厚生労働省の「平成 29 年上半期雇用動向調査結果の概況」によると平成29年度上半期の離職率平均は全体で8.5%です。
区分 | 離職率 |
鉱業,採石業,砂利採取業 | 7.2% |
建設業 | 4.2% |
製造業 | 5.0% |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 4.1% |
情報通信業 | 5.8% |
運輸業,郵便業 | 6.4% |
卸売業,小売業 | 8.0% |
金融業,保険業 | 7.3% |
不動産業,物品賃貸業 | 8.5% |
学術研究,専門・技術サービス業 | 7.8% |
宿泊業,飲食サービス業 | 17.6% |
生活関連サービス業,娯楽業 | 11.4% |
教育,学習支援業 | 11.0% |
医療,福祉 | 8.5% |
複合サービス事業 | 5.4% |
サービス業(他に分類されないもの) | 9.5% |
「宿泊業」や「飲食サービス業」はこれよりも高い17.6%、次いで多いのは生活関連サービス業・娯楽業で11.4%。平均よりも低いのは電気・ガス・熱供給・水道業4.1%、建設業4.2%でした。
サービス業の離職率
前述の通り、平均して離職率の高い業界は 「宿泊業」や「飲食サービス業」、次いで「生活関連サービス業」「娯楽業」です。サービス業は、業種の中でも人と接する機会が最多。ストレスがたまる機会も多く平均離職率の高さにつながっているのです。
さらにサービス業の場合給料の低い場合も少なくありません。少しでも高い給料の仕事先が現れると辞めてそちらへ移ることが多いです。
生活インフラは離職率低い
離職率の平均が低い業種は、日常生活になくてはならない電気・ガス・熱供給・水道業。社会の基盤となる仕組みを支えているインフラ産業には、
- 勤務形態が安定している
- 昇級しやすい仕組みがある
- 福利厚生が充実している
といったメリットが多いのです。安定した生活が期待できるため離職を考える人が少なく、離職率の平均も低くなるのです。
平均離職率は参考程度に
前述の通り、平成29年度上半期の離職率平均は8.5%。平成28年度上半期は8.8%だったため0.3%低くなっています。
しかしどの業界でも同じように離職率が下がったわけではありません。離職率の高い業界は平均値の何倍もの数字となっているのです。さらに、業界から業種を絞って見ていくとさらに平均値は異なります。
会社の離職率が業界の平均より高いか低いかは参考程度にし離職率が高くなりすぎない職場づくりを目指しましょう。