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承認欲求とは、他人から認められたいという欲求のこと。言葉の意味や承認欲求が強い人の特徴など詳しく解説します。
目次
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1.承認欲求とは?
承認欲求とは、「他人から認められたい」「自分を価値ある存在として認めたい」という欲求のことで、「尊敬・自尊の欲求」とも呼ばれています。一般的に承認欲求が強いとなるとネガティブなイメージが想起されますが、モチベーションや自己肯定感が高いなど、ポジティブな面も存在します。
本来誰にでもある欲求のひとつ
社会生活の中で他人から認められたい、自分を理解してもらいたいという承認欲求は、子供から大人まで誰でも持ち合わせています。
幼い子どもや小学生が「見て!」と大人に何度もアピールするのは、親や先生など大人たちに「すごいね」と褒めてもらいたい、自分を高く評価してもらいたいという気持ちがあるからです。
人材育成では、部下のエンゲージメントやモチベーションを高めることも大切なポイント。
近年はテレワークを実施する企業も増え、従業員の状態が見えにくいことから人材育成やモチベーション・エンゲージメント低下に課題を抱える企業も少なくありません。
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2.承認欲求と自己顕示欲との違い
自己顕示欲とは、人気者になりたい、自分の存在を周囲にアピールしたい、大勢の人から注目されたい欲求のこと。一方の承認欲求は他者から自分の存在価値を認められたいという欲求です。
自己顕示欲は、他人からの注目を得られれば自分の欲求が満たされるという自分中心的な要素を持ちますが、承認欲求は他者中心的な考えになっています。
承認欲求を満たすことも、従業員のモチベーションを高めるために必要です。従業員の存在価値を認めるためには、適材適所な配置や一人ひとりに適した育成を実施することがポイント。
カオナビなら、従業員一人ひとりの能力や個性が可視化されるため、個人にフォーカスしたマネジメントや人材戦略によりモチベーションを高めやすくなります。
自己顕示欲とは?【意味を簡単に】強い人の特徴、原因、接し方
自己顕示欲とは、周りの人々から注目を集めたい、認められたいという欲求のこと。自己顕示欲が強い人の特徴や、自己顕示欲が強い人との接し方を解説します。
1.自己顕示欲とは?
自己顕示欲(じこけんじよく)...
3.承認欲求に存在する2つのレベル
承認欲求には低いレベルのものと高いレベルのものがあります。この2つのレベルについて紹介しましょう。
- 他者承認:他者からの尊敬や評価を得るもので、低いレベル
- 自己承認:自己肯定感やスキルの向上、能力の獲得などで、高いレベル
①他者承認
低いレベルの他者承認は「他人から認められたい」という承認です。他者からの尊敬や評価を得たり、多くの人から注目を浴びたり、富や名声、権利を持ったりすると欲求が満たされます。
たとえば同僚から、「あいつは仕事ができるやつだ」と思われたくて頑張る状況が他者承認です。ただし求めすぎると、自分を見失ったりトラブルを引き起こしたりしやすくなります。
②自己承認
高いレベルの自己承認は「自分で自分自身のことを認めたい」という欲求です。「もっとうまくできるはずなのにどうしてできないのだろう」「より自分を好きになりたい」などを考えるときを、自己承認を求めている状況というのです。
そこでさらに技術を磨いたり、能力や自己肯定感を高めたりすると、自己承認を満たせます。
他者承認・自己承認の双方を同時に満たすには、下記2つのポイントが必要です。
- マネジメント側が従業員のことを十分に把握できていること
- 従業員一人ひとりに適した人材育成とスキル開発がサポートされる環境
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4.現代人の承認欲求が高くなった理由
人間特有の欲求ともいわれる承認欲求は、時代とともに変化が伴う欲求の1つといえ、今、現代人の承認欲求も高くなっているのです。その理由を紹介しましょう。
- 時代背景
- SNSの時代
- 家庭環境
①時代背景から
かつての日本社会における社会的なステータスは、有名大学を卒業して上場企業メーカーに就職して昇進し、高い給料をもらうというものでした。これが他人から認められる最も分かりやすい指標だったのです。
しかし現代は、大企業の1人よりも、新しい価値を提供するベンチャー企業や実力ある個人が活躍する時代となっています。肩書きや地位ではなく、人間性の部分が評価される社会に変わってきたのです。
②SNSの時代
スマホ時代といわれる現代、子供から大人までがSNSで共通の趣味や同じ目的の下に集まる人たちとつながり、自分と同じように考えている人や、自分の悩みに共感してくれる人がいることで、自分の存在が認められていると実感します。
また個人の発言にコメントが付く時代である昨今、「影響力がある」と他者から評価されたい欲求に依存しやすくなるため、SNS上での評価に振り回されやすくなるのです。
