地震や台風による被害が相次ぐ日本。自社の従業員が被害にあってしまった場合、企業としてどのような対応が求められるでしょうか。心のケアや勤務のフォローの他に、見舞金を送るといった対応も考える必要があります。ここでは、災害見舞金についてご紹介していきます。
災害見舞金とは
地震や台風などの自然災害や、事故等の人為的災害で被害に合った被災者へ向けて送られる見舞金を「災害見舞金」と言います。一般的に、企業が被災した社員に対して支給する災害見舞金は慶事・災害給付の一環として制度化されており、就業規則で定められた給付額などの規定に従い支給されます。また、福利厚生費として取り扱われるため所得税の源泉徴収の対象にはなりません。
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社員に対する災害見舞金制度設定について
災害見舞金制度は法律で定められているものではなく、会社の任意規定となります。そのため、運用に関してスムーズに行えるようにルールを作っておく必要があるでしょう。罹災証明書を利用するのか、本人の申し立てにより調査を行うのか、写真等で確認して支給するのかなどです。しかし、被災している社員へ向けた災害見舞金なので、厳格な申し立てではなく、本人の請求にかかるであろう負担は楽にしてあげる気遣いは必要でしょう。
災害見舞金の相場は?
基本的に被害の程度により見舞金が支払われ、金額については各々企業が定めています。そのため、正しい相場を提示することはできません。しかし、万が一のときのために予め災害見舞金の金額を設定しておくと良いでしょう。
災害見舞金の性質上、実用性というよりも恩恵性を表す意味が強いので被害状況を確認した上で、大きく3段階程度に分けている企業も多いようです。
例えば、全壊・流出・全焼:10万円、半壊・半焼・一部流出・床上浸水・家財冠水:5万円、その他:3万円 などです。
これは例なので、昨今の災害による被害等を加味し、企業内で設定しておくと良いでしょう。また、世帯主か非世帯主か、持ち家か借家かでも相場は変わってくる場合が多いようです。
災害見舞金を贈る際の封筒やその書き方について
災害見舞金として現金を包む場合の封筒は、市販の白い封筒を使用します。くれぐれも祝儀袋や不祝儀袋は用いないようにしましょう。
●表書きは「御見舞い」「災害見舞い」「震災見舞い」とします。この際、水引や熨斗は不要です。
●会社名で贈る場合、贈り主の名前や名称を下段中央に書きます。社名、部署名等の場合も同様に中央に配置されるように書きましょう。その右側に社名を記載します。
●お札を入れる際、表裏に気をつけましょう。お札の表(肖像画のある方)を自分側に向けていれます。また、新札である必要はありませんが、汚れがついていたりくしゃくしゃになったお札は避けるようにしましょう。