指示待ち人間とは?【原因と改善方法を簡単に】悪影響、予防策

指示待ち人間とは、指示がなければ動かない、それ以上のことはしない人のこと。ビジネスでは主体的に考えて行動しなければならないシーンも多く、指示待ち人間は本人の評価や組織にとっても悪影響を及ぼしてしまいます。

今回は指示待ち人間とは何かをふまえ、組織にもたらす悪影響や指示待ち人間の特徴、予防策や改善策などを詳しくご紹介します。

1.指示待ち人間とは?

指示待ち人間とは、指示がなければ動かない、指示された仕事にしか取り組まない人のこと。主体性に欠け、自ら考えて行動を起こさない点が特徴です。

一見、指示に従順で真面目な人間と思われがちではあるものの、指示以上のことは何をすればよいかわからない、想定外・突発的なトラブルにどう対処すればよいか考えるのが苦手な傾向にあります。

指示待ち人間は若手やゆとり世代に多いと考えられがちです。しかし年齢や世代は関係なく、なかには性格の問題で指示待ち人間になってしまう場合もあります。

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2.指示待ち人間の何が悪い?組織にもたらす悪影響

指示待ち人間は周囲をイライラさせてしまうだけでなく、組織全体にも悪影響をおよぼしてしまいます。下記で、指示待ち人間が組織にもたらす悪影響をみていきましょう。

生産性の低下

指示がないと動けない人に対しては、いちいち指示しなければならならず、指示された仕事が終わったあとにすぐ指示が出せないと空白の時間が生まれてしまいます。

指示する側も面倒を見なければならない時間が増え、その分自分の業務に割ける時間をロスしてしまうのです。指示待ち人間によって起こる非効率な時間が、結果的に組織全体の生産性を低下させている恐れもあります。

従業員のモチベーション低下

指示待ち人間でない人は自発的に行動を起こし、指示以上の仕事ができています。にもかかわらず、指示待ち人間と同じ給与や評価であると、指示待ち人間でない人が損をしてしまい、モチベーションを失ってしまいかねません。

結果的に指示待ち人間を放置している組織にも徐々にネガティブな感情を抱くようになってしまう恐れもあります。

そうならないためにも、組織が指示待ち人間を放置しない、指示待ち人間でない従業員に妥当な待遇と評価を与えることが必要です。

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3.指示待ち人間の特徴

指示待ち人間の特徴を知っておくと、指示待ち人間になってしまうのを防ぐ際に役立ちます。下記で、指示待ち人間の特徴を詳しくみていきましょう。

主体性がない

主体性がないため自ら考えて行動を起こそうしないパターン、考えてはいるものの答えに辿りつかない、そもそも考えていないといったパターンがあります。なかでも、そもそも考えることをしない人は、考えるくせがついていないため改善に時間がかかるのです。

判断力や決断力がない

優柔不断な傾向にあるため判断力や決断力がなく、指示以上の行動に移せない特徴があります。一方で失敗を恐れている、自分に自信がないことが原因で判断・決断できない場合も。

このような人は、指示がないと都度誰かに確認をしないと不安になってしまう傾向にあります。

自分の意見や質問を出さない

間違った意見や質問を出してしまう不安から、自分の意見や質問が出せない人も少なくありません。なかには、そもそも意見も質問もない、考えないといった人もいます。

意見や質問を出さず、ただ言われたことをこなすだけでは、本人にその気がなくても仕事への意欲がないように感じ取られてしまう恐れもあるでしょう。

周囲に無関心

周囲や自分に対して関心がなく、自発的に動く意欲になれないのも指示待ち人間の特徴。こうした人たちは物事に積極的に関わろうとしないため、指示以上のこともする気にならないのです。

また、自分が任された仕事も指示されたことはこなすものの、どこか他人事だと思っている節があり、責任感に欠けるような行動を取る恐れがあります。

臨機応変な対応が苦手

指示されたことやマニュアルに沿った仕事はできてもそれ以上のことを考えてこなせないため、突発的なトラブルや仕事に対応できない点も特徴です。

一方、考える気はあっても、いざその状況に直面してしまうと焦って思考停止状態になってしまう場合もあります。

仕事へやりがいややる気がない

仕事にやりがいややる気がないと、そもそも積極的に行動する気にならないもの。仕事が楽しくない、今の仕事やポジションに不満があることが原因で、いつの間にか指示待ち人間になっているケースもあります。

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4.指示待ち人間が生まれる原因

指示待ち人間が生まれる原因には、その人の生まれ持った性格もある一方、育ってきた環境や上司など外部的な要因もあるのです。ここでは、指示待ち人間が生まれてしまう原因をみていきます。

上司が何でもやってしまう

良かれと思って世話を焼く、自分が対応した方が早いなどの理由から、部下の仕事を先回りして対応してしまう上司もいるでしょう。

このようなケースでは上司が部下の仕事を奪ってしまうことで、部下が思考する機会や成長する機会を奪ってしまっている可能性があります。また、部下も上司がやってくれるからと、指示以上のことをしないことが当たり前となってしまうのです。

