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社内アンケート作成で活用できる13の項目と100の質問例をご紹介します。
質問項目を作成する際のポイントや社内アンケートを効率化するツールについても解説していますので、ぜひご活用ください。
目次
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1.社内アンケートとは?
社内アンケートとは、社員を対象として実施されるアンケート調査のことです。「従業員満足度調査」「エンゲージメントサーベイ」と呼ばれることもあります。
社内アンケートは
- 従業員満足度の向上
- 組織課題の可視化
- 離職率の低下
などを目的として、数ヵ月〜1年に1度実施します。
昨今では大企業の30%が取り入れており、導入する企業が年々増えている人事施策です。
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2.社内アンケートの質問作成でおさえるべき「二要因理論」とは?
社内アンケートでは、質問作成にハーズバーグの二要因理論を応用することで、社員の満足と不満足 の要因を特定しやすくなります。
二要因理論とは、仕事における満足と不満足を引き起こす要因はそれぞれ異なるという理論です。満足に関わる「動機付け要因」と不満足に関わる「衛生要因」があります。
ふたつ要因に分けて項目を作成することで、モチベーションを高める施策と不満を取り除く施策を考えやすくなります。
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ビジネスの現場では「モチベーション」という言葉がよく使われます。本記事では、意味やビジネスで...
トイレの清潔さは不満にしか影響を与えない衛生要因なのです。衛生要因を大幅に改善しても、モチベーションにはつながらないので注意しましょう。
動機付け要因とは?
動機付け要因(モチベーター)とは、職務の満足に影響を与えるものです。刺激されるとモチベーションが高まったり、仕事に積極的に取り組むようになります。
具体的には次のような要因です。
- 達成
- 承認
- 仕事そのもの
- 責任
- 昇進
動機付け要因にもとづく項目からは、従業員のモチベーションを高め、成長意欲を引き出す施策が検討できます。アンケート結果を上司に共有し、個別のマネジメントに活用することも可能です。
動機付け要因とは?【わかりやすく解説】衛生要因、モチベーション
動機付け要因とは、仕事への満足度を高める要因のこと。衛生要因との関係、改善方法などについて解説します。
1.動機付け要因とは?
動機付け要因とは、仕事に対する満足度を高める要因のこと。アメリカの臨床...
衛生要因とは?
衛生要因(ハイジーンファクター)とは、職務の不満をもたらすものです。離職の原因の約8割は、この衛生要因といわれています。
不満感につながりますが、改善されたとしてもマイナスがゼロになるイメージで、満足やモチベーション向上にはつながりません。
具体的には次のような要因です。
- 会社の経営
- マネジメントや監督技術
- 給与
- 対人関係
- 就労条件
- 職場環境
衛生要因にもとづく項目からは、不満を取り除く施策が検討できます。改善することで離職率の低下にもつながります。
社内アンケートを実施する場合、担当者はもちろん対象従業員の負担は極力減らすべきです。タレントマネジメントシステム「カオナビ」なら、アンケートシートの作成から配布、回収、分析までクラウドで完結。紙やExcelのシートで感じていた煩雑さを解消します。
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衛生要因とは? 動機付け要因との関係、具体例、改善策を簡単に
衛生要因とは、仕事に対する不満をもたらす要因のこと。動機付け要因との関係や要素、改善方法などを解説します。
1.衛生要因とは?
衛生要因とは、満たされなくなると仕事への不満が高まる要素のこと。給与や...
3.社内アンケートの質問項目と100の質問例
社内アンケートで実際に使える質問項目と100個の質問例を、
- 基本情報に関する項目
- 動機付け要因に関する項目
- 衛生要因に関する項目
の3つに分けてご紹介します。
基本情報に関する項目
最初に、社員の基本情報についての項目を設定します。
たとえば、
- 性別
- 役職
- 年齢(年代)
- 所属部署
- 勤続年数
などです。
基本情報はクロス集計(特定の質問項目と属性を掛け合わせる集計方法)に活用できます。属性ごとの傾向を分析できるので、分析に必要な情報を項目として設定しましょう。
動機付け要因に関する項目
- 仕事内容について
- 育成状況について
- 仕事の継続について
仕事内容について
仕事へのやりがいや達成感、承認についての項目です。モチベーションに繋がり、従業員満足度の向上に大きく影響する重要な項目です。
具体的には、
- 仕事のやりがい
- おもしろさ、興味
- 個人の目標、仕事の難易度の納得感
- 組織への存在意義
- 裁量権
に関する質問を設定していきます。
質問例
- 現在の仕事にやりがいを感じる
- 仕事に意義や価値を感じられる
- 仕事がおもしろい感じ、興味がわく
- チームや組織全体に貢献できていると感じられる
- 仕事を通して新しいことを学ぶ機会がある
- 仕事内容が自分の適性に合っていると感じる
- 仕事に達成感があり満足を感じられる
