社内のリソースを適切に把握できていますか?
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「資源」「資産」を意味するリソースは、ビジネスシーンにおいて「経営資源」を指します。リソースは経営に欠かせない要素で、各リソースが十分に備わり、機能することで安定した経営を可能とします。そのためにも、企業はリソースを適切に管理することが必要です。
今回はビジネスにおけるリソースとは何かをふまえて、リソース管理のメリットやリソース不足がもたらす問題、リソースの管理方法を解説します。
目次
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1.リソースとは?
リソース(resource)とは、「資源」「資産」を意味し、ビジネスでは人材や物、資金、時間などの経営資源を指します。経営資源における人は従業員、物は設備や備品、資金は経営資金のこと。リソースは有限であり、適切に分配・活用することが求められます。
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IT領域におけるリソースの意味
IT領域におけるリソースは、コンピューターの稼働に必要なメモリ容量、CPUの処理速度などを指します。コンピューターにとって、CPUやメモリ容量は機能するために欠かせないリソースの一部です。
アセットとの違い
リソースと混同されやすい言葉に「資産」を意味する「アセット」があります。アセットは不動産や証券、暗号資産などのように所有しているだけで価値のある資産のこと。
リソースは活用してはじめて価値を生み出すものである一方、アセットはそのままでも価値を持つ点に違いがあります。
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2.リソースの使い方と例文
ビジネスシーンでは、リソースという言葉を聞く・使う機会も多いでしょう。会話の意味を正しく理解し、言葉を正しく使うためのもリソースの使い方と例文を押さえましょう。
リソースを割く
プロジェクトなどに人員や予算、時間を割り当てること。プロジェクトを進めるには、各部署から人材を集めたり、必要な予算を割いてもらったりする必要があります。とくに、適材適所な人材を割り当てられるかはプロジェクト成功の重要なポイントです。
リソース不足
必要な人員や予算、時間が不足していることを意味します。「リソース不足でプロジェクトが遅延している」など、ネガティブな状況で使われることが多い例文です。一方、個人のスキルや能力の不足に対して、リソース不足とはいいません。
リソース不足が起こると、一人ひとりの業務が増えて、従業員のストレスや離職、さらには業績の悪化にもつながります。これを防止するためには、常に社内のリソース状況を把握し、不足する前に施策を打つ必要があります。
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3.ビジネスにおけるリソースの種類
ビジネスにおけるリソースには、「経営リソース」と「外部リソース」の2種類があります。ビジネスシーンで使われる「リソース」がどのリソースを指しているのかを理解するためにも、リソースの種類を押さえておきましょう。
経営リソース
経営資源を意味する経営リソースには有形資産と無形資産があり、そのなかに6種類のリソースがあります。
有形資産はヒト・モノ・カネ、無形資産は情報・時間・知的財産です。競合企業と差をつけて競争優位性を確保するには、これら6種類のリソースを適切に管理し、有効活用することが求められます。各経営リソースを詳しくみていきましょう。
ヒト
企業に属する従業員のこと。企業にとって最も重要な経営リソースであり、近年は人材を「資本」と考える人的資本経営が重要視されています。
優れたサービスや商品、イノベーションを生み出し、企業に利益をもたらすのは「人」。人をどれだけ適切に活用でき、投資できるかによって、企業の明暗がわかれるといっても過言ではありません。
また、労働人口の減少により一人ひとりの生産性を上げることが重視されている現代では、個人の適正に合わせた配置、評価、育成を行う「ヒューマン・リソース・マネジメント(HRM)」が注目されつつあります。
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モノ
経営活動に必要な設備、備品のこと。モノが充実しており、効率性や生産性を上げることに役立てば、企業の利益にも直結します。しかし、モノは導入の初期費用やランニングコストが発生するため、コストも考慮して適切に導入する必要があるでしょう。
カネ
経営資金のことで、具体的には従業員に支払う給料や資本金、商品やサービスの開発にかかるコストなどを指します。経営リソースとしてのカネを管理するのは、財務や会計、経理など専門の担当者です。
良好な経営状態を保つには、決算書の作成や財務分析などからカネの流れを正しく把握し、管理することが欠かせません。
時間
経営活動にかかる一連の時間です。具体的には、意思決定を下す時間やサービスを提供するまでにかかる時間などを指します。時間は有限であるため、いかに効率的に活用するかが重要であり、タイムマネジメントによって効率的よく生産性を高めることが求められます。
情報
顧客情報やノウハウ、企業イメージやブランド、信用といった企業情報も含まれます。情報は作り上げていくものであり、金銭で手に入らないものであるため、積み上げて出来上がるリソースといえます。
知的財産
