【事例アリ】オウンドメディア(リクルーティング)とは?

オウンドメディアとは、自社が運営するメディアのこと。ここではオウンドメディアの役割やメリット、成功事例などを解説します。

1.オウンドメディアとは?

オウンドメディア(Owned Media)とは、社が運営するコンテンツや媒体のこと。英語のOwned(所有)とMedia(報道機関)を合わせた語となります。

たとえばホームページやブログ、各種SNSなどはもちろん、カタログやパンフレットなどもオウンドメディアです。

オウンドメディア運用の目的

大きな目的は、自社のサービスや製品を顧客に認知してもらうこと。顧客が自社のサービスへ接触する入り口について、SNSやニュースメディアへの広告などに注目しがちです。しかし自社のWebサイトを中心としたオウンドメディアからも接触機会を増やせます。

またオウンドメディアは新規顧客だけでなくリピーターの獲得にも有効です。自社製品やサービスの魅力、活用方法などにつながるコンテンツを配信すれば、顧客が製品やサービスを長く利用する可能性を生み出します。

オウンドメディアの役割

オウンドメディアの役割は、種類や媒体によって異なります。代表的なオウンドメディアであるWebサイトとブログを例に考えてみましょう。

  • Webサイト:企業概要、製品やサービスに関する固定情報や採用情報の発信、問い合わせ窓口などの役割を持つ
  • ブログ:ニュースレター的な役割が強く、サービスや製品の最新情報やお役立ち情報などを配信して新たな顧客の獲得を目指す。記事を通して顧客との接触を図り、Webサイトへ誘導する役割も担う

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2.オウンドメディアリクルーティングとは?

自社が保有するオウンドメディアを通じて採用活動をすること。オウンドメディアリクルーティングの意味と必要性について解説します。

オウンドメディアリクルーティングの意味

自社が保有するオウンドメディアを使ってリクルーティング(採用活動)することを意味します。具体的には、自社運営のWebサイトやブログ、SNS(TwitterやInstagram、YouTubeなど)を通して採用活動をする手法です。

オウンドメディアリクルーティングの必要性

今までの手法だけでは、自社で活躍できる優秀な人材を見つけ出すのが難しくなってきたからです。

働く側の価値観が多様化してきた昨今、働く側は働き方や職場環境などを重視する傾向にあります。また企業側は、採用のミスマッチをできるだけ避けたいと考えているのです。

単に必要なスキルを持つ人材ではなく、自社の文化とフィットした人材をより多く確保するには、オウンドメディアで自社の理念や価値観、魅力などを発信する必要があります。

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3.採用オウンドメディアとは?

オウンドメディアのなかでも、自社の採用情報発信に特化したメディアのこと。採用オウンドメディアは、コーポレートサイトの求人ページとどう違うのでしょうか。

採用サイトとの違い

採用サイトと採用オウンドメディアは役割そのものが違います。

一般的な採用サイトは基本情報発信と応募窓口としての役割のみ。しかし採用オウンドメディアは能動的・戦略的に情報を発信し続け、求職者に企業の魅力を伝える役割を持つのです。

そのため自社の魅力やメッセージ、実際に働いている従業員の声などを掲載する傾向にあります。

採用オウンドメディアの必要性

採用オウンドメディアが必要な理由として、求職者の価値観の変化や情報収集する方法の多様化が挙げられます。

近年、求職者は、画一的な情報よりその企業にしかない独自性や魅力などを重視して就職先を選ぶ傾向が強いです。「この企業で働いてみたい」と思ってもらえるような魅力を能動的に発信していかないと、なかなか人材が集まりません。

またSNSを中心に情報収集する方法が多様化した現代、採用オウンドメディアを通して求職者にアプローチする必要性が高まっているのです。

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4.オウンドメディア運用のメリット

オウンドメディアを運用するメリットとして「認知拡大」や「顧客獲得」が挙げられます。しかしそれだけではありません。オウンドメディア運用で得られる主なメリットを説明しましょう。

  1. 自社にマッチした人材の採用
  2. 自社のアピール拡大
  3. 時間とコスト削減

①自社にマッチした人材の採用

オウンドメディアを通して自社の理念や社風を発信すると、価値観に共感した人材が集まりやすくなります。自社の企業文化にマッチした人材ほど自社への貢献度が高くなる傾向にあるので、利益や生産性の向上という点でも人材のミスマッチをなくすのは重要です。

②自社のアピール拡大

掲載期限のある求人サイトと異なり、オウンドメディアは発信した情報やコンテンツがWeb上に蓄積されます。蓄積されたデータは自社の資産となり、半永久的なアピール効果を発揮するのです。

