α(アルファ)世代とは? 特徴と注目の理由、Z世代との違い

α世代とは、2010年代から2024年頃までに生まれた世代のことです。本記事では、特徴、価値観、Z世代との違い、α世代に向けたマーケティングのポイントなどについて解説します。

1.α世代とは?

α(アルファ)世代とは、一般的に2010年から2024年に生まれた世代を指す言葉です。α世代の特徴は、スマートフォン、タブレット、ソーシャルメディアなどのデジタルテクノロジーに早くから親しむ環境で育っていること。いわゆるデジタルネイティブ世代であり、インターネットの利用やオンラインでの体験にも慣れています。

またα世代にはミレニアル世代の特徴を引き継いでいることも多く、「多様な価値観を受け入れる姿勢」や「物質的な所有よりも体験を重視する傾向」といった特性も見られます。

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2.α世代が注目される理由

α世代が注目される理由のひとつは、この世代特有の消費行動と価値観です。

世界のα世代人口は2025年に約20億人に達し、最大規模の世代になると見込まれています。そのためα世代の成長は、今後の社会や経済に大きな影響を与えると期待されているのです。

α世代は早くからデジタルテクノロジーに触れているため、これまでの世代とは異なる消費行動と価値観をもたらすでしょう。2023年時点での最年長者は13歳であるため、α世代が直接的に社会経済へ影響することはほぼありません。

しかし子どもの価値観や意見は、ときに家庭に消費行動を変化させます。そのためα世代が成長するにつれて、将来的により大きな経済的影響をもたらす可能性があるのです。

企業が今後もビジネスチャンスを獲得していくには、α世代および親であるミレニアル世代の行動パターンや需要に応じた戦略を策定する必要があります。

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3.α世代の特徴・価値観

α世代は、ミレニアル世代の特徴や影響を受け継ぎつつ、新たな要素や特徴も含んでいます。とりわけより先進的なテクノロジーに囲まれながら育っているという点は、α世代の特徴や価値観に大きく影響していると考えられているのです。

ここでは4つの特徴や価値観を解説します。

デジタルネイティブ

α世代は、生まれたときからデジタルツールが身近にあるデジタルネイティブ世代です。デジタルネイティブとは、インターネットやSNSを中心としたデジタル技術とともに成長し、デジタル技術を日常的に接することが自然な状態である世代や個人を指します。

ある企業が「スマートフォンやタブレットに初めて触れた年齢」を調査したところ、α世代でもっとも多かった回答は「1歳から3歳」。まさに乳幼児のときからデジタルデバイスに触れているのです。

またα世代は、小学校の授業でプログラミング学習やタブレットの利用がもはや一般的です。親世代もITリテラシーが高いという背景もあり、α世代はインターネットの安全かつ効率的な利用方法を心得ている人が多い傾向にあります。

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タイムパフォーマンスを重視

α世代は「タイムパフォーマンス」を重視し、時間を効率的に利用して得られる価値を最大化しようとする傾向にあります。タイムパフォーマンスとは、特定の活動や行動における、時間に対する効果や価値のこと。時間対効果と訳され、効率性や生産性とも言い換えられます。

α世代がタイムパフォーマンスを向上するための行動例として挙げられるのが、動画の倍速視聴です。倍速視聴を行うと本来の時間よりも短い時間で情報を吸収できるため、節約した時間をほかの活動に充てられます。

α世代は限られた時間を有効に使い、自らの成長、学び、創造的な活動などへ注力することを好む傾向があるのです。

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自分らしさ・多様性を重視

α世代は個々のアイデンティティを尊重し、他者と異なる価値観やバックグラウンドを受け入れるオープンな態度を持っているのも特徴です。

「みんな同じのほうがよい」という考えではなく、各自の考えや価値観、自己表現の自由を尊重できます。性別、国籍、ライフスタイル、趣味、恋愛、人生観などが自分と異なる人がいても、「違うのは当たり前だ」と受け入れられるのです。

α世代が多様性を受け入れやすい理由のひとつは、SNSが広く使われていること。α世代は幼い頃からSNSを使って世界中のさまざまな人たちとつながっています。そのため異なる価値観に触れる機会が多く、多様性を理解しやすいのです。

オンライン交流・活動への関心

α世代はオンライン上での交流や活動に積極的で、SNSでのコミュニケーションやオンラインゲームを楽しむ傾向にあります。デジタルネイティブとして育ったα世代は、インターネットやデジタル技術を使ったコミュニケーションや情報交換に慣れ親しんでいるからです。

