謙虚とは? 意味、謙虚な人の特徴、なる方法をわかりやすく

謙虚とは、控えめで慎ましい人柄・態度のことです。謙虚さはビジネスにおいて優位に働くことが多く、意識することで身につけることができる特性でもあります。

今回は謙虚について、謙虚さがビジネスで重要な理由や謙虚な人の特徴、謙虚になる方法をご紹介します。

1.謙虚とは?

謙虚とは、控え目でつつましい人柄や態度を表す言葉です。自身の肩書きや地位におごらず、他人を敬い、控えめな態度をとる人を謙虚といえます。

ビジネスに限らず多くのシーンで「あの人は謙虚で好感が持てる」などと褒め言葉として使われます。対義語は傲慢(ごうまん)や横柄(おうへい)であり、偉そうにしたり、おごりたかぶったりする態度のことです。

謙虚と謙遜との違い

褒められて「ありがとうございます、ますます精進してまいります。」と控えめながらも素直に受け取るのが謙虚です。

対して「謙遜」とは、自分自身を低くした態度をとることたとえば、褒められたときに「いえいえ、自分なんか大したことありません」と自分を下げることは謙遜です。「謙遜しすぎるのも良くない」「またまたご謙遜を」などといったように使われます。

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2.謙虚さがビジネスで重要な理由

控え目でつつましい謙虚さは、ビジネスを円滑に進めるために重要視される事柄です。なぜビジネスで謙虚さが重要なのか、その理由をみていきます。

努力し、成長できるから

謙虚さがあると現状に甘えることがないため、努力し成長し続けられます。ビジネスにおいては、社内で責任ある立場を全うするため、世の中の変化に対応していくために、自らを変革し成長させていく必要があります。

謙虚さがないと、自分の能力や立場にうぬぼれ、個人的な成長が止まってしまう恐れもあるでしょう。謙虚な姿勢で他人のいい部分を吸収していくことで、成長できるだけでなく、成果の創出も期待できるでしょう。

感謝と謝罪を素直に表現できるから

謙虚な気持ちを持つことで、感謝と謝罪を素直に表現できます。ビジネスにおけるあらゆる事柄は、ひとりだけの力で成し遂げられることは少なく、周囲との協力関係で多くのことが成り立っています。

謙虚な人は、自分の成果が自身の力だけで達成されたものではないことを理解しており、感謝と謝罪を素直に表現することで、相手の立場を尊重していることを伝えられます。結果として周囲との信頼関係を築き、良い成果を生み出しやすくなるのです。

良好な人間関係を築けるから

謙虚さがあることで、ビジネスにおいて良好な人間関係を築くことが可能です。謙虚さがある人は自分の知識や意見が絶対ではないと知っているため、相手の意見を素直に聞けます。

また、周囲から学ぶ意欲もあり、自分の弱い部分も認められます。素直で真摯に仕事に取り組む姿勢が人としての魅力を感じさせるため、社内の人間関係だけではなく、社外の人々とも良好な関係性を築きやすくなるでしょう。

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3.謙虚な人の特徴

謙虚な姿勢は、行動や言動に表れるもの。ここでは、謙虚な人が持つ10個の特徴をみていきます。

自慢話をしない

謙虚な人は、自慢話をしない傾向にあります。過去の成果や自分の能力・役職などの立場をひけらかさず、自慢したくなるような成果があっても、周りの支えがあってこそ実現したことだと考えます。

また、他の人の成果も素直に喜んだり、労いの言葉をかけたりできます。

自分の非を素直に認められる

謙虚な人は、自分の間違いや非を素直に認め、謝罪できます。自分自身を客観視して評価できるため、主観や感情に流されません。人のせいにする代わりに、自分にはこういう責任があったと反省でき、さらには次回に向けた改善を積極的に行います。

努力家である

努力家であることも、謙虚な人の特徴の1つ。自分の立場やスキルにおごることなく、「自分はまだまだ」と成長していく意欲があります。

また、たとえ控えめでつつましい態度であっても、プライドや自信を兼ね備えています。そして地道な努力をしつつも威張ったりしないため、周囲からの信頼や応援を集める人望があります。