オウンドメディアのコンテンツをSNSでシェアし、情報を拡散して認知度を広げる方法も効果的でしょう。

③時間とコスト削減

オウンドメディアには自社をアピールしたコンテンツが蓄積されていきます。オウンドメディアコンテンツの中身が充実するほど応募者が増えていき、結果的に人材募集にかける時間とコストが削減できるのです。

一方、募集のたびにほかの広告や採用手法を実施する場合、そのつど掲載費用を支払わねばなりません。

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5.オウンドメディア運用のデメリット

オウンドメディア運用では、メリットだけでなくデメリットの検討も必要です。オウンドメディア運用における主なデメリットを説明します。

  1. SEOといった集客の知識が必要
  2. 費用がかかる
  3. 業務が増える

①SEOといった集客の知識が必要

効果のあるオウンドメディアを作るには、SEOといった専門知識が必要です。オウンドメディアに限らず、Webサイトを単に制作して公開するだけでは多くの人に見てもらえません。

アクセスを増やすには、「このキーワードで検索上位に表示されるにはどうすればよいか」「どうすれば誘導リンクをクリックしてもらえるか」など、さまざまな面を考慮してサイトを作る必要があります。

とくにオウンドメディアは見てもらわなければ効果がありません。いかにアクセスが増えるサイトにするか、が問われるのです。

②費用がかかる

メディアを運用し続けている間、サイトの更新費用や維持費がかかります。

オウンドメディアで効果が得られるまで年単位の時間が必要となるのも珍しくありません。その間もサーバーレンタルやドメイン料の支払い、自社でサイトのメンテナンスを行う場合、その人件費が生じます。

さらにオウンドメディア管理やSEOを外部に作成を依頼した場合、数万円から数十万円の費用が必要です。オウンドメディアの制作や公開にかかる初期費用だけでなく、このようなランニングコストも事前に計算したうえで、費用対効果を考えましょう。

③業務が増える

オウンドメディア運用ではさまざまな業務が伴うため、必然的に社員の作業量は増えます。自社で運営する場合、以下のような業務が発生するでしょう。

  • 既存情報の修正
  • 新コンテンツの作成
  • 新ページやLP(ランディングページ)の作成
  • 効果分析

運営しているオウンドメディアの数が多くなるほど、あるいは更新頻度が高いほど社員の負担も増えます。

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6.オウンドメディア運用の成功ポイント

いくつかのコツを押さえると、オウンドメディア運用の成功率を高められます。オウンドメディア運用の成功のポイントを説明しましょう。

  1. 企業全体で取り組む
  2. コンテンツの充実性を高める
  3. 競合他社との差別化
  4. 信頼性を重視する

①企業全体で取り組む

オウンドメディア運用の成功には社内全体の協力が必要です。

たとえば「広報部門やマーケティング部門とオウンドメディアの方向性を決める」「各部署のキーマンとなる人へインタビューを実施」「人事部と募集内容や採用したい人材について打ち合わせ」といったアクションでは、ほか部署との連携が欠かせません。

全社員が協力すれば、自社や社員の新たな魅力を掘り出せるようになり、より効果的なオウンドメディアの作成と運用が実現します。

②コンテンツの充実性を高める

魅力あるオウンドメディアを作るためには、コンテンツの中身を充実させるのも重要になります。閲覧する人が「もっと知りたい」「もっと読みたい」と感じてくれるコンテンツでなければ、なかなか購買や誘導に結びつかないからです。

採用オウンドメディアについても同様で、応募者を増やすためにコンテンツを増やす必要があります。たとえば以下のようなコンテンツです。

  • 企業の理念や風土
  • 職場環境
  • 役員や社員へのインタビュー
  • イベントの紹介

各コンテンツをとおして、いかに求職者の心を掴む内容を発信できるかがカギとなります。

③競合他社との差別化

オウンドメディアの作成では、他社との差別化を図れる独自性のあるコンテンツを発信することが大切です。

たとえば採用オウンドメディアで待遇や仕事内容だけを掲載しても「この条件ならほかの企業とほとんど変わらない」という印象を与えてしまうでしょう。そこで「実際に働いている社員」や「仕事のやりがい」、「自社独自の制度」などを掲載するのです。

