職場定着支援助成金とは?【コース別申請の流れ】

職場定着支援助成金は、従業員の離職率を下げたり職場への定着を図ったりするために支給されます。職場定着支援助成金について、具体的な助成金の内容を詳しく解説します。

目次

1.職場定着支援助成金(人材確保等支援助成金)とは?

職場定着支援助成金とは、従業員の離職率を下げ、職場への定着に取り組んだ事業主に支給される助成金のこと。平成30年4月から人材確保等支援助成金に統合されており、6種類のコースがあります。

  • 雇用管理制度助成コース
  • 介護福祉機器助成コース
  • 介護・保育労働者雇用管理制度助成コース
  • 中小企業団体助成コース
  • 人事評価改善等助成コース
  • 設備改善等支援コース

職場定着支援助成金は、従業員の職場定着に取り組んだ事業主に支給される助成金です。現在は、人材確保等支援助成金に統合されています

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2.職場定着支援助成金の目的

職場定着支援助成金の目的は、「雇用管理の改善を推進」「従業員にとって魅力的な職場づくりを図る」「従業員の職場への定着と人材確保を目指す」といったもの。

職場定着支援助成金が生まれた背景には、「少子高齢化による慢性的な働き手の不足」「若年層の離職率の高さ」などがあります。

職場定着支援助成金の目的は、「雇用管理の改善を推進」「魅力ある職場づくりを図る」「従業員の定着と人材確保」などです

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3.雇用管理制度助成コースとは?

雇用管理制度助成コースは、新たに雇用管理制度を導入し離職率の低下が図られた場合に支給される助成金です。

支給金額

雇用管理制度助成コースは、標を達成した場合に助成金が支給される「目標達成助成」で、支給金額は一律57万円となっています。ただし、生産性要件を満たすと、72万円に増額されます。

申請の流れ

雇用管理制度助成コースの支給申請の流れは、下記3段階の手続きになっています。

  1. 雇用管理制度整備計画書を作成する
  2. 雇用管理制度整備計画が認定されたら、3カ月以上1年以内の期間で制度を実施する
  3. 計画期間終了後12カ月経過する日までの離職率を算出した「評価時離職率」の目標を達成したら2カ月以内に申請する

支給の要件①雇用管理制度整備計画書の策定と認定

雇用管理制度助成コースの支給要件のひとつは、雇用管理制度整備計画書の策定と認定です。

  • 3カ月以上1年以内の計画期間のもとで計画をつくる
  • 雇用管理制度整備計画書を含めた9つの書類と共に届け出る

支給の要件②雇用管理制度整備計画書に基づいて制度を実施

雇用管理制度助成コースの2つ目の支給要件は、雇用管理制度整備計画書に基づいて以下5つの雇用管理制度の中から1つ以上の制度を実施することです。

評価・処遇制度

評価・処遇制度では、「評価」「処遇」「昇進」「昇格」「賃金制度」などを定め、導入する必要があります。

評価・処遇制度が実施されたと見なされるには、「評価・処遇制度を進めるにあたり、合理的な条件が就業規則に記載されている」といった条件以外に、計6つの条件すべてを満たさなくてはなりません。また個別の要件で、確認が必要です。

研修制度

研修制度では新たに教育訓練制度や研修制度など各種研修制度を定め、導入する必要があります。研修制度が導入されたと見なされるには、7つある条件すべてを満たすことが必要です。

  • 1人につき10時間以上の教育訓練である
  • 受講料などは事業主が負担する
  • 生産ラインまたは就労の場における通常の生産活動と区別して業務の遂行の過程外で行われる教育訓練などである

健康づくり制度

健康づくり制度では、5つの条件すべてを満たして初めて制度が実施されたと見なされます。

  • 健康診断にがん検診を追加導入する
  • 医療機関への受診などにより費用を要する場合は、費用の半額以上を事業主が負担する
  • 事業主が、診断結果・所見など必要な情報の提供を受けての状況に対応した必要な配慮を行うことを目的としている

