新規採用の社員に適切な教育プログラムを提供できていますか?
人材情報をもとに一人ひとりに合ったフォローができます。
⇒【公式】https://www.kaonavi.jp にアクセスしてPDFを無料ダウンロード
オンボーディングとは、企業が新規で採用した社員に実施する教育プログラムのこと。離職防止対策として注目されているオンボーディングについて解説します。
社員のモチベーションを分析して定着率を高める「カオナビ」の資料を見てみる
⇒無料ダウンロードはこちらから
目次
1.オンボーディングとは?
オンボーディングとは、企業が採用した社員に向けて実施する教育プログラムのこと。早く職場になじんで活躍できるように、能力向上や業界や企業への浸透化を図るのが目的です。そのため新入社員や中途社員の区別なく新規採用した社員を対象としています。
新入社員研修では入社してから1か月など短期間で研修が終了することが多いのですが、オンボーディングでは3か月から半年、長ければ1年にわたって継続的に実施するのも特徴です。
なお「on-board」という語は「船や飛行機に乗る」ことを意味しますが、「受け入れる」や「参加する」などの意味でも使われます。
カスタマーサクセスにおけるオンボーディング
カスタマーサクセス(顧客を成長や成功へ導くこと)においてもオンボーディングが求められます。顧客を定着させるためには、商品やサービスの使用方法、機能を理解してもらえるようにこちらから働きかける指導や説明が必要です。これらの支援は、顧客をカスタマーサクセスへ導くためのオンボーディングなのです。
オンボーディングとOJTの違い
OJTとは「On The JobTraining」の略称であり、仕事の実施訓練のこと。現場の実務作業を担当させて訓練を行う実践的な研修です。
一方オンボーディングは、「職場環境に慣れるための訓練」。いきなり実務に触れさせることはせず、チームメンバーとのランチミーティングや社内ルールの説明などを行います。
OJTとは? 意味、教育や研修の方法、OFF-JTとの違いを簡単に
OJTとは、実務を通してマンツーマン指導により知識・スキルを身につける育成手法です。実務を通した研修となるためスキル・知識の定着化が早く、新人や未経験者の早期戦力化に期待できます。
OJTとは何かをふ...
【オンボーディング管理・運用の「めんどうくさい」「時間がかかる」を一気に解決】
カオナビなら、誰がどんな訓練・研修を受け、どのようなスキルを保有しているかを明確にできる!
●調査機能でオンボーディングの所感や課題を社員にヒヤリングできる
●従業員の能力を「見える化」し、適切な研修計画を立てられる
●スキル保有者や優秀な人材を発掘しやすい
●研修受講の履歴をパッ可視化できる
●人材のバランスをみながら配置シミュレーションができる
⇒カオナビの資料を見てみたい
部下を育成し、目標を達成させる「1on1」とは?
・1on1の進め方がわかる
・部下と何を話せばいいのかわかる
・質の高いフィードバックのコツがわかる
効果的に行うための1on1シート付き解説資料をダウンロード⇒こちらから
2.オンボーディングが注目されている背景
オンボーディングは、社員の定着率を挙げるための対策として重視されています。費用をかけて採用し、時間を費やして教育した社員が、入社後のミスマッチで離職してしまうことは企業にとって避けたいリスクです。
ただでさえ労働人口の減少で優秀な人材が確保しにくい昨今、社員を定着させることは企業にとって重要な課題のひとつとなっています。オンボーディングで新入社員のモチベーションやエンゲージメントを向上させ、定着率アップを狙う企業が増えているのです。
採用にかかるコストは決して安いものではないため、入社後のミスマッチによりすぐに離職が発生しては、その人にかけた費用や時間が水の泡となってしまいます。
社員のモチベーションやエンゲージメントを向上させ、定着率をアップさせるためには、カオナビのようなタレントマネジメントシステムの活用がおすすめ!カオナビは社員のメンタルやコンディションを見える化し、迅速に必要なフォローが検討できます。さらに、一元管理された人材情報をもとに適材適所な人材配置ができるため、社員のエンゲージメント向上にも効果的です。