③家庭環境も大きく影響
現代人に承認欲求が強い人が増えた原因に、幼少期の家庭環境があるとされています。両親から褒められずに幼少期を過ごした人は、自分の価値を信じられないまま大人になるのです。そのため他人から認められたいという承認欲求が強い人になるといわれています。
0歳〜2歳
まだ歩けない赤ちゃんは、笑ったりハイハイしたり手づかみで食べ物を食べたりするだけで、大人からたくさん褒められます。
1、2歳の頃の幼児はスプーンを持って食事をしたり、歌を歌ったりすれば「上手だね」と認められ褒められます。一般的にこの時期の体験が、承認欲求をモチベーション源にしていくための土壌を作っているとされているのです。
3歳〜小学生
3歳を過ぎると、自分でやりたいと思った物事ができるようになってきます。小学生にもなると友達ができる物事に自らチャレンジして、成功や失敗の経験を積んでいくでしょう。
周りの大人たちは、そうした頑張っている姿を見て応援して褒めます。そしてこの時期に、「物事ができるようになると、大人に褒められ、認められる」と理解できるようになるのです。
共働きの増加
赤ちゃんから小学生までの時期に、周囲の大人たちに褒められず成長すると、「自分がやりたい物事に取り組んで承認欲求を満たす」方法が持てなくなるといわれています。
共働きが当たり前の現代、多忙な大人たちは子供と向き合う時間が少ないもの。その結果、親の承認を受けられずに日々を過ごす子どもたちが増えてきているとされているのです。
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5.マズローの欲求5段階説
マズローの欲求5段階説とは、アメリカの心理学者アブラハム・マズローが提唱した「人間の欲求は5段階に分かれ、1つ下の欲求が満たされると人は次の欲求を求めようとする」という理論です。
マズローとは
アメリカの心理学者アブラハム・マズローは、人間心理学の生みの親といわれています。マズローは人間の欲求を下記5段階に分類しました。「マズローの欲求5段階説」は、マーケティングを行う上でも重要で、今も取り入れられている考え方です。
- 生理的欲求
- 安全の欲求
- 社会的欲求
- 自我欲求
- 自己実現欲求
①第1段階〈生理的欲求〉
「生理的欲求」は、生きていくために必要な欲求のことで、マズローの欲求5段階説のうち第1段階にあたります。
人間としてというよりも、動物的な欲求ともいえる基本的・本能的な欲求で、食欲、排泄欲、睡眠欲などが当てはまるのです。これらが満たされなければ、人間として生命の維持が不可能、つまり生理的欲求は大変重要な欲求といえるでしょう。
②第2段階〈安全欲求〉
第2段階「安全欲求」とは、安全で安心な状況にいたいと思う欲求のことで、生理的欲求が満たされた人間は、次に自分の生命の安全を求めます。
たとえば「安全な環境にいたい」「病気や不慮の事故、戦争状態にない」、などに対するセーフティネットなどです。経済的に安定したい、健康な身体を保ちたいなども安全欲求に含まれます。
③第3段階〈社会的欲求〉
第3段階「社会的欲求」は、「愛情と所属の欲求」、「帰属の欲求」とも表現されるもので、友人や家庭、恋人から愛されたいという欲求、集団に入りたい、仲間や恋人が欲しいといった欲求のこと。
自分が会社から受け入れられている、社会に必要とされているという感覚を得たいと思う欲求です。この欲求が満たされないと、社会的不安を感じやすくなります。
④第4段階〈承認欲求〉
第4段階「承認欲求」は、他者から尊敬されたい、優秀だと認められたいという欲求で、名声や地位を求める出世欲や、有名になりたいという欲が当てはまります。
これまでの生理的欲求、安全欲求、社会的欲求の3つは外的部分を満たされたいという欲求でしたが、第4段階以降は内的な心を満たす欲求に変わるのです。
⑤第5段階〈自己実現欲求〉
第5段階「自己実現欲求」とは、自分の世界観や人生観に基づいて、あるべき自分になりたいと思う欲求のことで、自分の可能性や能力を引き上げ、自分の限界に挑戦して自己実現の欲求に突き動かされている状態です。
第1〜第3段階は低次の欲求、第4と第5段階は高次の欲求と呼ばれています。
第5段階の上
マズローは晩年、5段階の欲求階層の上にもう一つ、「自己超越」があると発表しました。自己超越は、目的の遂行・達成のみをピュアに求めるという領域を指し、見返りを求めず、自我を忘れてただ目的のみに没頭する様子を指します。
自己超越者の特徴は、
- 創造的
- 謙虚
- 聡明
- 他者の不幸に罪悪感を抱く
などといわれています。
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6.承認欲求の満たし方(3つの承認)
人の承認欲求を満たす3つの承認について、説明しましょう。順番に積み上げていくと、承認欲求が満たせます。
- 存在を認める「存在承認」
- 行動を褒める「行動承認」
- 結果を褒める「結果承認」
①存在承認
