朝早く出社して時間外の労働を行う「朝残業」。朝型勤務には数多くのメリットがあるといわれていますが、朝残業の残業代が支給されないケースがあるなど、トラブルも多くあります。そこで、人事が知っておきたい朝残業のポイントについてご紹介します。
朝残業とは?
朝残業とは、早朝に出社して働き、時間外労働をすることです。朝型勤務には、通勤ラッシュを回避できたり、夜に早く帰宅できたりするので、プライベートを大切にしながら働けるメリットがあります。
朝残業では残業代が発生するケースが多いですが、残業代を請求することができないケースや、残業代が支払われないケースも多くあります。人事担当者は朝型勤務のメリットとデメリットを学ぶだけではなく、朝残業と残業代の問題についてもしっかりと知識を身に着け、率先してコンプライアンスを守るように心がけましょう。
朝残業の残業代
朝残業で残業代の支払い対象になるためには、まず職場の就業規則の確認が必要です。職場によって就業規則はまちまちであり、フレックスタイム制であれば残業代の適用対象外になってしまう可能性もあります。
朝早くに出社する理由によっても、残業代が認められるかどうかは変わってきます。たとえば、上司からの指示がある場合や、何らかの準備が必要で朝出勤をする場合には、残業代が認められるケースが多くあります。また、点呼や着替え、掃除などの朝残業も、労働時間と認定されるので、企業は残業代を支払います。
慣習化しているからと、時間外労働に対して報酬を与えないのは、法律に触れる行為といえます。人事担当者は、不必要な残業が増えないように注意するだけではなく、時間外労働に対して対価が正当に支払われているかについても注意を払う必要があります。
朝方勤務のメリット・デメリット
朝型勤務のメリットとは?
朝方勤務のメリットは、何といっても通勤ラッシュの時間帯を避け、ゆっくりと電車に座って通勤できる点です。朝1時間早く出勤すると出社している人が少ないので、静かな環境で仕事に打ち込むことができます。同僚や上司が出社する前に自分の仕事を片付けることで、仕事の効率をあげることも可能です。また、朝方勤務を行うことで退勤時間を早くしてワークライフバランスを保つことができる点もメリットのひとつです。
ワークライフバランスとは? メリット、取り組み事例などを紹介
少子高齢化に伴う労働力不足を目前とする今、ワークライフバランスの実現に多くの企業が積極的に取り組み始めています。一体、ワークライフバランスとは何でしょうか?
ワークライフバランスの意味
ワークライフ...
朝型勤務のデメリットとは?
朝型勤務のデメリットは、朝早く出社して仕事が終わらなかった場合、残業時間が長くなってしまう点です。また、朝型勤務をしても上司が評価してくれなかったり、職場の空気にそぐわないと朝残業の残業代を請求することができなかったりするなどの問題もあります。
人事担当者は、社員の認識を正すために啓蒙活動を行うだけではなく、コンプライアンス教育にもしっかりと力を入れていきましょう。