借方・貸方の意味と覚え方のコツ|仕訳例や書き方も紹介

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経理業務において、借方(かりかた)と貸方(かしかた)は避けては通れない基本的な概念です。しかし、普段経理業務に携わっていない方にとっては、その意味や使い方を理解するのは難しいものです。「借方・貸方とは何なのか」「左右どちらに書けばよいのか」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、借方・貸方とは何か、覚え方のコツ、具体的な仕訳例、経理業務を効率化する方法について、丁寧に解説します。

借方・貸方とは?意味や覚え方のコツ

左手を顎に当て、パソコンを操作する女性
普段経理業務に携わっていない方や簿記の学習を始めたばかりの方にとっては、借方・貸方の意味を理解するのに苦労するでしょう。

仕訳(取引の記録)を正しく行うためには、これらの意味を理解し、スムーズに使いこなすことが求められます。ここでは、借方・貸方とは何なのか、実務で役立つ覚え方のコツを分かりやすく解説します。

借方・貸方の意味

借方と貸方は、簿記における取引を記録する際の左右の位置を示す言葉です。借方は伝票の左側、貸方は右側に記載されます。これらの言葉は、複式簿記という会計処理の基本的な仕組みの中で使われます。複式簿記では、全ての取引を2つの側面から捉え、左右に分けて記録するのが特徴です。

・借方:一般的に「資産の増加」「費用の発生」「負債や資本の減少」を意味します。現金が増えた場合や、仕入れの費用が発生した場合に記録します。

・貸方:「負債や資本の増加」「収益の発生」「資産の減少」を表します。売上が発生した場合や、借入金が増えた場合に記録します。

例えば、現金100円で文房具などの「消耗品」を購入した場合、借方には「消耗品(資産の増加)」、貸方には「現金(資産の減少)」を記載します。

覚え方のコツ

借方と貸方の意味を理解しても、いざ仕訳を行う際に左右どちらに記載すればよいか迷ってしまうこともあるでしょう。覚え方のコツとしては、借方(かりかた)」の「り」は左払い、「貸方(かしかた)」の「し」は右払いであることから、「借方は左、貸方は右」と覚える方法があります。

また、実際に仕訳を書いてみることも大切です。日々の取引を具体的にイメージし、借方と貸方のどちらに記載するかを考える練習を繰り返すことで、自然と覚えられるでしょう。

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借方・貸方のルールと分類

左手を顎に当て、右手に持つ紙を見ている女性
借方・貸方の書き方を学ぶ前に、まずは基本的なルールを確認しておきましょう。ルールを理解することは、正確に会計処理を進める上で重要です。ここでは、借方・貸方の合計金額が一致する理由と、取引の項目について解説します。

借方・貸方の合計金額は一致する

複式簿記の基本ルールとして、借方と貸方の金額は常に一致します。これは、全ての取引が2つの側面から記録されるため、貸借が均衡するという考え方に基づいています。

例えば、「商品を100円で現金仕入れした場合」を考えてみましょう。この場合、借方には「仕入100円」、貸方には「現金100円」と記載されます。このように、借方と貸方の合計金額は常に一致し、取引のバランスが保たれます。

取引の項目は5つのグループに分類される

簿記では、全ての取引が5つのグループに分類されます。各分類に応じて、借方・貸方に記録するルールが異なります。以下の表を参考に、それぞれの項目がどのように扱われるかを確認しましょう。

分類 内容 借方(増加) 貸方(増加)
資産 会社が保有する財産 現金、預金、売掛金、建物、備品など
負債 返済義務のある資金 借入金、買掛金など
純資産 会社の自己資本 資本金、繰越利益剰余金など
収益 企業の利益 売上、受取利息、受取手数料など
費用 事業活動に必要な支出 仕入、給料、地代家賃、広告宣伝費など

各グループに属する勘定科目は、取引の内容に応じて借方または貸方に振り分けます。具体的には、資産が増加した場合は借方、減少した場合は貸方に記載します。一方、「負債・純資産・収益」が増加した場合は貸方、減少した場合は借方に振り分けましょう。費用が発生した場合は、借方に記載します。

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借方・貸方の仕訳例と書き方

左手で電卓、右手でパソコンを操作している様子
借方・貸方のルールを理解しても、実際の取引をどのように仕訳すればよいか迷ってしまうことがあるでしょう。ここでは、具体的な取引例を用いて、仕訳方法と書き方を解説します。以下の仕訳例を参考に、日々の取引を仕訳する練習を繰り返すことで、借方・貸方の理解を深められるでしょう。

