求人サイトなどでも見かける「社風」という言葉。ニュアンスは何となく分かりますが、正確な意味となると説明が難しいものです。「社風」とは一体何を指しているのでしょうか。また、社風の良し悪しや合う合わないはどのように捉えればよいのでしょうか?
「社風」とは?
会社は人が集う場所です。そのため、全体的な「雰囲気」が社員の行動や価値観に現れます。例えばコミュニケーションもその1つです。「意見が言いやすい雰囲気」もあれば「意見を申し出ることがためらわれる雰囲気」もあります。またこれらは、社員の行動にも影響するでしょう。このような社内の雰囲気を表したものを「社風」と呼ぶのです。
社風は、入社しないと分からない部分もあります。しかし、調べる方法があることも事実です。例えば、説明会や会社見学、会社のサイト(社内の写真や社員の声の紹介)などです。実際の現場を見たり社員の話を聞いたりすることで、社風を感じ取ることができるでしょう。
社風が自分に合うか合わないかで、働きやすさは変わりますので、会社を選ぶ際のポイントになります。
「社風が良い企業」ってどんな企業?
社風が良い、という判断は難しいものです。なぜなら、社風の「良し悪し」の基準は、人それぞれだからです。例えば、共感したり憧れを抱いたりすると、好ましいと感じますから「良い社風」ととらえやすくなります。反対に、反発したり批判したりという気持ちが芽生えると「悪い社風」と感じるでしょう。
これらのことから、社風の「良し悪し」は社員それぞれの捉え方しだいといえます。求める人材の行動や思考が「自社の社風と合うか合わないか」を事前に判断できる場を作りましょう。
「社風と合わない」社員の判断や対処方法
採用時と入社後、2つのパターンから「社風と合わない」社員への判断や対処法を見ていきます。
まず、採用時の判断方法です。候補者の回答から読み取る、場を設けそこでの行動から判断するなど、直接と間接、両方の手法があります。
- 既存社員と候補者とでグループディスカッションを行い、既存社員からの意見を聞く
- 具体的な状況を提示し、回答から社風と合うか判断する
- 回答を2つ用意し、(社風に沿ったものと対照的なもの)、候補者に「どちらが自分と合うか」と問いかける
続いて、入社後に「社風と合わない」と考える社員がいた場合の解決方法です。
まずは、社員の話を聞きます。当該社員が何を感じて「社風と合わない」と判断したのか、それにより対応策が変わるからです。話を聞く場合、「相談してもよいんだ」という心理的安全性を社員に展開しましょう。
もしアドバイスをするならば「共感」を多くするとよいとされています。また、「自分からは話しにくい」と考える社員もいるはず。そうした人には声かけをするのもよいでしょう。
話を聞く場合、きちんとした場を設けることも手。
なぜなら改まったりいつもと異なる場だったりするからこそ、言いやすくなることもあるからです。そのためにも、仕事中だけでなく可能ならプライベートでの場を設けて聞いてみましょう。
それと別に、社風そのものに問題がある場合もあります。例えば、特定の業務や上司と接した人材が軒並み「合わない」と発言する場合です。この場合、その状況に問題がある可能性が高いので、社内での見直しが必要かもしれません。