カオナビの資料は⇒こちらから
3.オンボーディングの目的と行うメリット
社内のさまざまな人が関わるオンボーディングには、社員の定着化以外にもさまざまなメリットが生じます。ここではオンボーディングのメリットを5つ解説します。
採用・研修にかかる費用の削減
オンボーディングを実施すると社員の退職率が下がるので、採用や研修などのコストが削減できます。社員一人を採用するだけでも求人広告費や面接などの人件費がかかりますし、採用後も教育や研修で多くの人件費が必要となるからです。
オンボーディングで新規に採用した社員たちが定着していけば、これらの費用は必然的に減っていくでしょう。
新入社員の即戦力化
オンボーディングで社以下のような情報をあらかじめ共有すると、新入社員がチームへ順応しやすくなり、戦力化が早まるでしょう。
- マニュアルや規則
- 顧客情報
- 人間関係や社風
OJTでは実務をやりながらこれらを覚えていきますが、一度に覚えなくてはならないことが多くなってしまい、一人で業務遂行ができるようになるまで時間がかかってしまうのです。
社員の定着率の向上
社内でよい人間関係が構築できると、社員の帰属意識が高まります。新入社員が悩みや困りごとをチーム内や関連する人へ相談できれば、退職に至る前に解決でき、解決できたことでほかの社員や自社への信頼が増すからです。
そのためオンボーディングにランチミーティングを取り入れて、他部署とのコミュニケーションを増やすケースも見られます。
社員のエンゲージメント向上
自分の成果を正しく評価された人は、評価した相手に対して信頼が高まり、次のアクションへのモチベーションが向上します。エンゲージメント(engagement)は「約束」や「契約」などと訳され、ビジネスでは「自社に対する信頼や貢献意欲」のこと。
オンボーディングで即戦力化した新入社員の成果を正しく評価すればエンゲージメントが向上し、働きがいを感じるようになるでしょう。
エンゲージメントとは?【ビジネス上の意味を解説】高めるには?
従業員エンゲージメントを見える化して、離職改善&生産性アップ。
タレントマネジメントシステムで、時間がかかるエンゲージメント調査を解決!
⇒ 【公式】https://www.kaonavi.jp にア...
チーム力の向上
オンボーディングは、所属する部署の上司やチームメンバーだけで実施するのではありません。関連部署の社員やメンター(助言や相談などをとおして指導する人)などもオンボーディングに協力します。
オンボーディングをとおしてこのようなさまざまな人たちとの信頼を積み重ねていければ、チームの結束力や組織力の向上が実現するでしょう。
メンターとは? 意味や役割、メンタリングのやり方を簡単に
近年、人材育成を目的にメンター制度を取り入れる企業が増えています。制度の導入を成功につなげるためには、メンターに関する理解が欠かせません。今回は、メンターの意味や役割、メンタリングの方法、メンターの育...
これらのメリットを最大化するため、オンボーディングと合わせてタレントマネジメントシステムを活用してはいかがでしょうか?
タレントマネジメントシステム「カオナビ」は、オンボーディングとは違った角度から採用・研修費の削減や新入社員の即戦力化、定着率やエンゲージメント、チーム力の向上をサポートします。
たとえば、新入社員の即戦力化のためにスキルや適性が活かせる適材適所な配置の検討や1on1実施をサポートする機能が活用できます。また、顔写真付きのデータベースは社員同士のコミュニケーション活性化につながり、帰属意識の向上に有効です。人材情報をベースに、企業価値・パフォーマンスを最大化するための施策が図れるのはカオナビだからできることです。
⇒カオナビの資料はこちらから
4.オンボーディングの施策例
オンボーディングを導入する前に他社の導入事例を知っておくことで、自社に合う施策がより具体的に見えてくるでしょう。オンボーディングを実際に行っている企業は多数ありますが、ここでは6つの事例を紹介します。
コネヒト株式会社
