マッチングギフトとは企業や団体が寄付を募り、寄せられた金額に企業が一定の割合で増額を行って寄付をする方法のことです。人事担当者が覚えておきたいマッチングギフトのメリットや、どうやって寄付金を集めるのか、寄付金を集める際の注意点を紹介します。
「マッチングギフト」とは?
マッチングギフトとは、欧米の企業でよく行われる寄付のスタイルです。企業や団体が呼びかけ人となって、個人から社会福祉や災害支援に使用する義援金を募った際に、集まった金額に、一定の比率の上乗せを行い、その総額を寄付します。一般的には、寄せられた金額と同額を上乗せして寄付するケースが多いです。
海外のマッチングギフトでは、寄付金への増額だけでなく、従業員が活動内容や時間に対応したボランティア活動への参加という形で、ボランティア団体へ寄付を行うスタイルもあります。これによって企業は金銭的な援助だけではなく、人的な面でも社会貢献を行うことができるのです。
マッチングギフトのメリット
マッチングギフトを企業が行うメリットは「社会貢献」が一番です。災害や社会福祉に対して金銭的な支援を行うことで、社会に大きく貢献をすることができます。また、従業員の社会貢献意欲を大切にする企業だと求職者や従業員、社会にアピールすることも可能です。
そして、マッチングギフトを行うことで、報道機関に取り上げられる可能性が増え、企業の露出が高まります。ここで注意したいのが、マッチングギフトには顧客や従業員などの個人の寄付が含まれている点です。
寄付をする先は単に企業イメージを高めるものではなく、使い道が明瞭かつ社会貢献度が大きいものでなくてはなりません。
例えば、寄付金の用途が不明だったり、寄付先が法律に抵触するような行為をしていたりする場合は、社会貢献に繋がるとは言い難いからです。企業によっては、従業員が参加しているボランティア団体に寄付を行うケースもあり、仲間意識の形成に効果を発揮しています。
人事担当者は、寄付を集めるだけではなく、寄付金の使い道にも注意をしましょう。
企業寄付金の集め方と注意点
企業寄付金の集め方は、HPやCMなどを使用して周知するだけではなく、社内掲示や朝礼での告知などの方法があります。より多くの人にリーチしたい場合には、マスコミを活用して記者会見を開き、大々的にアピールするのが効果的です。
企業寄付金を集める際に注意したいのが、「使途を明確にすること」と、「収支報告をしっかりとすること」です。寄付金を集めることばかりに気を取られてしまわずに、集めたお金がどんな社会貢献活動に繋がるのか、どんな形でいくら拠出されたのかをしっかりと公表しましょう。
特に「収支報告」に関しては、一定の期間を決めて寄付を募り、その結果を報告するのがベストです。寄付を受け付ける期間を事前に相談するだけではなく、収支報告をいつ行うかも、寄付を募る際に暫定でも構わないのでスケジュールとして発表することができるように考えておきましょう。