傾聴できる

謙虚な人は、自分の意見が必ず正しいとは考えないため、人の話をしっかりと聞けます。傾聴する能力に優れ、かつ相手を尊重するため、人の話を否定したり遮ったりすることがなく、他人の意見や新しい視点を柔軟に受け入れて尊重します。

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礼儀正しい

その人の謙虚さは、礼儀正しさに表れることもあります。目上の人に対してだけでなく、相手の立場によって態度を変えないことも謙虚な人の特徴です。

たとえば、後輩に対して横柄な態度をとることがなく、お礼・お詫びのときにはきちんと頭を下げて気持ちを表せます。

見返りを求めない

謙虚な人は、見返りを求めません。というのも相手より優位に立ったり自分が目立ったりすることではなく、全体にとって良い結果を残すことを大切にしているからです。

そのため、損得勘定をせず、相手のため・全体のために行動できます。また、周囲を手助けすることも躊躇しないため、結果として相手から信頼されやすくなります。

人と比べない

謙虚な人は、他人と比べて優越感に浸ったり、落ち込んだりしません。なぜなら、他人と比較して優れているかではなく、過去の自分との比較で「成長している」ことを重要視するからです。

他人を尊重し、かつ自分の能力におごらないからこそ、周囲と比較せずにいられます。

冷静である

つねに冷静であることも、謙虚な人の特徴です。謙虚な人は自分の能力をひけらかさず、周囲の状況をよく観察します。自分の立場をわきまえているため、冷静に場の空気を読んだり、相手の気持ちに配慮したりできます。

また自分の感情もコントロールしやすく、チームの状況や進捗にあわせて適切に行動できることも特徴の1つです。

自分の価値観を押しつけない

自分を過信して傲慢になると、過去の成功体験や価値観に囚われやすいものの、謙虚な人は他人を尊重し、自分の価値観を押し付けません。

経験を積んでも新しいアイデアや知識を積極的に取り入れるため、相手の価値観を柔軟に受け入れられ、結果として周りからも「謙虚な人」と評価されやすくなります。

インプットできる

謙虚な人は、わけ隔てなくさまざまな人と積極的にコミュニケーションを取り、多くのことをインプットできます。「自分はなんでも知っている」とおごらず、素直に学ぶ姿勢があるため、新しい知識や他人の意見を吸収し、わからないことは貪欲に質問できます。

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4.謙虚であることのメリット

謙虚であることは、仕事上で多くのメリットが得られます。大きなメリットは、下記5つです。

周囲からの信頼が得やすい

謙虚でいると、周囲からの信頼が得やすいといったメリットがあります。感情に任せた言動をしないため裏表がなく、感謝や謝罪ができ、人の実力を認める素直さが信頼に直結します。信頼を得ると、困ったときに周囲からのサポートを受けやすくなります。

人から好かれやすい

謙虚な人は、人から好かれやすくなります。なぜなら、自分の意見を押しつけず傾聴できるため、周りの人が「自分の話に耳を傾けてもらえた」「受け入れてもらえた」と感じられるからです。人間関係が円滑になることで、業務もスムーズに進みやすくなります。

自己成長につながる

謙虚でいることは、自己成長につながります。なぜなら自分自身を客観的に評価できるため、人の意見を素直に受け止め、自分の悪いところがあれば改善できるからです。また、自分の理想に対して足りないスキルを洗い出し、努力することもできます。

他人の良い部分を吸収できる

謙虚であれば、他人の良い部分を吸収できます。傲慢になると、ひとりよがりで自分の考えに固執して視野が狭くなってしまうものの謙虚であれば人の良い部分に目がいき、その分学びが増えるでしょう。

広い視野を身につけると、仕事上の成果にもつながりやすくなります。

手助けをしてもらえる

謙虚であると、周りからの手助けを受けやすくなります。謙虚な人は、良い成果が出たときは「周囲のおかげ」という姿勢があり、トラブルが起きた際は自分の非を認められます。

