CRO/Chief Risk Officerとは?【どんな役職?】役割(仕事内容)

CROは最高リスク責任者とも呼ばれ、リスクへの対応やコントロールを行う最高責任者のことです。今回は、リスク回避や損失軽減のために人事が知っておきたいリスクマネジメントの必要性と最高リスク管理責任者の仕事内容を紹介します。

「CRO」とは?

「CRO」とは、「Chief Risk Officer」の頭文字をとった略称で、「最高リスク管理責任者」と呼ばれることもあります。リスクへの対応だけではなく、危機管理も重要な仕事のひとつであり、多様化するリスクに対して企業を横断した対策を行う責任者です。企業がさらされるリスクは年々、多様化し、そして複雑になっています。

リスクを社内で共有するだけではなく、その要因に関してもしっかりと認識し共有をすることで、社内の危機管理を一元化して行います。CROはまず想定されるリスクの優先順位を決め対策を立てます。

その後リスクマネージャーを通して社内に働きかけを行うだけではなく、対策や教育を実施し、リスクの軽減を目指します。

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リスクマネジメントの必要性

どのようなリスクがあるのかを把握し、トラブルが起きた際にはできるだけ損害を小さくすることは、企業経営を円滑に行うために必要不可欠です。経営・人事担当者は、リスクマネジメントの重要性を認識するだけではなく、円滑に進めるための環境整備をするように心がけましょう。

近年大企業を中心に、リスクマネジメントに積極的な企業が増えてきていますが、中小企業ではまだまだリスク対策に取り組めていない企業も多いです。適切なリスクマネジメントを行わず、損失を拡大させてしまった企業は、「経営に問題がある」と認識されてしまうケースもあります。

損失を被るだけではなく、企業のブランドイメージも傷つけてしまう可能性があるのです。突然のトラブルで経営が傾く可能性は高いですし、積み上げてきた信頼関係が経営を支えているケースは多いものです。リスクマネジメントは、大企業に限らず、中小企業も力を入れたい重要な課題のひとつなのです。

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CROの仕事内容

CROのリスクマネジメントはおもに以下の2つにわかれます。

リスクコントロール
リスクから逃れるだけじゃなく、損失の防止や削減を行い、リスクの源泉の分散をさせることで、影響を最小限に抑えます。

つまり、リスクコントロールを実行したからといって、リスクがなくなるわけでも、赤字が全くなくなるわけではありません。

ここで気を付けておくべきことは、リスクコントロールは全体のリスクに対して完璧な対処を実行することではなく、予想される重大なリスクに対し、大きいことから念入りに対策を講じる点です。

つまり、リスクコントロールを実行したからといって、リスクがなくなるわけでも、赤字が全くなくなるわけではありません。

リスクファイナンシング
万が一、損害が発生してしまった際に、保険や契約などで第三者から損失の補てんがなされるように対処する、もしくは損害が発生してしまった際に、自己負担ができるようにリスク発生に備えた補てん体制を整えるのもCROの仕事のひとつです。補てん体制を整えるためには、自己資金の積み立てを行うのが一般的です。

人事担当者は、自社のリスク管理に適した人材をCROとして選抜できるようにしましょう。