「きつい・汚い・危険」で知られる「3K労働」ですが、「帰れない・厳しい・給与が安い」という新3Kが登場しました。厳しさを増す3K労働と外国人就労者の問題、そして新3Kについて紹介します。
3K労働とは?
3K労働とは、労働条件が厳しい「きつい」「汚い」「危険」な仕事の頭文字をとって3Kと呼びます。一般的には建設や福祉といった肉体労働等の仕事を指します。近年では、「帰れない」「厳しい」「給与が安い」などの言葉を組み合わせて「新3K」と呼ばれることもあり、これはホワイトカラーに対して使用される呼称です。
3K労働と外国人
「3K」といわれた肉体労働の職業では、外国人が働いているのを見かけることが増えました。日本人よりも安価で雇用されるケースも多い外国人労働者は、慢性的な人材不足を解消する上でもなくてはならない存在とされています。
そのため、政府は今後も積極的に外国人労働者の受け入れを推進していくことを表明しており、今後も外国人労働者が増えることが予測されています。
外国人労働者の受け入れで問題になるのが、文化や言葉が異なることによるもめごとや、不法就労の問題です。人材不足を解消し良い人材を採用するために、外国人労働者に目を向ける人事・経営者は多いでしょう。
受け入れを行う前に社内で多様な価値観を大切にすること、理解を深めることなどの教育・啓もう活動を行うことが重要です。人材教育や研修にかかるコストと、ビザなどの滞在条件も考慮して、多角的な視点で採用を検討しましょう。
新3Kについて
「新3K」はおもにホワイトカラーに対して使用される言葉です。肉体労働のようなきつさや汚さのかわりに、慢性的な人員不足による残業、業務に対して少ない給与など、新しい労働環境の問題からできた言葉です。
これまで過酷なイメージがなかった職業でも、実情は労働環境が悪いということもあります。過酷な状況で働き続けることは、過労死を招く危険性を招きます。トラブルが生じてから対策をするのでは遅いのです。
人事担当者は、職業的な観点だけにとらわれずに、「職場」をみて労働環境の改善に取り組めるように心がけましょう。
また、労働者に対して定期的に健康診断やカウンセリングを行うだけではなく、オーバーワークの防止のためにも勤怠管理を正確に行うことを徹底し、相談窓口を設けるなどの対策をとりましょう。