どんな場面であっても自己保守をしようとしないため、周囲の人も「協力したい」と思い、積極的に助けてくれる人が増えるのです。

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5.謙虚さがないことによるデメリット

謙虚さがないと、ビジネスシーンではデメリットが生じてしまいます。具体的にどのようなデメリットがあるのかみていきましょう。

成果が出づらくなる

謙虚さがないと、仕事の面で成果が出づらくなります。「失敗を認めて学ぶ力」がなくなってしまうため人として成長できないことにくわえ、信頼を得にくいため周囲からのサポートも受けづらくなってしまいます。

うまくいかなかった結果や、周囲からのフィードバックを素直に受け止めることが大切です。

視野が狭まる

謙虚さがないと、視野が狭まってしまいます。なぜなら自分を客観視せず、自分の考えに固執してしまうからです。

一方、あらゆる角度や視点から物事を見る人は、人として成長できます。視野が狭まると、新しい知識や意見を取り入れられなくなり、ビジネスパーソンとしての成長も止まってしまいます。

人望を失う

謙虚さがないと、良識や人望を失う原因となります。とくに上司から部下、先輩から後輩など、何かしらの権力が発動する上下関係の元では、「自己正当化」「現実否認」などから傲慢さが表出しやすいでしょう。

自分が少しでも「相手に対して優位に立っている」と思ったときは、自分の言動を注意深く観察する必要があります。

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6.謙虚な人になるためのポイント

謙虚な人になるためには、普段の行動や心持ちを意識することが大切です。以下7つのポイントを意識して行動してみましょう。

時間に余裕を持つ

謙虚な人になるために必要な「心の余裕」を生み出すため、まずは時間に余裕を持つことから始めましょう。心の余裕は、人の話に傾聴したり、感情をうまくコントロールしたりするために必要です。

「謙虚になろう」と思ってもすべてを変えることは難しいため、まずは時間に余裕を持つことで自分の心に余裕を与えることがポイントです。

相手の話をしっかり聞く

相手の話をしっかり聞くことで、謙虚な人に近づけます。自己主張や自慢は控え、自分の考えのほうが正しいという思い込みを捨てることが必要です。

しかし、ただ聞くだけで終わったり、イエスマンになったりするのがよいわけではありません。たとえ反対の意見でも否定せず、まずは相手の意見を受け止めたことをきちんと伝えてから、話し合いを進めましょう。

感謝とお詫びをすぐに伝える

謙虚な人になるためには、感謝と謝罪を忘れないことが大切です。なんでも「当たり前」という考えをやめささいなことでも感謝を伝えましょう。

また、少しでも自分に非があると思ったら、素直に謝ることも必要です。「後で伝えよう」と思うとタイミングを逃して結局伝えられないこともあるため、その場ですぐに伝えることがポイントです。

見返りを求めない

謙虚な人になるためには見返りを求めた行動をやめ、相手の困っていることを助けたいという純粋な思いを原動力に行動しましょう。

仕事面では私利私欲に走らず、全体にとって良い結果を得るため自分ができることをする心持ちが大切です。損得勘定をしていては、謙虚な人にはなれません。

誰とでも対等に接する

誰とでも対等に接すると、謙虚な姿勢が身につきます。「対等」とは、決して誰とでもフレンドリーに接するわけではなく、上司や後輩など相手の立場にかかわらず相手を尊重し、敬意を持って接すること。

とくに発注先や取引先などで自分が「お客さん」の立場となるときは、横柄な態度が出やすいため言動に注意しましょう。

褒められたときは特に謙虚になる

褒めてもらったときは、とくに謙虚になるとよいでしょう。成果が出たときは、誰かに喜びを伝えたくなったり、自分の頑張りのおかげだと思ったりしてしまうもの。

うぬぼれや優越感が出やすいタイミングであるからこそ、周りの支えのおかげで成し得たことだという意識を持つことが大切です。

人の長所を見つける

謙虚な人になるには、人の長所を見つけることも重要です。欠点のほうが見つけやすいものの、なるべくよいところを探す習慣をつけましょう。

「いいな」「素敵だな」と思うことがあれば素直に本人に伝え、自分も取り入れてみるとよいでしょう。他人の長所から学び、自分を成長させること自体が謙虚さといえます。