内部労働市場とは?【わかりやすく簡単に】外部労働市場

ひとつの企業の中に存在しているとされる「内部労働市場」では、転職や解雇が困難になりますが、従業員が長く同じ企業に勤め続けます。人事担当者が知っておきたい内部労働市場と外部労働市場のポイントと、人的資源を確保するコツをご紹介します。

内部労働市場とは?

内部労働市場とは、ひとつの企業の中に存在しているとされる労働市場のことです。

1950年代にアメリカで唱えられた労働市場論のひとつとして知られています。内部労働市場では、労働者は企業内で職務に就くことで能力を高め、その結果として昇進や異動もしくは昇格がもたらされます。

そうした中、労働者が同一企業に勤務する意義を感じるようになり、企業内にとどまるので、内部労働市場がうまれるという考え方です。これに対し、「外部労働市場」とは、公共の職業紹介を行っている機関や民間の求人広告などを使って労働力が取り引きされる場のことを指します。

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内部労働市場と外部労働市場

内部労働市場では長期的に雇用が行われ、年功賃金を受け取るモデルで、転職や解雇が困難といえます。外部労働市場では、労働者は自身の希望に合わせて働き先を変えることができ、成果に見合った賃金を受け取ります。転職が容易となりますが、解雇も容易になります。

内部労働市場では、例えばリーダー候補は社内で募りますが、外部労働市場では適した人材をヘッドハントや中途採用で募集します。日本では解雇規制が強いので、正社員の登用をためらう向きがあり、転職が難しいという問題点がありました。そのため従来の日本企業は、内部労働市場が重視されてきましたが、働き方の多様化やワークライフバランスを重視する人が増え、外部労働市場が注目を集めはじめています。

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いかに人的資源を確保するか?

より良い人材を得るためには、働きやすい条件や環境が必要不可欠です。優れた人材を採用することができたとしても、能力を発揮できない環境、居心地の悪い職場では人材の流出に繋がります。

「優秀な人材の確保」を考えたとき、採用方法を検討する企業は多いのですが、社内の体制を見直す企業は意外と少ないものです。良質な人的資源を保持したいのであれば、働きやすい職場になるよう力を入れることも大切になります。

人事担当者は、人的資源を確保するために、従業員のニーズに即した施策を行うだけではなく、教育・研修体制を整えて、スキルや経験を身に着けられるように配慮をしましょう。

自身のキャリアに明確な目標を持ち、仕事にやりがいを感じることができれば、自然とモチベーションが高まり、離職に繋がることは少なくなります。

また、フォローアップ体制の構築も必要不可欠です。メンタル面のケアや適切な助言・指導を行うことができるよう、リーダー育成にも注力するとともに、専門医やカウンセラーなどの協力を得て、問題が起きた時には迅速かつ的確に対応できるような体制を作ることが大切です。