情報のうち知的資産にあたるものには、技術やブランド、組織力や顧客とのネットワークなどが挙げられます。
知的財産は企業が独自に保有するリソースで、競争力を高める要素となるものです。なかでも、企業独自のノウハウや特許、商標などはその企業の強みとなる価値といえます。
外部リソース
外部リソースとは、社外にあるリソースのことです。社内のリソースが不足する際は、外部リソースを活用して業務効率や生産性を高める必要があります。
外部リソースの活用手段をアウトソーシングといい、外からヒトやモノなどの資源を調達することを意味します。
ビジネスにおけるリソースの種類は多岐にわたり、どのリソースも組織の成長に欠かせませんが、なかでも人的資本と呼ばれ、投資対象ともなる「ヒト」は重要なリソースです。
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4.リソース不足がもたらす問題
リソース不足がもたらす問題は、売上・利益の低下や事業やプロジェクトの進行遅延、人材離れなどさまざまです。どのリソースが不足するかによって、生じる問題は異なります。
たとえば、人が不足する場合は生産性や品質の低下により、売上や利益が低下する恐れがあります。
また、資金が不足すれば事業やプロジェクトを回すための十分な予算が確保できず、従業員が納得のいく給与が支払えなければ不満から離職につながるリスクも考えられるでしょう。
リソース不足は企業全体に悪影響をおよぼし、最終的には経営困難による倒産に追い込まれる可能性も否定できません。企業はリソースが不足しないよう現状把握を怠らず、適切に管理すると同時に必要なリソースを追加していくことが必要です。
カオナビなら、常に変化する人的リソースもスムーズに把握。入退社時の人数増減に限らず、社内に存在する特定スキルを持つ人材の数、S評価の人材の数など、さまざまな切り口から人的リソースの把握が可能です。
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5.リソース管理が重要な理由
業務やプロジェクトの円滑・効率的な進行を実現するためにリソース管理が重要です。リソースが適切に管理されない状態では、最終的に売上や利益の減少など、企業の経営状態に悪影響を与える恐れもあります。
たとえば、カネの管理ができていない場合、赤字事業に投資し続けて資金をショートさせる可能性があります。そうなると従業員に支払う給与も捻出できず、最悪のケースでは倒産に追い込まれる恐れもあるでしょう。
リソース管理を適切に行うと、効率的な経営だけでなく、競争力を高めて売上・利益を創出し、企業の発展・成長につながるのです。
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6.リソース管理のメリット
リソース管理は経営において重要なだけでなく、以下のようなメリットをもたらします。
自社の状況が把握できる
リソース管理により、どこに人員が足りていないか、どの事業がうまく進んでいないかなど自社全体の状況を俯瞰できます。
自社の状況を俯瞰的に分析できれば、人が足りていない部署に早急に人員を配置する、赤字事業への投資を抑える・撤退するなどリスクに対して迅速に対応できるでしょう。、あた、中長期的な目線で現実的に経営判断を下せるようになります。
リソースが最適化できる
リソース管理のなかでも、人的リソースの最適化は重要なポイント。人が不足・余剰している部署が把握できている、従業員のスキルや経験などの人材データが管理されていると、適切な人員配置が可能となるからです。
また、各部署が過不足なく、従業員が個々の能力を活かせる適材適所な配置では、効率と生産性を高めて業務が遂行できます。そして、採用においてもどのような人材がどれくらい必要かを明確化できるため、コストの最適化にも有効です。
エンゲージメントを高められる
リソース管理が適切に行えていると、従業員のエンゲージメントを高める点でもメリットがあります。適材適所な人員配置では、従業員が自分の能力を最大限発揮し、成果と評価につなげられます。
そして適切な人員と業務量によって、イレギュラーにも迅速に対応可能です。こうした環境では従業員のモチベーションや健康状態にもよい影響を与え、エンゲージメント向上により、組織全体の生産性向上が期待できます。
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7.リソース管理の方法
リソースの管理方法は、リソースの種類によって異なるもの。ここでは、種類別にリソース管理の方法を解説します。
- ヒトのマネジメント方法
- モノのマネジメント方法
- カネのマネジメント方法
- 情報のマネジメント方法
- 時間のマネジメント方法
- 知的財産のマネジメント
ヒトのマネジメント方法
ヒトの主なマネジメント方法には人員配置や人材育成、評価制度があり、これらを総合して人材戦略といいます。
適材適所な人員配置により効率性と生産性が向上すれば、売上・利益に直結するでしょう。また、組織に必要な能力を持つ人材を補充するため、将来的に良いパフォーマンスを発揮してもらうためには、適切な人材育成が必要です。
そして、評価制度は従業員のモチベーションやエンゲージメント向上に欠かせない要素といえます。それには従業員の成果を適切に評価し、地位や報酬に反映させることが重要です。
人材戦略とは?【フレームワーク・事例】戦略の立て方
人材戦略は抽象的な言葉であるため、何を目的に行われるのか、具体的にどのようなことを実施するのか明確に理解できていないという方も多いでしょう。
今回は人材戦略とは何かを踏まえて、人材戦略策定に役立つフレ...