たとえばコロナ禍で多くの学校でオンライン授業が導入された際、α世代の若者たちはビデオ通話ツール(Zoomなど)をスムーズに使いこなしました。

コロナ禍が終息に向かうなかでも、α世代は友人や家族との交流などさまざまな場面でビデオ通話やメッセージアプリを積極的に利用しています。

オンラインコミュニケーションの利点を最大限に活用している世代といえるのです。

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4.α世代とZ世代の違い

α世代とZ世代は、それぞれ異なる時期に生まれた世代です。一般的にZ世代は1996年から2010年頃に生まれた世代、α世代は2010年以降に生まれた世代といわれています。

α世代とZ世代は生まれた年代だけでなく、親世代の特徴や価値観が異なるため、消費行動にも違いが現れるのです。α世代とZ世代の主な違いをふたつ説明します。

社会に与える影響

2023年時点におけるZ世代の年齢層は10代前半から20代半ばであり、国連によるとその人口は約 24 億人。現代の消費者市場において中心的な存在です。

一方のα世代は最年長でも13歳と、まだ社会において大きな影響力を発揮する年齢とはいえません。しかしα世代は2025年に世界最大規模の世代になると予測されているため、今後α世代が消費者として高い影響力を持つことは間違いないでしょう。

そのため企業は、α世代はもとより実際に購買する親であるミレニアル世代にも焦点を当てたビジネス戦略を展開する必要があります。

親もデジタル世代

α世代の多くは親がミレニアル世代です。インターネットの発展とともに成長したミレニアル世代は、デジタルテクノロジーに適用する傾向にあります。

ミレニアル世代はITリテラシーが高く、仕事やプライベートでITツールを利活用しているのが特徴です。またオンラインでの匿名による情報発信や情報漏洩などで生じるリスクも理解しています。

そのためミレニアル世代の子であるα世代は、デジタルネイティブとしての素養を比較的早い段階から身につける傾向にあります。

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5.α世代に向けたマーケティング施策のポイント

現在、市場の中心は主にZ世代ですが、将来的にはα世代が重要な役割を果たすと予測されます。そのため企業はα世代の特性を理解し、その価値観や嗜好に応じた製品やサービスを提供する必要があります。

α世代が台頭すると新たなニーズやトレンドが生まれるでしょう。これらを敏感に察知して迅速に対応すれば、競争優位性をより高められます。α世代に対応したマーケティング施策のポイントを解説しましょう。

SNSを活用する

α世代に向けたマーケティングでは、SNSを活用した施策が欠かせません。

α世代はX(旧Twitter)Instagram、TikTok、YouTubeなど視覚的で軽快なコンテンツを好み、これらのプラットフォームを日常的に利用しています。近年ではメタバース(双方向の仮想世界)SNSなどもα世代に人気です。

ただし今後、新たなプラットフォームが登場し、α世代が注目する可能性もあります。企業側は新しいトレンドやテクノロジーを察知し、α世代が好むデジタルツールを活用して魅力的かつ共感を呼ぶキャンペーンやコンテンツを展開していく必要があるでしょう。

コスパよりタイパを訴求する

α世代は時間を大切にし、短時間で価値を得られることを重視する傾向があります。そのため企業側の戦略としては、コストパフォーマンスだけでなく、商品やサービスの提供がα世代のタイムパフォーマンスにどれだけ寄与するかを強調することが重要です。

たとえばスピーディーなサービス提供や、TikTokのようなショート動画などによる端的な情報発信は、α世代に対して高い効果が期待できます。

モノよりもコト消費を意識する

「コト消費」とは、購買において物よりも「得られる経験や価値」を好む傾向のこと。ミレニアル世代もコト消費の傾向が見られており、α世代にもその特徴が受け継がれています。

α世代は新しい体験や感動に高い価値を置くため、マーケティングでは現物の商品やサービスだけでなく、それらが提供する特別な体験や価値を強調するのがポイントです。たとえばオフラインのイベントやライブを開催し、参加者同士が新たなコミュニティを作れる場所を提供する方法があります。

ミレニアル世代にもアプローチする

ミレニアル世代もデジタルリテラシーが高く、新しいトレンドやテクノロジーに敏感な傾向があります。そのためα世代へのアプローチだけでなく、その親であるミレニアル世代にも同様にデジタルツールを活用したアピール施策が有効です。

ミレニアル世代は商品やサービスに関する情報をSNSなどで収集し、多数の候補を十分に比較したうえで購買する傾向にあります。またコストパフォーマンスを重視する傾向にあるため、サブスクリプションサービスやシェアリングエコノミーなどにも好意的です。

共通の価値観やライフスタイルに重視し、両世代に受け入れられるコンテンツや商品を提供することで、どちらの世代もユーザーとして取り込めるでしょう。