研修への参加を義務化することは可能です。自由参加か強制参加かというのは会社側に任されているためです。
研修を強制する場合、どのような内容なら可能だという明確な決まりはありません。ですが、業務と関係のない研修を強要するのは問題ですし、トラブルのもとになるので注意しましょう。
また、研修に強制参加させた場合は、その時間の給与や交通費など必要経費を会社側が負担する必要があります。
研修が強制参加なのか自由参加なのかをはっきり社員に伝える
会社で研修を行う場合には、強制参加なのか自由参加なのかをはっきりと社員に伝える必要があります。
自由参加であれば、社員には拒否権があり、会社側には研修時間への給与を支払う義務はありません。
いままで自由参加であった研修を途中から強制参加にする場合は、給与や必要経費は会社が負担するという旨を社員に伝えておくと不満が出にくくなるかと思います。
また、研修の内容が職務とあまり関係がない場合には強制するのは控えた方がいいでしょう。
就業時間外に行う研修を強制する場合の条件
勤務時間内についての研修は強制することが可能ですが、就業時間外に行う研修を強制する場合には次のような条件が出てきます。
- 時間外労働の契約を結ぶ
- 研修の内容は職務と直結したもの
- 通常の給与にプラスして時間外手当を支給する
社員に勤務時間外に働いて欲しい場合、時間外労働という扱いになります。
この場合、「事業上の労使協定(36協定)」を結んで労働基準監督署に提出しなければいけません。
本当に必要な研修なのかをよく検討してから実施する
このように、研修に社員を強制参加させることは、状況や条件によって可能です。
勤務時間内であれば強制することは可能ですが、会社側としても負担は増えるので、本当に必要な研修なのかをよく検討してから実施することをおすすめします。