地域限定正社員/エリア社員とは?【正社員との違いは?】

地域限定正社員は、転勤・転居をしないという条件で採用される社員のことで、住み慣れた街で長く働き続けることができる限定社員制度です。今回は、人事担当者が知っておきたい、地域限定正社員の採用や給与、そしてメリット・デメリットについて紹介します。

「地域限定正社員」とは?

地域限定正社員は、「エリア限定社員」という名前で表されることもあり、勤務する地域を限定した契約で正社員として採用を行うので転勤がありません。そもそも「限定正社員」とは、勤務地や勤務時間または職種の条件を限定して契約した正社員のことで、1つだけではなく複数の条件を定めて契約を行うケースもあります。正社員契約なので雇用期間に定めがありません。

転居のリスクがあるからと、契約社員やパートタイマーとして働いていた主婦などを対象に、地域限定正社員制度を採用する企業が増えてきました。この制度を活用することで、定着率が向上しベテラン社員が増え、作業効率が上がったユニクロなど、積極的に地域限定正社員を登用している企業は多くあります。

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地域限定正社員の採用と給料

地域限定正社員制度では、同じ職場内で正社員と地域限定正社員が働くことになります。給与や待遇の違いは従業員のモチベーションに直結する大切なポイントなので、社内に周知するだけではなく、適切な運営ができるように心がけましょう。

・地域限定正社員の採用
地域限定正社員の採用では、あらかじめ企業が地域を限定して募集を掛けるケースが多くあります。また、制度を利用したいと、正社員から地域限定正社員への契約の変更を申し出ることもあります。

・地域限定正社員の給与
地域限定正社員の給与は、転居のリスクがないかわりに低くなるケースもありますが、介護や育児などの理由で地域限定正社員を選択した場合、ほかの正社員と同様の給与を支払う企業もありますし、9割程度の給与とするケースもあります。

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地域限定正社員のメリット・デメリット

地域限定正社員は、従業員だけではなく企業にとっても、メリット・デメリットがあります。人事担当者はメリット・デメリットをよく理解し、導入前にどんな制度にしていくのか、自社に合うようにしっかりと考えることが大切です。

・地域限定正社員のメリット
転勤や転居が必要ないので、住み慣れた街で長く働くことができます。子どもの学校や家族の介護などの問題を抱えていても、仕事と家庭の両立がしやすいのがメリットです。

企業にとっては、ライフスタイルの変化を理由に退職をしてしまう従業員を引き留め、従業員の定着を図ることができます。

・地域限定正社員のデメリット
勤務先の事業所や店舗が閉鎖されてしまうと、解雇になってしまう可能性が高いのはデメリットといえるでしょう。また、転勤がない分、給与が安く抑えられる企業もあります。そして、昇進や昇給も正社員と差があるケースも珍しくありません。

企業にとっては、転勤による組織の活性化が図れなくなり、コンプライアンス上の理由から、癒着が起こりやすくなり発覚しにくくなるという問題もあります。