メンター制度

メンター制度では、指導役のメンターが後輩のメンティをサポートする制度の導入が必要で、7つの条件すべてを満たす必要があります。

  • メンターに対し、民間団体等が実施するメンター研修、メンター養成講座などのメンタリングに関する知識、スキル(コーチング、カウンセリング等)の習得を目的とする講習を受講させる
  • メンター、メンティによる面談方式のメンタリングを実施する

短時間正社員制度

短時間正社員制度では、新たに短時間正社員制度の導入を実施することが求められます。また、3つの要件を満たす必要もあるのです。

  • 当該制度が実施されるための合理的な条件(短時間正社員制度を労働者に適用するための要件、基準および手続等)が労働協約または就業規則に明示されている
  • すでに雇用されている社員、新たに採用される社員を問わず、短時間正社員になれる制度である

制度の対象者

制度の対象者について、簡単に解説します。

対象となる労働者

制度の対象となる労働者は、下記の通りです。

  • 当該事業所において正規の従業員として位置付けられている
  • 所定労働時間が、当該事業所の同じ職種で働くフルタイムの正規従業員と同等であること
  • 社会保険の要件を満たした被保険者

対象となる事業主

制度の対象となる事業主には、下記条件が付加されます。

  • 雇用保険を適用している
  • 評価時離職率が30%以下である
  • 短時間正社員制度を導入する場合、保育事業主であること
  • 法令に定められた定期健康診断等を実施している

申請に必要な書類

申請に必要な書類は12種類と多いです。また申請期間にも定めがあり、評価時離職率を計算した期間の最後の日の翌日から2カ月以内に届け出ることとなっています。申請漏れのないよう、申請期日の管理には注意してください。

雇用管理制度助成コースの概要から受給資格などの要件を確認して、申請漏れのないように手続きを進めてください

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4.介護福祉機器助成コースとは?

介護福祉機器助成コースは、介護福祉機器を導入することで介護者の負担を軽減し労働改善を行うための助成金です。

支給金額

介護福祉機器助成コースの助成金は、以下の通りです。

  • 装着型移乗介助機器や自動車用車いすリフトなどの介護福祉機器の投入で、税込み合計金額の25%
  • 目標達成時には、目標達成助成として税込み合計金額の20%

申請の流れ

介護福祉機器助成コースの支給申請では、4段階の手続きを踏みます。

  1. 導入・運用計画書を作成
  2. 導入・運用計画書が認定されたら、制度を実施
  3. 計画期間終了後、2カ月以内に支給申請
  4. 「評価時離職率」の目標を達成したら、目標達成助成に関する支給申請を2カ月以内に実施

支給の要件①機器導入助成の場合

介護福祉機器助成コースの中の機器導入助成の場合の支給要件は以下の通りです。

導入・運用計画(変更)書の策定と認定

機器導入助成における支給要件の1つ目は、導入・運用計画(変更)書の策定と認定です。

  • 3カ月以上1年以内の計画期間のもとで運用計画を作成する
  • 必要書類と一緒に導入・運用計画(変更)書を届け出る

計画に基づいて機器を導入

機器導入助成の場合の2つ目の支給要件は、計画に基づいてこれら6種類の機器を、導入・運用することが必要です。

  • 移動昇降用リフト
  • 装着型移乗介助機器
  • 自動車用車いすリフト
  • エアーマット
  • 特殊浴槽
  • ストレッチャー

雇用管理責任者を選ぶ

機器導入助成の場合の3つ目の支給要件は、雇用管理責任者を選定することです。

雇用管理責任者の仕事は、「介護労働者の雇用管理の改善」「介護労働者からの相談への対応」といった管理業務です。事業所ごとに選任する、氏名を事業所内に周知するという必要があります。

