キュレーションとは?【意味をわかりやすく】サイト、アプリ

キュレーションとは情報を収集、再構築して新たな価値を公開すること。ここではキュレーションの目的や注目の背景、利用するメリット、デメリットなどについて解説します。

1.キュレーションとは?

キュレーション(Curation)とはインターネット上に散らばった情報を特定の視点で収集、分類、再構築して新たな価値を持たせ、それを共有すること。

キュレーションした情報を取りまとめたものを「キュレーションサイト」「キュレーションメディア」などと呼びます。

歴史

インターネット上には無数の情報があふれています。1990年代から2000年代にかけてYahoo!やGoogleなどの検索エンジンが登場した結果、自分の力で情報を探すことが一般的になりました。

しかしインターネット上にある膨大な情報から自分が必要とする情報を見つけるには、相当な労力と時間がかかります。

そこで注目されるようになったのが「このジャンルの疑問はこのサイトを見れば解決する」という安心感と気軽さを与えたキュレーションサイトやキュレーションメディアです。

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2.キュレーションを行う意味・目的

キュレーションはおもにインターネット上の情報を独自に編集して紹介するサービスを指します。しかし近年、価値創造をうながす役割として組織開発や人材教育の分野においても注目されているのです。

ここではキュレーションを行う意味やその目的について説明します。

意味

キュレーションという言葉の語源にあるのは、図書館や博物館などで所蔵物を管理したり展示を企画運営したりする「キュレーター(Curator)」です。

キュレーターが展示品を見やすくしたり、テーマに沿った企画展となるよう作品を厳選したりするように、キュレーションでは特定のテーマにまつわる情報を集め、新たな価値を付与して共有します。

「知りたい分野の情報がすぐわかる」「複数のウェブページを開く必要がない」などの特徴を持つのです。

目的

世界最大の人材開発会議「ASTD2013」において、講演者のキャサリン・ロンバードッツィ氏は、キュレーションの目的として以下7つを挙げています。

  1. Seek:最新の情報を探す
  2. Filter:重要情報を特定してフィルタリングする
  3. Categorize and tag:情報を簡単に見つけられるようカテゴライズやタグ付けを行う
  4. Contextualize:解釈を加えてインパクトを高める
  5. Highlight:トレンドをハイライトする
  6. Make connections:関連情報をつなぐ
  7. Generate discussion:コミュニティを生み出す

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3.キュレーションが注目される背景

キュレーションが注目されるようになった背景にあるのは、インターネットの普及とそれによる情報の大量流出です。ここではキュレーションが注目されるようになった背景を3つ説明します。

  1. 情報量の増加
  2. 2つの情報源
  3. 有益情報のスピード化

①情報量の増加

今やひとり1台スマートフォンやパソコンを持つ時代。さらにSNSの台頭によるソーシャル化が拍車をかけ、玉石混交の情報から欲しい情報だけを見つけ出すのに相当な労力がかかるようになりました。

現代ではいつどこにいても、大量に情報を入手できます。しかしそれと同時に情報過多によるエネルギー不足、決断疲れに陥っているともいわれています。そこで注目されているのが、容易に必要な情報が入手できるキュレーションです。

②2つの情報源

かつては検索エンジンプログラムを使用した「能動的で機械的な情報収集」が主流でした。現代ではそこにTwitterやInstagramなどのソーシャルメディアが登場し「人」を媒介とした「受動的な情報収集」が追加されています。

インフルエンサーや編集者など、人を通じて編集された情報、つまり「キュレーション」が今や情報源の多くを占めているのです。

③有益情報のスピード化

キュレーションが注目される背景には「有益情報のスピード化」という理由もあります。情報の流出量が増えても、人間が情報を処理するスピードが早まるわけではありません。

そこで注目されるようになったのが、膨大な情報を取捨選択してユーザーが知りたい情報を速やかに提供するキュレーションです。また移動中やちょっとした隙間時間に情報を受信できるスマートフォンの台頭も、これに拍車をかけています。

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4.キュレーションサイトを利用するメリット

ひとつのサイト内に特定のテーマにまつわる情報をまとめたのがキュレーションサイトです。キュレーションサイトを利用するメリットについて、見ていきましょう。

  1. 最新情報を入手
  2. 要点がわかりやすい
  3. 作業効率が高まる

①最新情報を入手

アルゴリズム型の情報収集プログラムを活用したキュレーションサイトの場合、システムが自動的に最新情報を見つけてくるため、人がつねに張り付いて最新情報の更新を待つ必要がありません。

さらにアルゴリズム型で収集した情報をキュレーターが選別、編集すれば、より的確で有益な情報を掲載できます。

②要点がわかりやすい

キュレーションサイトにはカテゴリやテーマごとに要点をまとめた情報が掲載されているため、何度も検索を繰り返して欲しい情報を探し出す必要がありません。

検索エンジンを使って必要な情報を探しているあいだに別の情報に気を取られたり、クリティカルな情報が得られずいくつものサイトを回ったりする必要がないため、無駄なく要点を収集できます。

③作業効率が高まる

要点がまとめられていると情報収集にかかる時間や労力が削減できるため、結果として作業全体の効率が向上します。またキュレーションサイトを活用すれば、これまでのようにパソコンの前でじっくり情報収集をする必要もありません。