応募者が「他社ではなくこの会社で働きたい」と感じるようになれば、応募数の増加が期待できます。

④信頼性を重視する

自社の良いところだけをアピールすると、かえって信頼性を損なうことがあります。とくに採用オウンドメディアの場合、注意が必要です。

どのような企業でも、良い部分がある反面必ず悪い部分(マイナス部分)があります。できれば自社のマイナス部分は隠したいと考えるでしょう。

しかしその情報を知らずに入社した社員が理想と現実のギャップを知ってしまうと、モチベーションが低下し、最悪離職しかねません。

「マイナス部分もあるがそれ以上のプラスもある」のように魅力を発信すると、採用のミスマッチを防げるでしょう。

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7.オウンドメディアの作り方

オウンドメディアは適切なフローに沿って作成することが大切です。オウンドメディア作成の流れを説明します。

  1. 目的の明確化
  2. ストーリー設計
  3. コンセプト設計
  4. 集客方法の確保
  5. 定期的な効果検証と改善

①目的の明確化

「なんのためにオウンドメディアを開始するのか」を明確にしなければ、コンテンツの内容が曖昧になってしまいます。

「顧客との接触点を増やしたい」「自社サービスを知ってもらいたい」「自社にマッチした人材を集めたい」など、目的を明確にしてメディアの方向性を決めることが大切です。

②ストーリー設計

ストーリー設計とは、戦略を立てること。具体的な成果指標を細かく設定することが重要です。

たとえば「各コンテンツへのアクセス数」や「ランディングページからのコンバージョン率」、「お問い合わせ数」などの項目で数値目標を設定します。またSEOとして、キーワードのボリューム数はいくつか、分析も必要です。

③コンセプト設計

オウンドメディアの目的や戦略が明確になったら、コンセプトを煮詰めていくのです。コンセプト設計では、ターゲットとなる対象を詳細に分析し、どのような形で行動(態度)を変容させていくかを考えていきます。

このとき役立つのが、カスタマージャーニーマップ(ターゲットの行動・心理の変化を踏まえたフレームワーク)です。

掲載するコンテンツを決める

コンセプト設計後は、発信するコンテンツの内容を具体的に決めていきます。

コンテンツの内容によって、オウンドメディアの魅力が決まるといっても過言ではありません。そのため、どのような内容にすれば自社の魅力を存分に発信できるかを深く検討しましょう。

コンテンツの作成におけるポイントは、他社とできるだけ差別化を図り、独自性を出すことです。

内製と外注のどちらか決める

オウンドメディアにおけるコンテンツの作成方法は、自社で作るか外注するかのどちらかになります。外注のメリットは以下のとおりです。

  • 記事のライティング工数の削減
  • コンテンツの作成数アップ
  • SEOがしっかりできる

一方で、外注には以下のようなデメリットもあります。

  • 社内のリテラシーが向上しない
  • 外注コストが発生する
  • 外注する業者の選定に時間がかかる

これらのメリット・デメリットを検討したうえで、内製にするか外注するかを判断しましょう。

④集客方法の確保

コンテンツを作成したら、そのコンテンツを閲覧してもらうための集客方法を検討しなければなりません。集客方法には以下のような方法があります。

  • SNSでシェアする
  • Web広告を出す
  • SEOで検索に引っ掛かりやすいようにする
  • 求人サイトの検索エンジンを利用する

流入経路が多ければ多いほど、それだけアクセス数も上昇します。

⑤定期的な効果検証と改善

オウンドメディア公開後は、定期的な効果検証を行いましょう。

具体的には「ツールを活用したアクセス数やコンバージョン率の分析」や「検索順位の確認」など。効果検証では「Google Analytics」や「Google Search Console」などのツールを活用できます。

効果測定によって課題が明確になったときは、迅速かつ適切な改善策を実施しなければなりません。

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8.オウンドメディアを使った成功事例

オウンドメディアにおけるコンテンツの発信の仕方はさまざまです。大手企業のオウンドメディアの成功事例を紹介します。

メルカリ

メルカリが運営する「mercan」では、メルカリで働く社員や企業風土を紹介。「メルカリではたらく人を伝えるオウンドメディア」をテーマに、社員の活躍や社内で開催されている行事などを通して企業の魅力を発信しています。

メルカリで働いてみたい人向けの記事が多く、採用情報にもすぐにアクセスできるようになっているのです。

LINE

LINEが運営する「OnLINE」は、企業文化や社員のインタビューが紹介された採用オウンドメディアです。配信されている記事の内容は「社員インタビュー」や「イベントリポート」、「オフィス紹介」などさまざま。

採用情報サイトへのアクセスだけでなく、TwitterやFacebookなどのSNSとの連携も充実しています。

マクドナルド

日本マクドナルドでは「応募コンシェルジュ」という採用オウンドメディアを運営しています。「朝の時間帯だけ働きたい」「子育て優先でシフトを組める職場を探している」など、求職者の要望に応じて適切な店舗をオペレーターが提案するという形です。

実際に応募コンシェルジュを通して就職した人々のインタビュー記事も読めるようになっています。

ボーグル

「ボーグル」は福利厚生サービスの導入支援などを行う企業ベネフィット・ワンのオウンドメディアです。自社が展開する福利厚生サービスのリード獲得を目的とした記事が配信されています。

「働き方改革」や「福利厚生」、「ワークライフバランス」、「社員エンゲージメント」などをテーマにした質の高いコンテンツで、リードにアプローチしているのです。