- 自分の仕事が適切な評価を受け、認められていると感じる
- 自分の仕事が社会や顧客のためになっていると感じる
- 自分の考えを仕事に反映できている
育成状況について
業務を通じて得られる知識や能力、成長実感をはかる項目です。成長スピードや成長実感、スキルについて質問していきます。
質問例
- 自分が何を期待されているのかわかっている
- 自分のタスクをこなすために必要な工数を理解できている
- 仕事内容に自分の適性や得意なことを活かせている
- スキルや能力が身につけられる仕事だと感じる
- 仕事を通じてスキルアップに成功したと実感している
- 現在の仕事で成長できていると感じる
- 成長するためにやるべくことを理解している
- 今後の成長も期待できる
仕事の継続について
勤続意向や組織への愛着をはかる指標です。将来的に今の会社で働いているイメージがあるかについて聞きます。
質問例
- 仕事へのモチベーションは高いと感じる
- 将来的に達成したい具体的な目標がある
- 目標の実現に対して、前向きに行動できている
- いまの仕事が将来につながっていると実感している
- ロールモデルにしたい人物がいる
- 5年後、10年後の具体的なキャリアビジョンがある
衛生要因に関する項目
- 職場について
- 上司について
- 会社風土について
- 処遇について
- 業務負荷について
- 福利厚生について
- 経営について
- 人事施策について
- コンプライアンスについて
職場について
社内設備やインフラ、人間関係において安心して仕事に打ち込める職場環境かどうかをはかる項目です。
社内設備が十分かどうかや、人間関係が良好でコミュニケーションが円滑に取れているかを聞きましょう。
質問例
- 職場での安全対策は十分だ
- 集中して仕事に取り組める環境や設備が整っている
- 社内にリフレッシュできる環境や仕組みが整っている
- 学びや成長の機会が提供されている
- 社内の人間関係は良好である
- チーム内でうまくコミュニケーションができている
- 卒直に自分の意見が言える環境だと感じている
- 仕事をする上で適切な情報共有がされている
- 従業員のために職場改善が行われている
- ビジョンやミッションが明確になっている
- やむを得ない事情による遅刻や早退、欠勤にも対応してくれる
上司について
上司との関係性や信頼感、指導援助についての項目です。
- 上司との相性、関係性
- 指導・教育・育成方法
- コミュニケーション
- 評価姿勢
などについて質問を設定しましょう。
質問例
- 上司との相性がよいと感じられる
- 上司は困ったときに頼れる存在だ
- 上司の指示や指導は適切であると感じられる
- 上司は成長につながる指摘やフィードバックをしてくれる
- 上司と業務上に必要な連携やコミュニケーションができている
- 上司の目標設定に納得できる
- 上司の評価は公平で納得できる
- 上司は私生活に過度な介入をしてこない
組織風土について
会社の風土が醸成されているかをはかる項目です。社風は会社によって異なりますので、自社の目指す社風に合わせて質問をカスタマイズしましょう。
たとえば、
- 挑戦しやすい社風
- コミュニケーションが円滑な組織
- チームワークがよく相互尊重できている組織
など、それぞれの会社が目指す社風や組織像があると思います。自社の目指す組織風土を明確にした上で質問に落とし込みましょう。
質問例
- 社員の自主性を尊重し、仕事を任せ、周囲がそれを支援する組織風土がある
- 自由にアイデアや意見を言える組織風土がある
- 失敗を恐れない、挑戦に対して前向きな組織風土がある
- 向上心の高い社員を育てる組織風土がある
- 上司やメンバーに安心して相談できる組織風土がある
- 課題や悩みを抱えている人をしっかりフォローする組織風土がある
- 多種多様な人材が活躍できる組織風土がある
処遇について
評価や給与などの人事処遇に対する満足度を聞く項目です。
- 人事評価
- 給与
- 個人目標
- 労働時間
などについて質問しましょう。
質問例
- 公平で納得性の高い人事評価を受けていると感じる
- 昇進・昇格は適正であると感じる
- 人事異動は適正であると感じる
- 給与は業務内容や質に相応しいと感じる
- 個人目標は十分に話し合われ、適切に設定され管理されている
- 労働時間は適切だと感じられる
- 希望の日程や日数で休暇が取れている
業務負荷について
過剰な業務負荷がかかっていないか確認する項目です。
- 業務量
- 残業時間
- ワークライフバランス
などについて聞きましょう。
質問例
- 残業時間は負担にならない範囲に収まっている
- 勤務時間や仕事の強度が負担にならないようにする配慮を感じる
- 業務に必要なリソースやツールは十分に提供されている
- 現在の業務量はちょうどいいと感じている
- 担当する業務によって残業時間が大きく異なると感じる
- ワークライフバランスが保てていると感じる
- 業務において精神的・体力的に余裕があると感じる
- 業務で過度なストレスを感じることはない
- 業務のことで休日に悩むことはない
- 仕事上の悩みを解決する手段を持っている
福利厚生について
福利厚生への満足度をはかる項目です。
- 休暇
- 育児・介護支援
- 自己啓発・能力開発
といった福利厚生制度への満足度を聞きましょう。
社員食堂や企業内託児所などの自社独自の福利厚生制度を設けている場合は、それらも質問に組み込むとよいでしょう。
質問例
- 福利厚生の利用は容易だと思う