支給の要件②目標達成助成の場合

介護福祉機器助成コースには、「機器導入助成」「目標達成助成」の2つがあります。

両者は支給要件に違いがあり、目標達成助成の支給要件は、「機器導入助成を行った」「離職率を目標値かつ30%以下とする」両方を満たすことが必要です。

制度の対象事業主

介護福祉機器助成コース制度の対象となる事業主の支給要件は以下の通りです。

機器導入助成の場合

機器導入助成の場合、事業主には6つの条件を満たすことが求められます。

  • 雇用保険を適用する介護事業主である
  • 国または地方公共団体などから補助金等を受けていないか照会に応じることに同意する

目標達成助成の場合

目標達成助成の場合、事業主には3つの条件を満たすことが求められます。

  • 機器導入助成金を受給した上で導入した介護福祉機器を利用している
  • 離職率の目標を達成している
  • 離職者がいても、一定の条件を満たしている

申請に必要な書類

機器導入助成と目標達成助成の申請に必要な書類は、以下の通りです。

機器導入助成の場合

機器導入助成の申請に必要な書類は、計9種類あり、評価時離職率を計算した期間の最後の日の翌日から2カ月以内に各都道府県労働局に届け出ます。なお支給申請時、必要に応じて機器の導入と運用に関する現地確認をする場合があります。

目標達成助成の場合

目標達成助成の申請に必要な書類は、計6種類あり、評価時離職率を計算した期間の最後の日の翌日から2カ月以内に各都道府県労働局に届け出ます。なお申請時に、引き続き介護機器が運用されているか、現地確認する場合があります。

介護福祉機器助成コースには、「機器導入助成」「目標達成助成」があります。それぞれ、概要や支給要件について確認しておきましょう

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5.介護・保育労働者雇用管理制度助成コースとは?

介護・保育労働者雇用管理制度助成コースは、介護や保育労働者の職場定着を促進するための助成金です。

支給金額

介護・保育労働者雇用管理制度助成コースには、「制度整備助成」「目標達成助成」があり、それぞれの支給金額は、

  • 制度整備助成:50万円
  • 目標達成助成の場合:第1回57万円、第2回85.5万円

申請の流れ

介護・保育労働者雇用管理制度助成コースの支給では、4段階の手続きを踏みます。申請する場合には、提出期限を厳守してください。

  1. 介護・保育賃金制度整備計画書を作成する
  2. 介護・保育賃金制度整備計画が認定されたら制度を実施する
  3. 評価時離職率を計算後2カ月以内に支給申請を行う
  4. 必要に応じて目標達成助成の支給申請を行う

支給の要件①制度整備助成

制度整備助成の支給要件は、以下の通りです。

介護・保育賃金制度整備計画(変更)書の策定と認定

制度整備助成の支給要件のひとつは、介護・保育賃金制度整備計画(変更)書の策定と認定です。

  • 3カ月以上1年以内の計画期間のもと、計画をつくる
  • 介護・保育賃金制度整備計画(変更)書を必要書類と一緒に届け出る

計画に基づいて制度の準備

制度整備助成の2つ目の支給要件は、介護・保育賃金制度整備計画に基づいて介護・保育賃金制度整備計画期間内に、新しい賃金制度を整備、実施することです。

介護・保育賃金制度整備計画による賃金制度を実施して、介護や保育の労働に従事する労働者の定着や離職率の低下を実現する労働条件の整備を進めます。

支給の要件②目標達成助成(第1回)

介護・保育労働者雇用管理制度助成コースには、「制度整備助成」「目標達成助成」があります。目標達成助成(第1回)の支給要件では、下記2つを満たすことが必要です。

  • 制度整備助成の措置を行う
  • 評価時離職率を目標値かつ30%以下にする

支給の要件③目標達成助成(第2回)

介護・保育労働者雇用管理制度助成コースの目標達成助成には2回目の支給があります。第2回の支給要件は、下記2つを満たすことです。

  • 制度整備助成の措置を行う
  • 評価時離職率を目標値かつ20%以下にする

制度の対象事業主

介護・保育労働者雇用管理制度助成コースの対象となる事業主の支給要件は以下の通りです。

制度整備助成の場合

制度整備助成の場合、事業主には5つの条件を満たすことが求められます。

  • 雇用保険を適用する介護および保育事業主である
  • 雇用管理責任者を選任し、事業所内に周知している
  • 計画の提出日6カ月前から事業主都合により離職をさせていない

