研修の効果を測定をすることは、研修を単なる勉強会にせず価値あるものにするためにとても重要です。
研修の効果を測定するためには、企画段階で研修後に期待する効果を明確にしておく必要があります。その上で、効果を測定する時期や方法を検討していきましょう。
目標となる期待する効果を明確にする
研修の効果を測定するためには、まずは目標となる期待する効果を明確にする必要があります。研修効果の測定には、目標の達成度がひとつの目安になるからです。また、目標が明確になることは、より良い研修プログラムの選定にもつながるので、結果的に研修の質も向上します。
効果の表れ方は、研修直後に測定できるものから、数か月たってからあらわれるものまで、それぞれ時期が異なります。いつまでに、何を、どの程度、達成することを目指すのかを決め、達成率を上げるためのフォロー体制についても検討しておくと良いでしょう。
また、参加者に対しても研修の目標を事前に示すことは、目指すべき方向性を把握してもらうために大切です。
研修の効果測定方法:ドナルド・カークパトリックのレベル4
もっともポピュラーな測定方法として、ドナルド・カークパトリックのレベル4を紹介します。
レベル1:Reaction(受講満足度) よかった!
研修直後にアンケートに満足度について5段階評価などで測定します。
レベル2:Learning(理解度) わかった!
研修内容をテスト形式の設問にして、研修後に実施します。時期は研修直後だけでなく、数か月後にも実施するとリマインド効果が期待できます。
レベル3:Behavior(実践度) 実践した!
研修後に期待する行動を設問にして、どの程度達成できているかを5段階評価などで測定します。
レベル4:Business Results(結果) 結果が出た!
結果がどのように結びついたかを測定します。ただし、研修と結果の因果関係は直接は見えにくいので、研修参加者と非参加者で比較するのも有効です。
最終的に期待した目標に達していなければ、研修内容を改善する必要があります。
常に目的や目標を明確にし、価値ある研修に高める
研修を実施する際は、常に目的や目標が明確であることが重要です。また、研修の実施が目的になってしまわないために、効果についても測定して満足するだけでは不十分です。測定結果を元にして、研修内容や目標の見直しを検討し、価値ある研修に高めていく必要があるでしょう。