ワークライフバランスやダイバーシティなどの新しい考えが浸透するにつれ、働き方は大きく変わりました。またそれにより、働き方や将来について社員自身が見直すことも必要になっています。
こうした働き方の見直しに活用できる手法が「キャリア開発」です。
キャリア開発とは?
キャリア開発とは、会社が、社員のキャリアを作るためにさまざまな点から支援することです。キャリアを作るためにはビジョンが必要です。そこでまず、社員が、自身や環境を理解し、今後どうなりたいか、どうしたいか、具体的なイメージを描きます。
その後、キャリア開発として、会社でいくつかのプロセスを用意します。
上司による面談でのサポートや経験の提供、人事部による自己申告や社内公募制度、社内FA制度などです。また、教育研修のような学習機会の提供、手本となるメンターを見つけるといったことも含まれます。
また、社員によってキャリア開発への意識差があります。そうした意識をくみ取って配慮したり、キャリア開発の成功例を提示したりすると、社員のモチベーションアップにつながるでしょう。
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なぜキャリア開発支援が必要なのか
なぜ、キャリア開発支援が必要なのでしょうか。一昔前の日本では、与えられた業務を遂行する、という働き方が主流でした。しかし今では、ワークライフバランスやダイバーシティなど新しい考えが導入され、各人の働き方が変わってきています。
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それに伴い、働く人自身が、働く目的や自分の価値観、何ができるか、といったキャリアを見直したり開発したりする必要が生まれたためです。
会社にとっては、キャリア開発支援の実行で多くのメリットが得られます。既存の人材がさらに育成されることはもちろんですが、人材のキャリア開発を支援するという企業の姿勢により人材の定着につながることです。人材の育成と定着は、将来の業績向上にもつながるでしょう。
キャリア開発支援で重要なCDPと研修
キャリア開発支援における施策は多くあります。中でも重要なCDPについてみていきましょう。
CDPとは、(キャリア・ディベロップメント・プログラム)と呼ばれるものです。キャリア開発支援の核となり、大きく分けると、下記の4つの工程があります。
- 社員自身の申告や面談を通して、当人の能力や展望をつかむ
- 会社がもつニーズ(人員計画や欲しい人材の姿)と照合する
- 必要な研修内容や業務経験をクリアにする
- 配置や異動、研修を実行する
研修内容は重要な要素です。なぜなら、社員が描いたキャリアによって適切な研修内容が変わるからです。学ぶ場である研修はキャリア開発の結果にも影響します。
また、世代によって、「これからさらに進むには」「中堅としてできることは」「後進への引き継ぎ」などキャリア作りで考える要素も異なります。これらも加味した上で、研修を設定し実施することが必要とです。