目標達成助成(第1回)の場合

目標達成助成(第1回)の場合、事業主には、4つの条件を満たすことが求められます。

  • 制度整備の助成金を受給した
  • 計画終了後1年間の離職率が計画提出前1年間の離職率より、目標値以上に低下している

目標達成助成(第2回)の場合

目標達成助成(第2回)の場合、事業主には、4つの条件を満たすことが求められます。

  • 制度整備の助成金を受給した
  • 計画期間終了から3年経過するまでの期間の離職率が、計画終了後1年間の離職率を維持している

申請に必要な書類

介護・保育労働者雇用管理制度助成コースの申請に必要な書類は、以下の通りです。

申請に必要な書類

制度整備助成の申請に必要な書類は、計7種類あり、必要書類は計画期間が終わった後、2カ月以内に各都道府県労働局に届け出ます。目標達成助成の申請も控えているため、期日管理を徹底しましょう。

目標達成助成(第1回)の場合

目標達成助成(第1回)の申請に必要な書類は、計7種類あり、必要書類は評価時離職率の計算期間が終わってから2カ月以内に各都道府県労働局に届け出ます。目標達成助成第2回が控えているため、最後まで気を抜かないよう注意してください。

目標達成助成(第2回)の場合

目標達成助成(第2回)の申請に必要な書類は、計7種類あり、必要書類は評価時離職率の計算期間が終わってから2カ月以内に各都道府県労働局に届け出ます。この第2回の目標達成助成を申請して、介護・保育労働者雇用管理制度助成コースの申請は終了となります。

介護・保育労働者雇用管理制度助成コースにも、制度整備助成・目標達成助成があります。それぞれで、概要や支給要件の確認が必要です

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6.中小企業団体助成コースとは?

中小企業団体助成コースとは、企業組合や協業組合、事業協同組合や商工組合などに加入している企業の人材確保や職員の定着を支援する助成金です。

支給金額

中小企業団体助成コースの支給金額は、1年間の中小企業労働環境向上事業の実施に要した経費の3分の2です。1年当たりの限度額は、下記のように定められています。

  • 大規模認定組合等は1,000万円
  • 中規模認定組合等は800万円
  • 小規模認定組合等は600万円

申請の流れ

中小企業団体助成コースの申請では、3段階の手順を踏みます。

  1. 認定組合等の主たる事業所の所在地を管轄する各都道府県の定めた様式に従い、改善計画認定申請書などを作成する
  2. 改善計画認定申請書とその写し3部を都道府県知事へ提出し認定されたら、向上事業を実施する
  3. 中小企業環境向上事業計画を作成し、管轄都道府県労働局に提出し支給申請する

支給の要件①改善計画

中小企業団体助成コースの支給要件のひとつは、改善計画の策定です。改善計画とは、5年以内を目安として、「教育訓練の実施」「福利厚生の充実」「労働時間などの設定の改善」「募集、採用の改善」などに取り組む計画のこと。

支給の要件②中小企業労働環境向上事業の実施

中小企業団体助成コースの2つ目の支給要件は、中小企業労働環境向上事業の実施です。3要件を満たすことが支給要件となっています。

  • 中小企業労働環境向上事業実施計画書に基づいて、1年間の計画を作成する
  • 1年間の計画が認定されたら、労働環境向上検討委員会などを設置する
  • 雇用環境の改善や課題の把握などを行う

制度の対象者

中小企業団体助成コースの制度の対象者は、下記のような事業協同組合です。

  • 企業組合
  • 協業組合
  • 事業協同組合、事業協同組合連合会
  • 商工組合、商工組合連合会
  • 商店街振興組合、商店街振興組合連合会
  • 水産加工業協同組合、水産加工業協同組合連合会

申請に必要な書類

中小企業団体助成コースの申請に必要な書類は、計8種類です。「中小企業労働環境向上事業実施状況報告書」「実施した事業内容を証明する書類」「支給要件確認申立書」などを揃えて各都道府県労働局に提出します。

中小企業団体助成コースの概要や支給要件を確認することが重要です。書類の不備や記載漏れのないように申請しましょう

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7.人事評価改善等助成コースとは?