Webサービスやアプリを開発しているコネヒト株式会社では、入社後初めの90日間に3つのオンボーディングを実施。
- 「クイックウィンの支援」で、この期間内にその社員に期待する目標を設定し、早期の成功体験を支援
- 「カルチャーの理解支援」で、自社の社内ルールや風土などの理解を支援
- 「コミュニケーション支援」で、新入社員が業務に必要な情報の取得を支援
GMOペパボ株式会社
インターネット関連サービスを提供しているGMOペパボ株式会社では、中途入社のエンジニアに向けたオンボーディングを実施。「ペパボカクテル」では約3か月で会社と事業部、そしてエンジニア組織につながりを作らせます。
また「スケジュールランチ」では、エンジニア全員のスケジュールを管理し、ランダムでランチの相手を決定しています。普段あまり業務で接点がないエンジニアとのコミュニケーションをとることが目的です。
日本オラクル株式会社
クラウドサービスなどを提供している日本オラクル株式会社では、中途社員のオンボーディングを重視しています。中途社員への教育では、即戦力を求めるあまり経営理念や組織形態、社内ルールなど、自社への定着に必要な研修がおろそかになりやすいからです。
そのため中途社員のOJTをフォローする「ナビゲーター」と「サクセスマネージャー」を配置。その結果、社員エンゲージメントを85%にまで向上させました。
LINE株式会社
SNSサービスを提供するLINE株式会社は、オンライン上とオフィス内にだれでも気軽に相談できる場所を設けました。新入社員がささいなことでも質問できる環境をつくり、安心感を与えることが目的です。
この場所では、仕事に関する質問やパソコンや機材などのトラブルはもちろん、備品の保管場所などささいなことも質問できます。
サイボウズ株式会社
ソフトウェア開発を手がけるサイボウズ株式会社では、独自の報酬制度を導入。報酬額は、転職市場に出た場合の推測年収と本人の希望額などから決定しています。また希望部署があれば数日から数か月ほど体験できる制度も整備。
いずれも仕事に対するモチベーションやエンゲージメントが向上し、定着率のアップにつながっています。
株式会社i-plug
リクルートサービスを提供する株式会社i-plugでは、自社の採用活動プロセス全体をオンボーディングとみなしています。各チームに採用担当を配置し、その担当者が求人から面接までを実施するのです。採用プロセス全体をとおして入社前から応募者や新規採用者と積極的にコミュニケーションをとれるため、入社後の育成がスムーズに進められます。
このようにオンボーディングの施策は企業によって多種多様であり、重要なのは自社に合った施策を実施することです。
自社に合った施策を見つけるには、まず社員の声を聞くことが重要です。
実際に新卒・中途入社したばかりの社員がいれば、採用段階や入社後にあったらよかった施策や対応をヒアリングしてみましょう。同時に、社員が持つ課題や不安から、それらを解消できる施策を検討することもポイントです。
カオナビなら、社員の生の声を吸い上げるサーベイやアンケート機能を備えているため、自社に合ったオンボーディングの検討に役立ちます。
⇒カオナビの資料を見てみる
5.オンボーディングの導入方法
オンボーディングは通常の研修とは異なり、内容が多岐にわたります。そのため導入前にプロセスの策定が重要となるのです。ここからはオンボーディングの導入プロセスを説明します。
目標の設定
オンボーディングで目指すゴール、すなわち目標を定めておかなければなりません。そのためには「何をどれくらいの期間でできるようになってほしいか」や「どのような人材へ成長して欲しいのか」などを明確にしておきましょう。
業務に関する目標だけでなく、自社になじむために必要な人たちとコミュニケーションをとることも目標に含めましょう。
目標設定とは?【設定のコツを一覧で】重要な理由、具体例
目標設定は、経営目標達成や個人のレベルアップのために重要なもの。適切な目標設定ができないと、最終的なゴールが達成されないだけでなく、達成のためにやるべきことも洗い出せなくなってしまうでしょう。
今回は...
