問題があります。飲み会への参加を人事評価に反映するのは不適切といえます。
そもそも飲み会は通常業務と関係のない事項です。人事評価の採点要素に含めるのは合理的ではありません。
適切な評価方法のために
飲み会は業務の延長線上、と考える経営者も存在するでしょう。しかしそれにより、
- コンピテンシーの拡大解釈
- 評価時、評価者の都合の良いように判断する
といった恐れがあるのです。またこの評価方法が会社の中で踏襲されると、修正されることなく以降もこの評価が続き、悪影響をもたらすことも。適切な評価方法が定着するよう取り組みましょう。
飲み会参加を評価基準にしたければ
ただし、飲みニケーションという言葉に代表されるように、(社内外問わず)飲み会がコミュニケーションを円滑に進める間柄もあることは一部事実かと思われます。
そのため、会社として飲み会の参加を重要視している場合は、「飲み会の参加有無が評価に影響する」ことを既存社員や採用候補に周知して、同意を得ておけば問題になりにくいと言えます。
飲み会を評価基準に取り入れることは控えたほうがよい
Webメディア「キャリアコンパス」が実施したアンケートによると、
- お金がかかる
- 気を遣う
- お酒が飲めない
- プライベートの時間が減る
という理由で飲み会に参加したくない人も増えているようです。
参考 会社の飲み会、好きですか? 20代の本音を大調査!キャリアコンパスまた、「職務遂行能力以外の属性を判断基準にするのは人事評価の趣旨に反する不法行為である」という判例もあります。
人事評価トラブルが裁判に発展した例(判例)はありますか?
人事評価に関するトラブルを社内で収束できず、訴訟問題に発展したケースがあります。
その背景には年功序列や終身雇用のような日本古来の雇用制度が形骸化し、成果主義が幅を利かせるようになったことがあります。...
現状を考慮すると人事評価の判断基準に飲み会を取り入れることは控えたほうがよいでしょう。