「ファミリーフレンドリー企業」は、厚生労働省が認定・推奨している、生活と仕事の両立ができる制度を持つ企業のことです。今回は、人事担当者がおさえておきたいワークライフバランスとファミリーフレンドリー企業のポイントについて紹介します。
ファミリーフレンドリー企業とは?
ファミリーフレンドリー企業は、育児・介護等の生活と仕事が両立できるような制度を持つ企業のことです。多様性があり柔軟な働き方を従業員が選択できる企業を、厚生労働省が「ファミリーフレンドリー企業」として表彰しています。
政府は多様性のある働き方を支援しており、企業への情報提供を積極的に行っています。ワークライフバランスを大切にした働き方ができる制度の導入を考えている人事担当者は、厚生労働省が公開している各企業の行動指針・行動計画や両立支援に関する情報を参考にしてみましょう。
ワークライフバランスとは? メリット、取り組み事例などを紹介
少子高齢化に伴う労働力不足を目前とする今、ワークライフバランスの実現に多くの企業が積極的に取り組み始めています。一体、ワークライフバランスとは何でしょうか?
ワークライフバランスの意味
ワークライフ...
ファミリーフレンドリー企業の一覧
厚生労働省のサイトで過去の表彰受賞企業が一覧できます。
厚生労働大臣による「優良賞」「努力賞」、各都道府県の「労働局長賞」にわかれます。
ワークライフバランスからも注目されるファミリーフレンドリー企業
仕事と生活の調和を目指す「ワークライフバランス」を大切にしたいと考える人は年々増えてきており、ライフスタイルの変化に伴って働き方を変えるケースも珍しくありません。特に女性は、妊娠や出産、あるいは介護などを機に、離職や休職、退職を選択するケースが多く、仕事と家庭の両立で悩む人がたくさんいます。
少子高齢化が進み人口が減少をたどる中、人材採用も厳しさを増しています。各企業は採用を有利に進め、優秀な人材を確保し定着をさせるためにさまざまな取り組みを行っており、特にワークライフバランスが充実している点をアピールする企業が増えています。
ワークライフバランスを大切しながら働くことができる制度の整備は、企業にとっては未来への投資ともいえるのです。人事担当者は、求職者・従業員のニーズと企業利益の両立を考え、魅力的かつ現実に即した施策を行うように心がけましょう。
ファミリーフレンドリー企業の工夫や育児支援とは?
ファミリーフレンドリー企業は、以下の4つの柱からなっています。
1 法を上回る基準の育児・介護休業制度を規定しており、かつ、実際に利用されていること
2 仕事と家庭のバランスに配慮した柔軟な働き方ができる制度を持っており、かつ、実際に利用されていること
3 仕事と家庭の両立を可能にするその他の制度を規定しており、かつ、実際に利用されていること
4 仕事と家庭との両立がしやすい企業文化を持っていること
厚生労働省「ファミリーフレンドリー企業表彰について」(http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/family/)
ファミリーフレンドリー企業の工夫
制度を円滑に運用するためには、業務に支障をきたさないことと、職場の理解が非常に大切です。そのため人事は、制度の周知を徹底するだけではなく、多様性のある働き方を認めるとともに、価値観の違いを認め合う教育を行い、従業員の理解促進に努めることが必要です。
ファミリーフレンドリー企業が取り組む育児支援
フレックスタイム制や事業所内託児所など、子どもがいても安心して働くことができる制度が整備されており、女性だけではなく男性従業員でも利用しやすい雰囲気も大切なポイントです。
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