オリエンテーションとは? やる意味、目的、やり方、内容

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この記事のポイント
オリエンテーション(Orientation)とは「方向性を定めること」や「新しい環境などに順応すること」を指す英単語です。一般的には新しい環境に適応するための教育・指導を指し、特に学校や会社などで新入生や新入社員に対して行われます。
オリエンテーションを通じて、参加者は新しい環境に早く馴染み、スムーズに仕事環境や学習に取り組むことができます。これは、組織内での役割や責任を理解し、円滑に活動を始めるための重要なプロセスです。

1.オリエンテーションとは?

オリエンテーションとは、新しい組織や環境に加わる人に対し、必要な情報を提供して適応を促す導入プログラムの総称です。

オリエンテーションの基本情報

項目 内容
語源 英語「orientation」(方向づけ・適応)
主な実施場面 入社時・異動時・新学期・イベント参加時
対象者 新入社員・中途入社者・異動者・新入生
実施期間 半日〜数日間が一般的(企業規模による)
主な実施形式 対面集合研修・オンライン・ハイブリッド
担当部門 人事部・総務部・配属先の部門

たとえば広告業界では、「広告の依頼主が業者へ行う説明」という意味で使われています。

ビジネスにおけるオリエンテーション

ビジネスにおけるオリエンテーションは「オリエン」とも略され「新人向けの講習会や説明会」という意味で使われるのが一般的です。以下のような説明をするときオリエンテーションが行われます。

  • 経営理念や方向性など企業にとっての基本事項
  • 配属する部署での基本的な業務の内容やルール
  • 新規の案件に関する決まりごとや指示

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2.オリエンテーションとガイダンスの違い

ガイダンスが情報提供や案内に重点を置くのに対し、オリエンテーションは参加者が実際に環境へ適応することを目的とした包括的なプログラムです。

オリエンテーションと「ガイダンス」は、いずれも「説明会」を意味するため、混同されやすい言葉です。しかし詳細な意味合いにおいて明確な違いがあります。

ガイダンスとは?

初心者向けのごく初歩的な説明を行うこと、あるいはその目的で開かれる説明会そのもの。

何かの機器を操作する際、「ガイダンスにしたがって進めてください」といった指示を聞いたことはないでしょうか。つまりガイダンスの目的は、その場の状況にあった適切な行動を取らせることなのです。

違い

ガイダンスとオリエンテーションの違いは、参加する人の習熟度や理解度。

ガイダンスは、自力で次に起こすべき行動について判断するのが困難な人に向けています。一方、オリエンテーションの目的は基本的な知識を有している人がさらに理解を深めること。そのため参加者にはある程度の習熟度と理解度が求められます。

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3.オリエンテーションの類義語・関連用語の整理

オリエンテーションと混同されやすい類義語や関連用語を整理します。それぞれの違いを把握しておくと、社内での用語の使い分けや制度設計に役立ちます。

用語 意味 オリエンテーションとの違い
ガイダンス 情報提供・案内・説明会 情報伝達が中心。オリエンテーションは適応支援まで含む
オンボーディング 入社後の中長期的な適応支援プログラム 3か月〜1年の包括的プロセス。オリエンテーションは初期の導入部分
インダクション 英国圏で使われる入社時導入プログラム オリエンテーションとほぼ同義。主に英国・豪州で使われる表現
OJT 実務を通じた実地研修 業務スキルの習得が目的。オリエンテーションは組織理解が目的
研修(トレーニング) 特定のスキル・知識を習得する教育活動 スキル向上が目的。オリエンテーションは環境適応が目的
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4.オリエンテーションをやる意味・目的

オリエンテーションの目的は、新しいメンバーの不安を解消し、組織への理解と帰属意識を早期に醸成することです。

企業におけるオリエンテーションの主な目的は、新入社員に自社への理解を深めてもらうこと。目的はさらに以下3つに細分化できます。

  1. 自社への理解
  2. 社員の意識統一
  3. 人間関係の構築

①自社への理解

自社への理解を深めてもらうため、新入社員オリエンテーションを実施します。目的は、「自社の体制」「基本的なルール」「企業としての価値観」などを伝え、日々の業務に役立ててもらうことです。

そのため実際の業務に携わる前の入社直後に実施されるのが一般的で、新卒の入社式当日にオリエンテーションを行う企業も多く見られます。

②社員の意識統一

新入社員と企業の意識を統一するのもオリエンテーションの目的です。自社の理念や方針、今後の研修に対する方向づけなどを、オリエンテーションで共有し、自社の一員としての意識を持たせます。

そのため新入社員を対象として行われるのが一般的です。しかし企業の方針や経営戦略などに大きな変化が生じたときは、全社員を対象に行います。

③人間関係の構築

オリエンテーションには、人間関係の構築という狙いもあります。同期や上司も参加すれば、これから一緒に働く新入社員といち早くコミュニケーションを取れるからです。

オリエンテーションで面識を作っておくと、その後の研修や業務を円滑に進められるでしょう。入社日に行われるオリエンテーションに新入社員の自己紹介やアイスブレイクを含める企業も、少なくありません。