プランの作成
目標が決定したら具体的な取り組み、つまりオンボーディングプランを作成しましょう。プラン期間は入社後1年ほどを目安にしますが、多くの場合は課題や最終目標に合わせて1か月や3か月、半年といったタイミングで中期や短期目標を設定します。
そのためそれぞれの目標に対して、実務前の研修や説明会、OJTやランチミーティングなど、実際に社内で実施する取り組みとそれに必要な人員や資料などを決めていくことになるのです。
実行
新入社員に対してプランを実行しますが、実際にオンボーディングを実施すると、新入社員から思いもよらないような質問が出たり、プランどおりに進められなくなったりといった問題が見つかることも少なくありません。プランに改善すべき点が見つかればすぐに対応しましょう。
またプランの実行状況や進捗を記録しておくと、引継ぎやフィードバックなどに役立ちます。
振り返り
オンボーディングの実施中は、あらかじめ決めておいたタイミングや指標をもとに定期的に振り返りを行いましょう。面談やアンケートで教育担当者とオンボーディングを受けた社員から意見を集めましょう。振り返りで調査すべき点には以下のものが挙げられます。
- プランの内容が適切であったか
- 離職防止やエンゲージメントの向上に効果があったか
- 不満や不足を感じた点はあったか
オンボーディングで成果を出すには、目標設定から振り返りまでのPDCAを回すことがポイント。
なかでも重要なのは、施策を考えるベースとなる目標設定です。目標は自社が持つ課題や社員の声、事業目標などをふまえて戦略的に設定する必要があります。目標設定から施策の実行までいけば、その後は社員の声をもとに施策をブラッシュアップしていきましょう。
カオナビは、オンボーディングの実施に役立つサーベイやアンケート機能を備えたタレントマネジメントシステムです。オンボーディングをサポートしながら、人材情報をベースに社員の定着力を高めるためのさまざまな施策が検討できます。
⇒カオナビの資料はこちらから
6.オンボーディングを行う際のポイント
入社する新人社員をしっかりとフォローするためには、仕事の内容だけでなく人間関係や設備にも注意を払わねばなりません。オンボーディングを実施する前には、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
準備の徹底
オンボーディングの実施前には、制度や規則を整備し、プランを作成するなど、多くの準備が必要です。また現場の受け入れ体制も整えておきましょう。たとえばオンボーディングで使用するパソコンなどの機材やツール、資料やマニュアルなどが挙げられます。
とくにリモートワーク社員が多い場合、コミュニケーション不足による準備不足に陥りやすいので注意が必要です。
人間関係のサポート
新入社員が既存の社員と馴染みやすくするために、コミュニケーションをサポートする体制を整備しておきましょう。メンター制度やランチミーティング、相談窓口の設置などは、人間関係の構築やコミュニケーションを円滑にするオンボーディングとして有効です。
悩みや困ったことがあるときにフォローが受けられる体制があると、新入社員が安心して働けます。
期待値のすりあわせ
企業と社員それぞれが持つ期待にずれが生じていると、お互いが求めている利害が一致せず定着率が下がるおそれがあります。ずれが生じやすいものには、「業務内容」や「役割」、そして「成果」などが挙げられるでしょう。
企業と社員の期待値をすりあわせ、期待値にずれがある場合は「どのように改善すればお互いが求める期待値を超えていけるか」をしっかり話し合いましょう。
教育体制の整備
オンボーディングはさまざまな人が関与し、通常の入社研修などとは内容が異なるものも多いため、教育体制を整備しておく必要があります。以下の準備を完了させておきましょう。
- 使用する教材やテスト、アンケートやマニュアルなどの作成
- 使用するパソコンやソフトウェア、社内ツールなどの準備
- 社内規則や社内制度の改定
場合によっては、同時に教育担当者向けの研修を行う必要があるかもしれません。
目標の細分化
目標を細分化し、新入社員が入社後に体験すべき成功体験を与えると効果的です。たとえばフリマアプリで知られる株式会社メルカリでは、1日目は「情報のインプット」に専念させHR情報や企業情報などを習得させます。2日目は「体験」させるためにワークショップや交流セッションなどを実施するのです。
多くのオンボーディングでは、このような小さな学習と、教育者からのフィードバックや本人の振り返りを1セットにして行います。小さな目標をクリアしていった新入社員は自信がつき、仕事へのモチベーションアップにつながるのです。
【人材情報を活用して社員の定着力をアップさせる!】
労働人口が縮小しつつある現代では、いかに優秀な人材を確保・定着させるかが企業の将来を左右するといっても過言ではありません。オンボーディングは社員の定着に役立つ施策の1つであり、より効果的な施策を実施するにはタレントマネジメントシステムの活用がおすすめです!
\カオナビができること/
・サーベイによる社員のメンタルやコンディションの定点観測
・従業員満足度などが調査できるアンケートの実施
・適材適所な人材配置、適切な育成プランの立案
・顔写真付きのデータベースによるコミュニケーションの活性化
社員を定着させるにはモチベーションやエンゲージメントの向上が重要であり、そのための施策を検討するには質の高い人材情報を管理している必要があります。カオナビを活用してオンボーディングの効果を最大化しつつ、多角的に社員の定着率をアップさせる施策を検討しましょう!
⇒カオナビの資料はこちらから