人事評価改善等助成コースは、「生産性向上のための能力評価等による人事評価制度」「賃金が上がる賃金制度」を整備した場合に支給される助成金です。

支給金額

人事評価改善等助成コースには、「制度整備助成」「目標達成助成」の2つがあります。支給金額は制度整備助成と目標達成助成とでは異なるので気を付けてください。

  • 制度整備助成の支給金額は50万円
  • 目標達成助成の支給金額は80万円

申請の流れ

人事評価改善等助成コースの申請では、4段階の手順を踏みます。

  1. 人事評価制度等整備計画書を作成する
  2. 人事評価制度等整備計画が認定されたら、制度を実施する
  3. 計画実施日翌日から2カ月以内に支給申請する
  4. 人事評価制度等を計画通りに実施、運用することで目標のすべてを達成できた場合、目標達成助成の支給申請を行う

支給の要件①制度整備助成

制度整備助成の支給要件は、以下の通りです。

人事評価制度等整備計画書の策定と認定

制度整備助成の支給要件のひとつは、人事評価制度等整備計画書の策定と認定です。

  • 3カ月以上1年以内の計画期間のもと、計画を作成する
  • 必要書類と共に人事評価制度等整備計画書を届け出る

人事評価制度等整備計画の実施

制度整備助成の2つ目の支給要件は、人事評価制度等整備計画の実施で、下記2点を行います。

  • 生産性向上のための能力評価等による人事評価制度を新たに作成、もしくは改善
  • 新たな人事評価制度や賃金制度を就業規則などに規定して、実際の正規労働者に実施していく

支給の要件②目標達成助成

目標達成助成の支給要件は3点あり、すべてを満たす必要があります。

  • 制度整備助成の措置を行う
  • 評価時離職率を目標値以下にする
  • 毎月の賃金を2%以上増やす

単に人事評価制度や賃金制度を整備しただけではなく、離職率の低下や賃金の上昇について、具体的な数値目標をクリアすることが求められます。

制度の対象事業主

人事評価改善等助成コースの対象事業主は、以下の通りです。

制度整備助成の場合

制度整備助成の場合、事業主には4つの要件をすべて満たすことが求められます。

  • 雇用保険を適用する
  • 社会保険の適用事業所である

目標達成助成の場合

目標達成助成の場合、事業主には、計6つの要件をすべて満たすことが求められます。

  • 制度整備助成金を受給している
  • 継続して人事評価制度を実施している
  • 生産性要件や離職率の目標を達成している

申請に必要な書類

申請に必要な書類は、以下の通りになっています。

制度整備助成の場合

制度整備助成に必要な申請書類は、計10種類あり、すべてを計画実施日翌日から2カ月以内に各都道府県労働局に届け出ます。必要書類が多いので、書類に不備がないよう、事前にしっかり確認してください。

目標達成助成の場合

目標達成助成に必要な申請書類は、計11種類あり、すべてを計画認定の申請から3年経過した日の翌日から2カ月以内に各都道府県労働局に届け出ます。制度整備助成より書類の種類が増えるので、内容の不備や期日管理に十分注意してください。

人事評価改善等助成コースの概要や支給要件について事前にチェックし、漏れのないよう申請を進めていきましょう

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8.設備改善等支援コース 雇用管理改善計画1年タイプとは?

設備改善等支援コースの中の雇用管理改善計画1年タイプは、生産性を向上させるような設備の導入に関わる助成金です。

支給金額

設備改善等支援コースの中の雇用管理改善計画1年タイプの支給金額は、要件によって異なるので注意してください。上乗せ助成は、賃金アップ率や生産性要件が上乗せされた場合に助成されます。

  • 計画達成助成では50万円
  • 上乗せ助成では80万円

支給の要件①雇用管理改善計画(変更)書の策定と認定

設備改善等支援コースの雇用管理改善計画1年タイプにおける1つ目の支給要件は、下記の通りです。

  • 開始日から1年以内の計画を作成する
  • 14種類の必要書類と共に雇用管理改善計画を各都道府県労働局に届け出て、認定を受ける

1年という短期的な計画を立てて実施し、生産性が向上すると支給される助成金です。確実に支給されるよう要件を確認しておきましょう。

支給の要件②雇用管理改善の実施

設備改善等支援コースの雇用管理改善計画1年タイプにおける2つ目の支給要件は、雇用管理改善の実施など8つあります。

  • 開始日以降に設備を導入する
  • 認定された設備等を導入している
  • 設備導入費用が175万円以上1,000万円未満である
  • 計画が始まる前に比べて2%以上賃金がアップしている
  • 賃金が2%上昇した状態から引き下げされていない

