次の社会を担う子どもたちの健全な育成をめざし、国を挙げて次世代育成支援対策推進法による取り組みが行われています。2014年に改正が行われ、より積極的な行動が求められています。そこで、改正された推進法と「くるみんマーク」について紹介します。
「次世代育成支援対策推進法(次世代法)」とは?|2005年に施行された時限立法
次世代育成支援対策推進法は、急速な少子化が進行している中、次の社会を担う子どもたちが健やかに生まれ、安心安全な環境で育っていけるよう、国を挙げて環境整備に努めるために2005年に施行され、10年間を集中的・計画的取組期間とした時限立法です。
法律では、国や地方公共団体、企業や国民が担わなければならない責任を明確にしています。
301人以上の労働者を雇用する企業は、「一般事業主行動計画」を策定し、届け出が義務付けられ、また300人以下の企業では努力義務とされました。
また、積極的に行動計画を進めている企業はその旨を申請することで、厚生労働大臣が認定している「くるみん認定」を受け、くるみんマークを広告等に使うことができます。
次世代育成支援対策推進法の改正とそのポイントについて
2014年には、次世代育成支援対策推進法の改正が国会で可決され、取組期間を10年間延長することになりました。次世代育成支援対策推進法改正で、企業は従業員の仕事と子育てに関する「一般事業主行動計画」の策定について、届け出義務のある企業を、301人以上から101人以上と改正し、100人以下では努力義務となっています。
行動計画指針には、企業における仕事と家庭(育児)の両立支援のさらなる取り組みを促進するために、パートなど非正規雇用の労働者も取り組みの対象であること、男性の育児休業取得を促進すること、所定外労働の削減に取り組むこと、年次有給休暇の取得を促進することなど、働き方の見直しにつながる取り組みを進めていくことが重要であると示されています。
次世代育成支援対策推進法で新たに始また「プラチナくるみん」とは?
改正次世代育成支援対策推進法では、この取り組みを進めている企業への新たな支援策についても定められています。
これまでも、行動計画に定めた目標を達成し、その他定められた基準に適合した企業はその旨を申請することによって、厚生労働大臣の認定を受け「くるみんマーク」を自社の商品や広告などに使用することができ、仕事と子育ての両立に積極的な企業であるとアピールが可能でした。
これをさらに進めて、2015年4月からは、より高い水準で積極的に進め効果をあげている企業について、「プラチナくるみんマーク」認定が始まり、2016年7月末の認定状況を見ると、くるみん認定された企業は2,597社、プラチナくるみんに認定された企業が102社となっています。
くるみんマークやプラチナくるみんマークは、新卒採用、中途採用でも子育てサポートに熱心な企業としてアピールできます。行動計画の推進を、企業として積極的に推進していきましょう。
くるみんロゴマーク 出典:厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/kurumin/)