人事評価は、外部に依頼することができます。人事評価を外部に依頼する理由は、社内の人間では公平に人を評価することが非常に難しいからです。
上司の感情や部下との相性など、さまざまな理由で、上司は部下を過小評価あるいは過大評価してしまいがちです。
人事評価のアウトソーシングは、評価に私情が入り込むことを防ぐ
企業が活力を保ち続けるには、人事評価を公正に行い従業員のモチベーションを高める必要があります。しかし、人が人を公正に評価することは困難です。
2011年に経営コンサルティング会社ニューエアが実施した調査では「あなたは上司から正しく評価されていますか」という問いに対して「はい」と答えたビジネスマンは、わずか3%だったという結果が出ています。
このような状況を踏まえ、評価に私情が入り込むことを防ぐため、人事評価をアウトソーシングする企業も増えています。
結果を冷静に受け止めることができるというメリットがある
第三者による客観的な能力評価プログラム「人材アセスメント」を取り入れて、人材育成と能力開発に取り組む企業も増えています。人材アセスメントは、戦後アメリカの企業で始まり、日本でも急速に導入が進んでいます。
具体的には、外部のアセッサー(評価者)により、グループ演習や面接などさまざまな場面を通して評価します。
従来の人事評価では、直属の上司の主観的な評価や感情が入ってしまう傾向にあったのですが、人材アセスメントでは外部のアセッサーが公正な評価を行うので、評価する上司も、評価される部下も結果を冷静に受け止めることができるというメリットがあります。
結果を社員の能力開発にまで生かす
社員の人事評価を外部に依頼した場合、第三者の視点から評価するため全員が納得できる結果を導き出すことができます。
人事評価を外部に委託すると、第三者による客観的な情報を得ることができる点がメリットですが、大切なのはその情報をどのように活用するかです。結果を社員の能力開発にまで生かすことを忘れないようにしましょう。