スマートフォンやタブレットを利用して移動時間やちょっとした隙間時間に情報を収集できるのも、キュレーションサイトを利用するメリットのひとつです。

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5.キュレーションサイトを利用するデメリット

キュレーションサイトの利用には最新情報のスムーズな入手や作業効率アップなどのメリットがある一方、いくつかのデメリットも存在するのです。ここではキュレーションサイト利用のデメリットを3つ説明します。

  1. 信憑性に欠ける
  2. 一部利用の有料化
  3. 膨大な情報による効率の悪さ

①信憑性に欠ける

サービスによってはコンテンツ作成が運営者の趣味や趣向に左右されるため、掲載情報に偏りが生じやすいです。なかには収益化やユーザー数確保に特化したキュレーションサイトも存在します。

この場合、フェイクニュースをまとめてユーザーの注目を無理やり集めている可能性もあるため、情報の見極めが必要です。

②一部利用の有料化

無料公開している情報は概要やさわりだけで、詳細情報を有料化しているサイトもあるのです。サイトに掲載された情報を閲覧するためにユーザーが料金を支払い、そこからサイト運営者が収益を得る方法を「コンテンツ課金」といいます。

もちろんユーザーがお金を支払ってでも利用したいと感じる優良なコンテンツであれば問題ありません。しかしなかにはコンテンツ課金を目的として質の低い情報を提供しているサイトもあるため注意が必要です。

③膨大な情報による効率の悪さ

現代ではさまざまなユーザー層に向けて、無数のキュレーションサイトが運営、公開されています。各サイトの情報量は非常に膨大であるため、つい本題とかけ離れた情報を閲覧してしまうこともあるでしょう。

とくに幅広い分野の情報を集めたサイトや、1日に多くのコンテンツを配信しているメディアなどには注意したほうがよいでしょう。

「本来必要ではないが気になってつい見てしまう」「関係ない情報を見ているうちに不要な時間と労力を消費してしまった」という事態に陥る可能性も高いです。

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6.キュレーションサイトの注意点

インターネット上に溢れている情報を整理してまとめたキュレーションサイトには近年、いくつかの問題が指摘されています。キュレーションサイトの注意点3つについて、解説しましょう。

  1. 情報元の信頼性
  2. 法律に反するサイト閲覧
  3. 情報の偏り

①情報元の信頼性

キュレーションサイトで多くのPV、ユーザーを獲得するには、良質なコンテンツを提供しているという「信頼性」が重要になります。

2016年に起きた「WELQ問題」は、膨大な医療情報を掲載していた医療キュレーションサイト「ココロとカラダの教科書」で起きた問題です。

投稿されていた記事は医療関係者ではなくクラウドソーシングサイトのライターが作ったもので、科学的根拠のない医療記事が蔓延していました。情報の信頼性は健全なサイト運営に欠かせない要素です。

②法律に反するサイト閲覧

キュレーションサイトに掲載する画像が著作権を侵害していないか確認するのも重要です。DeNAが過去に運営していた「MERY」「iemo」などのキュレーションサイトではほかサイトからの画像転載や文章の盗用が相ついで発覚し、すべて掲載中止となりました。

ほかサイトの情報や画像を許可なく自社サイトに掲載する行為は著作権侵害にあたります。引用する際は、引用のルールを適切に守らなくてはなりません。

③情報の偏り

情報を収集する際は、客観的な視点で偏りのない意見を集めるのがポイントです。キュレーションサイトによってはライターの個人的な意見や、偏った視点でキュレーションされたコンテンツも存在します。

情報の偏ったキュレーションサイトが検索結果の上位に表示されれば、ユーザーに適切な情報は届きません。コンテンツ作成時は書籍や複数のサイトなどを比較して、主観的な意見にとらわれない公平な情報を選択しましょう。

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7.情報収集に役立つキュレーションサービス・アプリ

総務省情報通信政策研究所が2018年に発表したキュレーションサービスの利用率を見ると、10代~60代のキュレーションサイト平均利用率は16.0%。前年は9.7%だったため、利用率は増加傾向にあるといえます。

ここでは情報収集に役立つ代表的なキュレーションサービス、キュレーションアプリについて説明しましょう。

  1. SmartNews(スマートニュース)
  2. Gunosy(グノシー)
  3. はてなブックマーク

①SmartNews(スマートニュース)

国内および海外の政治や経済、エンタメにオススメのグルメなど、幅広い分野の情報を発信しているキュレーションアプリです。掲載媒体数は約3,000(2021年12月時点)。

1,000以上のチャンネルを会員登録なしですぐに使えるため、短時間で効率的に話題の記事を読んでいけます。今や世界150以上の国で利用されているアプリです。

参考 SmartNewsのHPSmartNews

②Gunosy(グノシー)

国内の政治からエンタメ、恋愛にファッションなど幅広いジャンルで旬のニュースを配信しているキュレーションアプリです。

本アプリの特徴はシンプルで使いやすく、興味がある分野の情報を効率的に見つけるためのカスタマイズができる点です。テキスト記事以外にも動画配信や独自のクイズ番組など、ほかにはないサービスを展開しています。

参考 GunosyのHPGunosy

③はてなブックマーク

ユーザーそれぞれが好みのウェブサイトをブックマークにくわえ、注目度の高いサイトを人気コンテンツとして取り上げるシステムです。

このサービスではニュースメディアに限定せず、個人のブログやオウンドメディア、プレスリリースなどあらゆるコンテンツがブックマークできます。そのため一般的なニュースアプリに比べて多様性の豊かなコンテンツを作成可能です。

参考 はてなブックマークのサイトはてなブックマーク