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5.オリエンテーションの内容例

オリエンテーションの内容は、企業理念の共有・就業規則の説明・職場見学・自己紹介など、組織の規模や目的に応じて構成されます。

オリエンテーションの主な内容

カテゴリ 具体的な内容
ビジネスマナー 挨拶・敬語・電話対応・名刺交換・ビジネス文書など社会人の基本スキル
会社概要・社内制度 企業理念・沿革・事業内容・就業規則・勤怠管理・福利厚生の説明
コンプライアンス 法令遵守・情報セキュリティ・ハラスメント防止・SNS利用ルール

一般的にオリエンテーションは配属前に行われます。しかし内容によっては配属後に行うこともあるのです。ここでは配属前のオリエンテーションについて、内容例を説明します。

  1. ビジネスマナー
  2. 会社概要や社内制度、規則などの説明
  3. コンプライアンス

①ビジネスマナー

ビジネスマナーを学ぶ場として、オリエンテーションを活用できます。たとえば挨拶や敬語、電話対応やビジネス文書などを学ぶ基礎的なビジネスマナー研修です。

またビジネスマナーを通じて、時間管理や報連相(報告、連絡、相談)といった仕事そのものに対する姿勢を学ばせるのも目的になります。よってビジネスマナーを学ぶオリエンテーションは配属前に実施されるのです。

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②会社概要や社内制度、規則などの説明

企業そのものに関する基本事項は多くの場合、以下の3点です。

  • 企業の概要:企業としての「文化や価値」「歴史」「チーム構造」など。知ることで企業そのものに対する理解度を深めてもらう
  • 社内制度:「勤務時間」「休暇日」「保険」「キャリア形成のためのサポート」など。社内制度を設けている企業では、その詳細についても説明
  • 規則:「安全性」や「セキュリティ対策」など。就業時に順守すべき規則について説明

③コンプライアンス

昨今、社員個人の軽率な言動がもとで、自社の信頼を大きく失うこともあります。

そこで企業の一員として、また一社会人としても順守すべきコンプライアンスを周知する目的で「法令順守」「違反リスク」「情報の取り扱いに関するルール」「企業価値との関連」などを学ぶのです。

具体的なコンプライアンス違反事例を用いたケーススタディを実施する場合もあります。

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6.オリエンテーションのやり方と形式

オリエンテーションのやり方には、対面での集合研修・オンライン配信・eラーニングなど複数の形式があり、目的に応じて組み合わせます。

一般的にオリエンテーションは座学形式で行われます。しかし実施形式に決まりはありません。ここでは一般的なオリエンテーションのやり方と形式について説明します。

実施のタイミング

一般的な新入社員向けオリエンテーションのタイミングは、内定式後か入社式当日。内定式後の場合は日程を決めて内定者を集め、両日における経営層や上司などのスケジュールを調整するといった手間がかかります。

入社当日の場合は基本、入社式に続けて行うため、手配の手間を減らせるでしょう。なおいずれのタイミングでも、オリエンテーションの内容はさほど変わりません。

形式

内容に合わせて参加者が理解を深められる形式を選ぶとよいでしょう。ここでは4つの形式を説明します。

  1. Off-JT
  2. ゲーム形式
  3. ケーススタディ
  4. 内定者懇親会

①Off-JT

職場から離れて実施される研修のことで、「Off The Job Training」の略です。大きな会議室に新入社員を集め、社内の社員あるいは外部講師などが講習を行います。

多くの参加者に同等の知識やスキルを一括で付与できるため、新人社員だけでなく既存の全社員へ行う一斉研修などにも用いられるのです。

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②ゲーム形式

レクリエーション色のあるゲームを取り入れる形式のこと。参加者の緊張をほぐし、コミュニケーションを活性化できます。とはいえただのお遊びゲームではなく、人間関係やチームワークの構築に役立つものがオススメです。

たとえば「参加者同士が対話を通じてお互いの共通点を探すゲーム」「謎解き脱出ゲーム」「NASAゲーム」などが挙げられます。

③ケーススタディ

実際の業務中あるいは他社で起こった事例を挙げながら、原因や対処法、対策などについて学ぶこと。たとえばトラブルやヒヤリハットなどが挙げられます。オリエンテーションの参加者同士で、最適な対処や対策を話し合うのが一般的です。

論理的な思考力を養えるうえ、実務で同様の問題が発生した際の対応力が身につきます。

④内定者懇親会

懇親会に近い形式で、食事会や交流会、あるいはグループワークなどで実施されます。メリットは、内定者が入社前に社内の雰囲気に直に触れられること。よくある内容は、食事会ならばただの食事会ではなく、コミュニケーションを取りやすいバーベキューです。