存在承認とは、その人の存在、自分の存在そのものを承認することで、承認欲求を満たすうえで、土台となるのです。たとえば下記のような方法があります。
- 意見を求める
- 目を見て話す
- 相手の名前を呼ぶ
- 挨拶をする
「いつも気にかけているよ」という意図が伝われば、承認欲求を満たすことにつながるのです。
②行動承認
行動承認とは、今取り組んでいる課題に対して、目指していた結果が出なかったとしても、その行動や事態を褒めること。途中経過についても、プロセスを褒めたり、目標に向けてどう動いたかを確認して努力したことを褒めたりして、承認します。
人は自分の行動や努力を褒められるとやる気が出るもの。行動承認は、人のモチベーションを上げるのに効果が高いです。
③結果承認
結果承認とは、「実際にできた」「達成した」事柄について褒めて承認すること。たとえば「テストの点数がよかった」「目標のノルマを達成した」という場合、その結果を評価し褒めて承認します。
しかし結果承認は、プロセスではなく結果を褒めるため、「次回も結果を出せないと認められない」と思いやすいのです。
3つの承認を満たすことは、マネジメントの基本。
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7.承認欲求が強い人の特徴とメリット・デメリット
承認欲求が強い人の特徴は、「自信がない」「周囲からの評価が気になる」「目立ちたがり屋」「さみしがり屋」「人の話を聞かない」「自分の自慢話が多い」などです。また承認欲求が強い人にはメリットとデメリットがあります。
承認欲求が強い人のメリット
承認欲求が強い人のメリットを3つ紹介しましょう。
- モチベーションが高い
- 仕事の成果が出やすい
- 自己肯定感が高まりやすい
①モチベーションが高い
承認欲求が強い人は、人から褒められたい、認められたいという思いが人一倍強いので、結果を残そうと無我夢中で打ち込めます。
上司から自分の仕事ぶりを高く評価されれば、「もっと頑張ろう」とさらにモチベーションが高くなります。テストの点数について褒められれば次のテストは満点を取ろうと気合いが入るでしょう。つまり結果を出すために、モチベーションを高く維持できるのです。
モチベーションとは? 意味や下がる原因、上げる方法を簡単に
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②仕事の成果が出やすい
承認欲求が強い人は、他者に認められたい思いが強いため、常に仕事に真面目に取り組みます。その結果、ノルマ達成や成績アップなどの成果をもたらし、仕事ではどんどん昇格し収入も上がっていくのです。
また承認されることで、「上司や同僚が自分の仕事をきちんと見てくれている」「適切に評価してくれている」という安心感を得られます。
③自己肯定感が高まりやすい
他者から自分を認めてもらえれば、自己肯定感が高まります。強い承認欲求から起こした行動から自分の価値や存在意義を受け入れられることで自己肯定感が高まれば、自信につながります。
承認欲求が強い人には自分に自信がない、という特徴を持ちますが、そうした人はまず、「自分が自分自身を肯定する」よう意識しましょう。
自己肯定感とは? 高い人・低い人の特徴、低い原因、高める方法
自己肯定感とは、類似する言葉、高い人・低い人の特徴、高め方、理解を進めるための書籍などについて紹介します。
1.自己肯定感とは?
自己肯定感とは、ありのままの自分を肯定する感覚のことです。他人と比べる...
承認欲求が強い人のデメリット
承認欲求が強い人には、「他者に褒められたい、認められたいがために、周囲から煙たがれたり、扱いにくいなどと思われて人間関係がうまくいかない」などのデメリットもあるのです。承認欲求の強い人のデメリットを3つ紹介しましょう。
- 自己肯定感やモチベーションが下がりやすい
- 人間関係が悪化することも
- 頼まれごとを断れない
①自己肯定感やモチベーションが下がりやすい
上司や同僚に認められるため必死に頑張っているのに、「誰も自分の努力を評価してくれない」「承認してくれない」と感じた場合、承認欲求が強い人は、どんどんやる気をなくします。
誰かに承認され続けないと、モチベーションは下がっていくばかりです。そうしたときは、頑張っている自分を自分自身が評価し認めましょう。
②人間関係が悪化することも
自己承認が強い人は、人に認めてもらいたいために見栄を張ったり、必要以上に自慢話をしたりします。それにより周囲の人たちから付き合いにくい人間だと判断されてしまいやすいのです。
友人や知人、取引先や顧客との人間関係が円滑にいかず、仕事が上手くいかない可能性も高まります。
③頼まれごとを断れない
承認欲求が強い人は、頼まれごとを絶対に断らないようにすれば他者から認められると思う人が多いです。しかし依頼をすべて受ければ他者から承認されるわけではありません。
ただの都合のいい人にならないよう、強い意志をもって断ることも重要です。何でもかんでも受け入れていると自分自身を追い込んでしまうため、心が病んでしまうでしょう。
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