セミリタイアは、仕事を完全に辞めるのではなく、ペースを落として働きながらリタイアに近い生活を送ることです。優秀な人材の確保が難しくなってきている中、セミリタイア希望者の活用は企業・人事にとって重要課題の1つといえます。
セミリタイアとは?
完全にリタイア(退職)をしないで、仕事のペースを落とし、リタイアに近い生活を送るのがセミリタイアです。定年前に仕事を辞め、何らかの手段で一定の収入を確保して生活をするスタイルです。セミリタイアをするためには、仕事のペースを落とした後の収入を確保する必要があるだけでなく、生活コスト(支出)のコントロールもまた大切な問題の1つといえます。
セミリタイアをするのは40~50代の人が多く、生活の拠点を日本から海外に移して、生活コストを下げる方も多くいます。近年インターネットが発達し、世界中どこにいても仕事ができようになったため、プライベートを大切にしながら自分の好きな時に働くことができるセミリタイアに一部で注目が集まっています。
セミリタイアをする理由は?
セミリタイアの理由は人それぞれですが、仕事に情熱を傾けていた日々を離れ、プライベートを大切にしたいと考えている方が多いようです。40~50代といえば、少しずつ子どもから手が離れて、夫婦の生活を見直すタイミングといえます。仕事に過度に縛られるストレスから解放されるセミリタイアは、多様化した人生の選択肢の1つとして注目を集めています。
セミリタイア希望者も? 早期退職面談ではどう対応する?
「早期退職」という言葉を聞くとリストラの一環というイメージがあるかもしれませんが、ワークライフバランスを重視しセミリタイアのようなライフスタイルを潜在的に求めている人が早期退職を申し出ているケースも珍しくありません。早期退職面談には、以下の2つのパターンがあります。
・リストラの一環の早期退職面談
リストラの一環で早期退職面談をする場合、退職金の割り増しがあったり、再就職の支援を行ってもらえたりするケースが多くあります。どうしても辞めて欲しくない優秀な人材には、給与のUPを提示して残留交渉を行います。
・ワークライフバランスを重要視する人への早期退職面談
スキルや経験を活かして自社で働き続けて欲しい人材がワークライフバランスを重視して早期退職を求める場合、まず人事担当者は働き方や雇用形態・条件の提案を行いましょう。
たとえば、本人の希望を汲んで在宅ワークの導入や出勤日数・時間の考慮などセミリタイアのようなライフスタイルを提案することで、退職には至らず継続して貢献してもらえるケースがあります。