交流会ならば既存社員もくわえた座談会やゲーム、グループワークならば新商品や新事業の提案などが相互理解や自社理解に役立ちます。

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7.オリエンテーションに参加する際の服装

オリエンテーションの服装は、特に指定がない場合はビジネスカジュアルまたはスーツが一般的です。

オリエンテーションは指定された服装で参加するのが基本です。ここではオリエンテーションに適した具体的な服装について説明します。

男性の場合

男性はリクルートスーツを着ていくのがもっとも無難な選択でしょう。黒やネイビーなど落ち着いた色の無地スーツに、白いワイシャツ、シンプルな柄のネクタイ、革靴で臨みましょう。またオリエンテーションで配布されるA4サイズの資料が入るカバンも必要です。

なおオフィスカジュアルを指定されていたとしても、スーツに準じるコーディネートが基本となります。レザーやデニムなどの素材は避け、ジャケットと襟のあるシャツ、スラックスなどの組み合わせが基本です。

女性の場合

女性もリクルートスーツで問題ありません。オフィスカジュアルを指定された場合は、落ち着いた色のジャケットと白ブラウス、ひざ下丈のスカート(あるいはスラックス)、ヒールのパンプスなどの組み合わせがオススメです。

コーディネートに迷ったらパンツスーツを選ぶとよいでしょう。原色といった派手に見える色の使用や肌の露出は極力控えます。アクセサリーをつけるのはNGではありません。しかし派手にならないようデザインや数に注意します。

服装自由の場合

服装自由と規定されていても、基本はスーツを着ていくと考えたほうがよいでしょう。オフィスカジュアルでも問題はないものの、コーディネートを考える手間を踏まえると、やはりスーツが最善の選択といえます。

オフィスカジュアルでは、男女問わず黒やネイビー、ダークブラウンやダークグレーなどベーシックなカラーをベースにまとめるのが基本です。女性は服装に合わせた髪型や小物、靴を選ぶ必要もあります。

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8.オリエンテーションの効果を高める方法

オリエンテーションの効果を高めるには、事前準備の充実と、実施後のフォローアップを組み合わせた設計が重要です。

オリエンテーションの効果を高める3つのポイント

  • 実施目的を明確化する — 「新入社員に何を身につけさせるか」を具体化し、内容と形式を最適化する
  • 十分な準備を行う — 段取り・備品・配布書類を早期に用意し、新入社員への事前連絡も済ませる
  • オリエンテーション後のサポート体制を整える — バディ制度やメンター制度を導入し、継続的なフォローを行う

せっかくオリエンテーションを行うのなら効果を最大化したいもの。ここではオリエンテーションの効果を高める3つのポイントを説明します。

  1. オリエンテーションの実施目的を明確化
  2. 十分な準備
  3. オリエンテーション後のサポート

①オリエンテーションの実施目的を明確化

形だけのオリエンテーションを避けるためにも、本来の目的を明確にしておきましょう。たとえば「オリエンテーションをとおして新入社員に何を身につけさせるか」といったものです。実施目的が明確になれば、具体的な内容や最適な形式を選べます。

②十分な準備

準備不足で円滑にオリエンテーションを進行できないと、新入社員が「この企業は大丈夫か」と不安を抱いてしまいます。とくに「段取り」「必要な備品の用意」「当日配布する書類の作成」などは早い段階で準備に取り掛かかりましょう。

また当日までに新入社員側が当日までに済ませておくこと(書類の署名や捺印、ツールのアカウント設定など)があれば、こちらも事前に通知しておきます。

③オリエンテーション後のサポート

早く仕事に慣れてもらうためには、オリエンテーション後のサポートも不可欠です。たとえば「バディ制度」や「メンター制度」を導入する方法があります。

  • バディ制度:新入社員一人ひとりに専属社員がついて業務内容やルールなどを教育していく制度
  • メンター制度:新入社員一人ひとりに専属社員がついてメンタルケアや質疑応答などを行う制度

このようなサポート体制があれば、新入社員は安心して仕事に臨めるでしょう。

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9.関連する調査データ・改善事例

以下では、本テーマに関連する調査データと企業の取り組み事例を紹介します。

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よくある質問

オリエンテーションとオンボーディングの違いは何ですか?

オリエンテーションは入社直後の短期間(数日程度)で基本情報を伝える導入プログラムです。一方、オンボーディングは入社後3か月〜1年程度をかけて業務習熟や組織適応を包括的に支援する中長期的な取り組みを指します。

中途入社者にもオリエンテーションは必要ですか?

はい、社会人経験があっても自社固有の制度・文化・業務フローは初めてのため、中途入社者向けのオリエンテーションは必要です。新卒向けよりもビジネスマナー研修を省略し、自社の業務ツールや組織構造の説明を重点的に行うのが一般的です。

オリエンテーションの適切な実施期間はどのくらいですか?

企業規模や業種によりますが、基本的な情報共有には1〜3日間が一般的です。大企業では1〜2週間かけるケースもあります。詰め込みすぎると情報が定着しないため、優先度の高い内容に絞り、残りはOJTやeラーニングで補完する設計が効果的です。


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◆資料内容抜粋 (全31ページ)
・人事評価システム「カオナビ」とは?
・人事のお悩み別 活用事例9選
・専任サポートについて   など