制度の対象事業主

設備改善等支援コースの雇用管理改善計画1年タイプの場合、事業主には、9つの条件を満たすことが求められます。

  • 雇用保険を適用する
  • 対象となる労働者以外の賃金を低くしていない
  • 雇用管理改善計画認定申請日から雇用管理改善計画期間の末日を経過する日まで、対象労働者を最低1名は継続して雇用している

申請に必要な書類

設備改善等支援コースの雇用管理改善計画1年タイプの申請に必要な書類は、計15種類あり、すべてを揃えて、計画期間末日の翌日から数えて2カ月以内に各都道府県労働局に提出します。賃金台帳なども必要になるため、事前に準備しておきましょう。

上乗せ助成について

設備改善等支援コースの雇用管理改善計画1年タイプには、上乗せ助成があります。

支給要件

上乗せ助成の支給要件は、4つです。

  • 引き続き生産性向上に資する設備等を活用している
  • 雇用管理改善計画終了1年目の平均賃金が、雇用管理改善計画期間の平均賃金から引き下げられていない

制度の対象事業主

上乗せ助成の制度対象となる事業主には、7つの要件を満たすことが求められます。

  • 計画達成助成を受給している
  • 対象となる労働者以外の賃金を低くしていない
  • 上乗せ助成時離職率が30%以下である

申請に必要な書類

上乗せ助成に必要な申請書類は、計14種類あり、すべてを計画期間が終わってから2年目の末日の翌日から数えて2カ月以内に、各都道府県労働局に届け出ます。生産性要件算定シートなどの作成も必要なので、申請は余裕を持って行いましょう。

設備改善等支援コースの中の雇用管理改善計画1年タイプには、上乗せ助成もあります。支給要件などを確認してください

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9.設備改善等支援コース 雇用管理改善計画3年タイプとは?

設備改善等支援コースにある雇用管理改善計画3年タイプとは、3年間の期間中に生産性を向上する設備などに投資して雇用管理を改善する際の助成金です。

支給金額

設備改善等支援コースにある雇用管理改善計画3年タイプは、段階で支給されるようになっています。

  1. 1回目の計画達成助成で50万~100万円
  2. 2回目で50万~150万円
  3. 目標達成時で80万~200万円

支給の要件①雇用管理改善計画(変更)書の策定と認定

設備改善等支援コースにある雇用管理改善計画3年タイプの支給要件の1つ目は、雇用管理改善計画(変更)書の策定と認定です。計画は、設備等を導入する雇用保険適用事業所単位で作成します。

作成する計画期間は、計画開始日から3年で、計画開始日とは、設備などの導入予定日のこと。開始日から3年以内の計画を作成したら、14種類の必要書類と共に届け出、認定を受けます。

支給の要件②雇用管理改善の実施

設備改善等支援コースにある雇用管理改善計画3年タイプの支給要件の2つ目は、雇用管理改善の実施です。下記8つの条件を満たすことが求められます。

  • 開始日以降に設備を導入する
  • 認定された設備等を導入している
  • 設備導入に240万円以上の費用がかかっている
  • 計画が始まる前に比べて2%以上賃金がアップしている

制度の対象事業主

設備改善等支援コースにある雇用管理改善計画3年タイプの場合、事業主には、計10の条件を満たすことが求められます。

  • 雇用保険を適用する
  • 対象となる労働者以外の賃金を低くしていない

雇用管理改善計画認定申請日から雇用管理改善計画期間の末日を経過する日まで、対象労働者を最低1名は継続して雇用する見込みがある

申請に必要な書類

設備改善等支援コースにある雇用管理改善計画3年タイプの申請に必要な書類は、計16種類あり、すべてを計画期間1年目末日の翌日から数えて2カ月以内に、各都道府県労働局まで届け出ます。また第2回、目標達成時にも同様の手続きが必要になります。

設備改善等支援コースにある雇用管理改善計画3年タイプは、第1回、第2回、目標達成時の3回、それぞれで申請が必要です