ゆとり教育とは、詰め込み型から個性や考える力を重視した教育方法でしたが、その影響で学力低下やストレス耐性の低さが問題視されています。特に、失敗を恐れたり指示待ちをする傾向があり、上司や人事担当者はその特徴を理解し、育成やコミュニケーション方法を工夫する必要があります。
一方で、ITリテラシーや創造力に優れており、適切なサポートがあれば、強力なチームの一員となる可能性を秘めています。
ゆとり世代とは?
ゆとり世代とは、2002年~2011年の間に義務教育を受けた(1987年4月2日生まれから2004年4月1日生まれの)世代のことです。ゆとり教育には、「多種多様な経験をして人間性を豊かにするゆとりを大切にする」という目的がありました。しかし結果として、学力低下や教育の二極化などの問題が起こりました。
そこで、2011年以降は脱ゆとり教育を掲げた教育が実施されるようになりました。そのゆとり世代が企業などに就業する年齢になることにより、部下として配属され悩みを持つ上司も出てきました。
ゆとり世代の部下の特徴は?
ゆとり世代の特徴としてよく挙げられるのが「ストレス耐性の無さ」です。ゆとり教育では、競争を意識せずに個々を大切に育む教育が行われたので、ストレスに弱い部下が多く上司に注意されただけで会社を休んだり、会社を辞めてしまったりするケースもあります。無断欠勤や早退なども、このストレス耐性の無さが原因です。
また、「失敗を恐れる」ことや、「指示待ち」、そして「プライベートを優先する」などもゆとり世代の特徴として挙げられます。全てが悪いわけではありませんが、今までの新入社員と異なる対応が必要なので、上司はゆとり世代の特徴をよく理解し、コミュニケーションを取ることが大切です。
そして人事担当者はゆとり世代の特徴を理解し、上司に指導を行うだけではなく、教育や研修内容を見直すなど、適切な対応を取ることが望ましいといえます。
ゆとり世代と円滑に仕事をするには?
ゆとり世代の特徴では、ネガティブなイメージをご紹介しましたが、実はゆとり世代は上手に付き合うことで、仕事でも力強い味方になってくれます。「ITリテラシーが高い」ので、情報収集やインターネットを使用したコミュニケーションは得意ですし、「興味を持てるものがあると、深く追求できる」のも、専門性を高める上で優れた資質といえます。
また、多彩な選択肢の中で興味を持てるものを追求する教育方針の中で、自由な発想で「新しいものを創造する」能力に優れているのも優れた点です。
ネガティブな面だけを気にせず、優れた点を活かせるような配慮をするように心がけることが大切です。長期的な視野に立った育成計画を立て、良い所をほめて伸ばすだけではなく、作業指示を与える場合には要件を明確にして詳細な指示を出すように注意しましょう。ゆとり世代を理解し配慮をすることで、仕事をより円滑に進め、成果を上げることができます。
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