- 休暇の取得推進など、労働環境の整備や改善がされていると思う
- 育児や介護のサポートをする制度が整っていると思う
- 自己啓発やスキルアップをサポートする制度が整っていると思う
- 福利厚生が働きやすさにつながっていると感じる
- いまの福利厚生に満足している
経営について
会社の経営状況や方針、経営陣に対する満足度をはかる項目です。経営への満足度は、組織への愛着や帰属意識(ロイヤリティ)にもつながります。
会社のビジョンや経営方針に共感できるか、会社の将来性を感じられるかなどについて聞きましょう。
質問例
- 経営者は社員を信頼し、期待する姿勢がある
- 経営層の意思決定には透明性がある
- 経営状況に安心できる
- 企業理念や経営方針に共感でき、その達成に参加したいと思える
- 経営方針や経営計画・新商品情報などの経営情報はタイムリーに知らされている
- 会社の業績(成長性、収益性、安定性)に満足している
- 社員のことを考えた経営が行われていると思う
- 競合対策は適切に行われていると思う
人事施策について
人事が展開する施策への満足度をはかる項目です。
- 評価制度
- 社員教育制度
- キャリア支援
などについての人事施策について聞きます。とくに 注力している人事施策があれば、それについての質問も追加しましょう。
質問例
- 人事制度の内容が十分説明されている
- 人事評価の基準は明確になっていると思う
- 成果や能力が処遇に反映される評価制度になっていると思う
- 社員教育を体系的におこなっていると思う
- 将来のキャリアについて教育や支援をおこなっていると思う
- 異動やキャリアについての相談ができる制度や環境がある
- 社員の声が人事施策に反映されていると感じる
コンプライアンスについて
会社のコンプライアンスが守られているかをはかる項目です。パワーハラスメントやセクシャルハラスメントがないかといった、法令・ルール遵守状況を確認しましょう。
質問例
- 社内のルールやガイドラインは明確になっていると思う
- 危機管理は適切に行われていると思う
- 業務は法令を遵守したプロセスで遂行されていると思う
- 法令を遵守するための管理や教育を徹底していると思う
- 機密情報が適切に管理されていると思う
- ハラスメント対策が行われており、健全な組織運営ができていると思う
- コンプライアンスに関して相談しやすい環境が整っている
総合的な項目
最後に、会社・職場・仕事に対する総合的な満足度について聞きます。
質問例
- 現在の職場を家族や友人にすすめたい
- この会社で働いていることに満足している
- この会社で働いていることを家族や友人に自信をもって話せる
- 今後もこの会社で働き続けたいと思う
- 現在、会社の総合的な満足度は高い
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4.社内アンケート作成はテンプレートで効率化しよう
社内アンケートを自社運用する際に、アンケートのフォーマットを0から作成しようとすると膨大な作業が発生します。
テンプレートを活用すれば作成の手間が省け、スムーズに社内アンケートをスタートできます。
カオナビ人事用語集では無料でダウンロードできるテンプレートを用意しているので、カスタマイズして業務にお役立てください。
▼社内アンケートのテンプレート入手はこちらの記事から
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5.社内アンケートを効率化するツール
社内アンケートは、配布後に回収し、集計・分析する必要があります。
アンケート用紙やエクセルデータを配布するやり方もありますが、回収や集計に手作業が発生してしまうため、全体的に見ると効率的とはいえません。
社内アンケートを効率的に行うために、工程全体を考慮した上で適したツールを選びましょう。2つのアンケートツールをご紹介します。
Googleフォーム
Googleフォームは、無料で使えるアンケートツールです。
アンケートフォームをURLで配布できるので展開がしやすく、1人につき一台パソコンがない環境でもスマートフォンがあれば回答できます。
ただし、回答の際にGoogleアカウントが必要です。また詳細な分析には適しておらず、エクセルやスプレッドシートを使うことになってしまうのが難点となります。
まずはコストを最小限に抑えてテスト運用したい場合にオススメのツールです。
社内アンケートシステム
有料の社内アンケートシステムでは、システム内でアンケートの作成、配布、回収、集計まで一貫して行えます。あらかじめテンプレートが用意されているシステムもあり、スムーズに始められるのも利点です。
自動で回答者を管理できるためリマインドも少しの手間で済み、簡単に提出率を高めることもできます。
利用するには費用がかかりますが、社内アンケートは定期的に行うことが重要な施策です。 長期的に見ればシステムを活用した方が人的コストを削減でき、施策の継続につながります。長期的な運用が決定している場合は、システムを導入するのがオススメです。
【社内アンケートでこんなお悩みはありませんか?】
●紙やExcelのシートの管理に手間がかかっている
●シートのやり取りに時間がかかる
●未回答者へのリマインドが地味に面倒だと感じる
●回答が集まっても大変な集計や分析が待っている
●実施に対して従業員から不満の声があがっている
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