上司が完璧主義者・高圧的である

上司の対応や教育方法が、指示待ち人間を生んでしまうケースもあります。

たとえば完璧主義者の上司のもとでは、上司の思った通りに事が進まないと機嫌を損ねてしまう恐れがあり、その恐怖から指示以上のことはしないほうが賢明と判断して、指示待ち人間になってしまうことも。

また、高圧的な上司のもとでは萎縮して意見や質問が出せず、自信を失って判断力や決断力が養われないケースもあります。指示されたことだけこなせば怒られることもないため、気づけば指示待ち人間になってしまっているパターンです。

選択する機会が少ない環境にいた

家庭や学校などで「〜しなさい」と指示を受けていたため自ら選択する機会が少ない環境にいた場合、考える癖が身につかないため指示待ち人間になってしまう傾向にあります。

本人もそうした環境が当たり前と思っているため、自ら判断しなければならない状況でも上司や周囲の人に相談しないと不安で自発的に動けないのです。

過去の失敗を恐れている

積極的な行動により失敗した、怒られた経験があると、自分の選択や行動に自信が持てなくなってしまい、指示待ち人間になってしまうことがあります。自発的に動く意欲や意識はあるものの、失敗がトラウマとなって自分の行動に制限をかけてしまっているのです。

自己判断で動いたことでネガティブな結果を招いたことがある場合、指示以上のことをしない安全な道へと留まってしまう傾向にあります。

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5.指示待ち人間対策・改善方法

指示待ち人間から脱却することは可能です。そのためには、本人の意識改革はもちろん、周囲が指示待ち人間を生み出さないために対応する必要があります。ここでは、指示待ち人間の対策・改善方法をご紹介しましょう。

仕事の目的と役割を把握する

目的や役割が明確になれば、自分がその仕事を担当する意味ややりがいが見出せます。ただ言われたからこなしているだけの意識では、指示以上のことをしようとは思わず、指示待ち人間から脱却できないままです。

当事者意識があれば責任感を持って、自分の仕事を十分にこなすために自発的に動けるようになります。

目標を設定する

明確な目標が設定できれば、目標を達成するためにどうすればよいかを考えながら行動に移せます。そのポイントは、業務内容に直結する目標を設定し、達成のためにどのような行動を取るべきかを考えるよう促すことです。

目標が達成できれば評価にしっかり反映することでモチベーションにつながり、積極的に動く意識づけがなされます。

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上司と良好な関係を構築する

上司と良好な関係が築ければ、自分の意見や質問も出しやすくなります。円滑なコミュニケーションが取れるようになることで指示以上のことを行う際もスムーズに連携がとれ、不安から指示待ちになることも減るでしょう。

上司との関係性は指示待ち人間を生んでしまう大きな原因でもあるため、上司側も部下との関係性を意識して、指示待ち人間が生まれないようなマネジメントを行うことが大切です。

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6.指示待ち人間にさせないための予防策

職場環境や上司など、周囲の環境のせいで本来は指示待ち人間ではない性格の人が指示待ち人間になってしまうケースもあります。ここでは、指示待ち人間にさせないための予防策も紹介しましょう。

日頃から考える癖をつける

日頃から考える癖をつけておくと、指示以上のことも自ら考えて取り組めるようになります。仕事を進めるうえでは自ら判断・決断して動かなければならないシーンも多く、役職が上がるほどとくにそうしたシーンが増えてくるからです。

仕事を進めていく上で考えて行動する癖をつけられるようになれば、おのずと指示待ち人間にはならないでしょう。

失敗を受け入れる環境を作る

失敗に対してただ怒るだけ、咎めるだけの環境では、失敗を恐れて徐々に指示以上のことをしなくなってしまう恐れもあります。

失敗しても適切なフォローやフィードバックが受けられれば、失敗をバネに成長へとつなげられるだけでなく、心理的安全性が高い環境では安心してチャレンジできるため、指示待ち人間も生まれにくくなります。

適材適所な人員配置を行う

指示待ち人間を生まないためにも、適材適所な人員配置は有効な予防策です。適材適所な配置によってやりがいを持って働ければ、意欲的に仕事に取り組めるため指示待ち人間にはなりにくいでしょう。

指示待ち人間が生まれてしまった場合は原因を究明し、業務内容への不満やミスマッチが原因であれば配置転換をしてみるのもひとつの手段です。

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7.指示待ち人間に向いている仕事

性格や適性的に、指示されたほうが本領を発揮できる人もいます。指示待ち人間は指示されたことは的確にこなせるといったよい面もあるため、そうした特性を生かして向いている仕事に就くのもひとつの道でしょう。

下記は、指示待ち人間に向いている仕事の特徴です。

  • マニュアルに沿って業務を進める
  • ルーティンワーク
  • 明確なルールがある

事務職や工場などの製造業は、指示待ち人間に向いている仕事の一例です。とはいえこうした仕事でも臨機応変な対応が求められたり、指示以上のことを考えて行動したりする必要はあります。「指示待ちでよい」と認識しないよう注意しましょう。