集】費用対効果算出テンプレート
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⑧検討開始から導入までどれくらいかかるの?
最低でも3ヶ月はみておきましょう。
実際には検討プロセスや社内稟議プロセスによっても異なります。参考までに下記のようなスケジュールをイメージしてください。
- 必要機能の決定(1週間)
- 絞り込み~資料請求(1週間)
- デモや無料トライアルによる検証(2週間)
- 検証結果を踏まえた比較(2週間)
- 決定~社内稟議(2週間)
- 発注~アカウント発行(2週間)
- 初期設定~運用開始(2週間)
自社の場合はどのような工程が必要か、社内調整やネゴシエーションも含めたスケジュールを事前に作成しておくと、スムーズにプロジェクトがすすめられます。
8.誰にでも簡単に使える! 人事評価クラウドなら「カオナビ」
カオナビは操作性が抜群で誰もが簡単に利用できる「マニュアルいらず」の人事評価クラウド。MBOやOKR、360度評価、コンピテンシー評価、1on1などあらゆる制度に対応できます。スマホアプリやシングルサインオンにも対応。充実したサポートでしっかり定着。
紙やExcelでの運用にかけている膨大な時間、なくしませんか? 人事評価業務をクラウドでもっと効率的に、効果的に。
カオナビなら導入も簡単です。