ストレスマネジメント
ストレスは、適度ならばモチベーションを高める効果もありますが、過度な場合、心身に悪影響を及ぼします。こうした日々のストレスとの上手な付き合い方を考えて、適切に対処していくことをストレスマネジメントと呼ぶのです。
ストレスチェックテストなどで、仕事で生じるストレスをチェックし、適時ケアします。早期にストレスマネジメントを身に付けておけば、どんな場面でもストレスと上手に向き合えるでしょう。
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スキルマネジメント
スキルマネジメントとは、人材のスキルを可視化して、どんなスキルを向上させればよいのかを考えていくこと。スキルを可視化して社内で共有すれば、人材配置や業務の割り当て、人事評価などの際に広く活用できるでしょう。
専門知識や技術力などを持った優秀な社員に、スキルを最大限に発揮できるポジションを用意すれば、成果にもよい影響をもたらすでしょう。組織に足りないスキルを補強するために人材を育成することも忘れてはなりません。
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人材管理マネジメント
人材管理マネジメントとは、評価制度の整備、採用や異動、配置など人材の管理などを行うことで、社員のモチベーションややりがいの向上を期待します。
以前であれば、企業が成長するためには経営戦略や財務戦略が決め手でしたが、近年、他社にない優位性が、企業が生き残るための最大の要因とされているのです。
そのためにも自社の強みにもなる、他社にはない優秀な人材を育成する人材管理マネジメントは欠かせません。
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パフォーマンスマネジメント
パフォーマンスマネジメントとは、目標管理制度やフィードバックによって、人材の行動を業績向上につなげるためのマネジメントです。企業の目標達成を目指して社員の能力を引き出し、社員個人と企業の成長を促進します。
パフォーマンスマネジメントはこれまでにない新しい手法です。具体的な方法として、上司と部下の円滑なコミュニケーション、部下へのコーチング、迅速なフィードバックなどが挙げられます。
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モノのマネジメント方法
モノは導入と利用にコストがかかります。新たな設備を導入する場合、初期費用だけでなくランニングコストや処分にかかる費用も考慮する必要があるでしょう。
またモノであふれて無駄なコストが発生する状態を防がなければなりません。購入するのかレンタルにするのか、サブスクリプションにするかなど、モノを手に入れる手段も検討が必要です。
無駄なコストによって必要なときに必要なものが手に入らず業務やプロジェクトが滞らないよう、適切な管理が求められます。
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カネのマネジメントは、経営に必要な資金管理です。具体的な方法は決算書の作成や財務分析、キャッシュフローの確認や税金対策など。適切な管理によって、健全な経営状況・財務体制を整えることができ、経営の安定性が向上します。
現状の資金の流れを把握するだけでなく、将来のために投資活動を行うこともカネのマネジメントに含まれるのです。
情報のマネジメント方法
情報のマネジメントは、情報の流れを整えて必要な情報を蓄積し、活用しやすいようデータを管理すること。
社内にはさまざまな情報があふれているものの、必要な情報は人によって異なるため、必要な人に必要な情報が行き渡るよう情報の流れを管理しなくてはなりません。
ノウハウやナレッジは蓄積して社内で共有できる体制を整え、情報を活用して経営判断や事業に生かすためにも情報を活用しやすいよう体制を整備するのも必要です。
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