例1.現金で商品が売れた

商品を販売し、代金を現金で受領した場合の仕訳を考えます。売上は企業の収益に該当し、現金の増加は資産の増加にあたります。

  • 取引内容:商品を50,000円で販売し、現金で受領した
借方 貸方
現金(資産) 50,000円 売上(収益) 50,000円

この仕訳では、受け取った現金を「借方」に、売上を「貸方」に記録します。売上の増加は収益の増加として扱われるため、貸方に記載されます。

例2.掛取引で商品を仕入れた

商品を仕入れたものの、代金を後払い(掛け)にした場合の仕訳です。仕入れは費用に該当し、未払いの代金は負債(買掛金)として計上します。

  • 取引内容:商品を100,000円分仕入れ、代金は掛けとした
借方 貸方
仕入(費用) 100,000円 買掛金(負債) 100,000円

この仕訳では、「仕入」が借方に記録され、未払いの代金(買掛金)が貸方に記録されます。買掛金は負債の増加を示すため、貸方に分類します。

例3.銀行から借り入れた

銀行から資金を借り入れた場合、手元の現金(資産)が増加し、同時に借入金(負債)も増加します。

  • 取引内容:銀行から500,000円を借り入れた

借方

貸方

普通預金(資産) 500,000円 借入金(負債) 500,000円

この仕訳では、口座に入金された金額を借方に、借入金を貸方に記録します。借入金は返済義務があるため、負債として計上されます。

例4.株主から出資を受けた

企業が資本金を増やすために株主から出資を受けた場合、受け取った資金は企業の純資産として計上します。

  • 取引内容:株主から1,000,000円の出資を受け、普通預金に振り込まれた

借方

貸方

普通預金(資産) 1,000,000円 資本金(純資産) 1,000,000円

この仕訳では、増加した普通預金を借方に、純資産の増加分である資本金を貸方に記録します。

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貸借対照表における借方・貸方の振り分け方

貸借対照表(Balance Sheet, B/S)は、企業の財務状況を示す財務諸表のひとつで、特定の時点における資産・負債・純資産の状態を明らかにする書類です。貸借対照表は「借方」と「貸方」の2つに分かれ、借方には資産、貸方には負債と純資産が記載されます。

借方

貸方

資産 負債
純資産

貸借対照表は「資産 = 負債 + 純資産」という会計の基本原則を反映したものであり、企業の財務健全性を判断するための重要な指標といえます。

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損益計算書における借方・貸方の振り分け方

損益計算書(Profit and Loss Statement, P/L)は、企業の一定期間における経営成績を示す財務諸表です。損益計算書は、収益と費用を対比して、企業の利益または損失を計算します。

借方 貸方
費用 収益
利益

貸借対照表とは異なり、損益計算書では借方に費用、貸方に収益を記載します。収益から費用を差し引いたものが、企業の利益または損失です。

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経理業務の負担を軽減する方法

笑顔でパソコンを操作する男性
企業の経理業務は、日々の取引の記録から決算書の作成、税務申告まで多岐にわたります。特に中小企業では、専門の経理担当者がいないことも多く、負担が大きくなることもあるでしょう。

経理業務の効率化を図ることで、時間とコストを削減し、本来の業務に集中することが可能です。ここでは、経理業務の負担を軽減するための具体的な方法を紹介します。

会計ソフトを導入する

会計ソフトを導入することで、経理業務を大幅に効率化できます。会計ソフトは、簿記・会計の知識がなくても、日々の取引を入力するだけで自動的に帳簿や決算書の作成が可能です。手作業で行っていた作業を自動化すれば、入力ミスや計算ミスを減らし、正確性を高められます。

また、クラウド型の会計ソフトであればインターネット環境があればどこからでもアクセスできるため、リモートワークにも対応可能です。

経理代行サービスを利用する

自社に経理担当者がいない場合や、リソースが不足している場合は、経理代行サービスを利用するのも有効な手段です。経理代行サービスの提供範囲は、記帳代行、請求書発行、経費精算、給与計算、年末調整など、多岐にわたります。

経理代行サービスに業務をアウトソーシングすれば、専門知識を持ったスタッフが経理業務を代行してくれるため、正確かつ効率的に業務を遂行できます。また、自社で経理担当者を雇用する必要がないため、人件費や教育費を削減できる点もメリットです。

経理コンサルタントに相談する

経理コンサルタントは企業の経理業務に関する専門家であり、経理業務の改善や効率化、経営戦略の立案などを支援します。経理コンサルタントに相談することで、自社の経理業務の課題を特定し、改善策を提案してもらえるでしょう。

例えば、会計ソフトの選定や導入支援、経理業務フローの見直し、内部統制の構築など、専門的な知識や経験に基づいたアドバイスを受けることが可能です。経理コンサルタントに相談すれば、経理業務の効率化に加え、経営全体の改善にもつながる可能性があります。費用はかかりますが、長期的な視点で見れば、投資効果は高いといえるでしょう。

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経営改善を図るなら予実管理システムの導入もおすすめ

経理業務の効率化は、企業の成長と発展に不可欠な要素です。しかし、日々の記帳や請求書の発行、経費精算など、煩雑な作業に追われ、経営状況の分析や改善に十分な時間を割けないという課題を抱えている企業も多いでしょう。

そこで、経理業務の効率化と経営改善を同時に実現するために、予実管理システムの導入をおすすめします。予実管理システム「ヨジツティクス」は、予算と実績を比較・分析し、経営判断や業務改善に活かせるシステムです。

経理業務の効率化に加え、経営状況の可視化、将来予測、リスク管理など、経営に必要なあらゆる情報の収集・分析が可能です。

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まとめ

カメラ目線で笑顔を向ける、スーツを着た男女4人
借方・貸方は、簿記の基本となる概念です。借方は「資産の増加」「費用の発生」などを示し、貸方は「負債・資本の増加」「収益の発生」などを表します。このルールを理解し、取引ごとに適切な勘定科目を振り分けましょう。

また、日々の経理業務を効率化して経営改善を加速させるためには、予実管理システムの導入もおすすめです。予実管理システム「ヨジツティクス」は、企業の予算(計画)と実績をデータとして一元管理し、差異を分析できるツールです。導入から運用まで、専任のスタッフが手厚くサポートいたしますので、ぜひご利用ください。


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