ネゴシエーションスキルは、営業担当者だけではなく、社内で円滑な業務を行うためにも全従業員に必要不可欠なスキルです。人事担当者が知っておきたいネゴシエーションスキルの必要性や、交渉を優位に進めるポイントと交渉力を磨くコツを紹介します。
「ネゴシエーションスキル」とは?
「ネゴシエーション」とは、「交渉・折衝」を行うスキルのことで、営業担当者だけではなく他部署との調整など、働くうえで欠かせないスキルといえます。交渉や折衝を円滑に進めるためには、自分の立場だけを考えるのではなく、相手の立場で考え、協働をすることが大切なポイントです。
ネゴシエーションスキルを身に着けることで、コミュニケーションを円滑にするだけではなく、協力して問題解決にあたることができます。つまりネゴシエーションスキルは、交渉相手を説得するためではなく、双方にとって納得できる結果を導き出し、信頼関係を構築するスキルといえます。
ネゴシエーションスキルと本
ネゴシエーションスキルについて解説している本は多くありますが、ネゴシエーションスキル習得のためには、机上の学習だけではなく実践が必要です。
多くの本で、初心者に向けたアドバイスとして、「相手の話を聞く」ことを推奨しています。頭ではわかっていても、相手の話を聞き、相手の正確なニーズをつかむのは案外難しいものです。小手先のテクニックを身に着けても、双方が納得いくゴールにたどり着けなければ意味がありません。
そのためにも失敗を恐れずに意思の疎通を図り、失敗した際には「何が悪かったのか」「相手はどう思ったのか」振り返ることが重要です。ネゴシエーションスキルはたんに交渉の経験を積めば取得できるものではなく、体系立てて考え、トライアンドエラーを繰り返すことで自分のものになります。
交渉を優位に進めるポイントと交渉力を磨くコツ
交渉を優位に進めるポイントと交渉力を磨くコツを紹介します。
▼交渉を優位に進めるポイント
・相手の意図を正確に理解する
相手の意見に勝手な解釈を加えてしまうと、意図を正確に理解することができません。自分にとって都合のいい部分のみを重要視するのではなく、相手の真意をしっかりとつかみ認識の差異を埋めましょう。
・戦略を立てる
有利に交渉をするためには戦略が必要で、相手の性格や権限など相手の立場にたった分析を行うのが必要不可欠です。
・演出
交渉にふさわしいタイミングや場所を選びましょう。
▼交渉のコツ
・戦略を遂行する
相手を論破するべき「敵」として考えるのではなく、交渉とは、相手と「協力をする」という認識を持ちましょう。
・分析と修正
計画した戦略がそぐわなかった場合、その場で分析を行い軌道の修正が必要になります。目標達成をするためにも、臨機応変に対応することを心がけましょう。
・クロージング
交渉の締結では、信頼関係を構築し、もし決裂したとしても双方で納得ができる結果を残すことが大切です。