賞罰とは? 賞罰欄の書き方や賞罰委員会などについて

賞罰は、履歴書の記入項目のひとつですが、どのように書けばよいのか、迷った人もいるのではないでしょうか。ここでは、賞罰の書き方や賞罰委員会など、賞罰について解説します。

1.賞罰とは?

賞罰とは、「何らかの功績が表彰された賞」「犯罪を起こしたことによって受ける罰」の両方を併せた総称です。

賞罰の文字を目にすることが多いのは履歴書でしょう。なぜなら履歴書には賞罰を記載する欄があるからです。賞罰欄に記載する内容には、過去の受賞歴や表彰歴といった「賞」と懲役や禁錮、罰金などがあります。

賞と罰共に記載事項に関して注意点がありますので、記載する際は、確認しましょう。

賞罰とは、「功績が表彰された賞」と「起こした犯罪により受ける罰」の総称です。記載の際は、間違えないようにしましょう

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2.賞罰欄の書き方|「賞」の場合

履歴書にある賞罰欄に記載する「賞」では、どのような記載をすべきなのでしょうか。簡単に解説します。

賞に該当する内容

履歴書の賞罰欄の「賞」に関して記載すべき内容は、下記の通りです。

  • 応募する職種に関係のある賞
  • 大規模に展開されているイベントから受けた賞
  • 社会的認知度の高い賞

前に勤めていた会社内で受けた表彰などは、賞罰の欄に記載するより職務経歴欄に別途記載するのが一般的です。また、表彰されてはいないものの自分の特技や得意分野がある場合は、賞罰の欄より職務経歴書や自己PRの欄に記載しましょう。

賞の書き方

「賞」に記載する例として挙げられるのは、市や県などの公的機関からの表彰、全国大会での優勝、人命救助などによる感謝状などです。

賞罰欄へ記載する際は、

  • ○年○月 ○○県知事より表彰
  • ○年○月 第○回 ○○国際○○賞受賞
  • ○年○月 ○○コンテスト優勝

のように、受賞した年月と賞の正式名称を簡潔に記載します。もし、名称だけでは受賞内容が分かりにくい場合、賞の詳細を追記しても構いません。

履歴書の賞罰欄に記載する「賞」は、公的機関からの表彰などのほか、社会的認知度が高い賞などに限られます

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3.賞罰欄の書き方|「罰」の場合

履歴書にある賞罰欄に記載する「罰」では、どのような記載をすべきなのでしょうか。簡単に解説します。

罰に該当する内容

「罰」に関して記載すべき内容は、刑事罰で、懲役や禁錮、罰金といった犯罪歴の有無です。

  • 懲役刑に関しては、刑期満了から10年が経過したもの
  • 執行猶予に関しては、施行猶予終了から5年が経過したもの

については効力が消滅したと見なされることから、賞罰欄への記載は不要です。なお、交通違反に関しても違反点数が6点以上の場合のみ、賞罰欄への記載が必要になります。

罰の書き方

「罰」に記載する例として挙げられるのは、懲役や禁錮、罰金といった刑事罰などです。

賞罰欄へ記載する際は、

  • ○年○月 ○○罪で懲役○年執行猶予○年
  • ○年○月 ○○罪で懲役○年執行猶予○年終了
  • ○年○月 道路交通法違反(速度超過○キロ以上)で罰金刑

といったように記載します。なお懲戒解雇は刑事罰に該当しないため、賞罰欄に記載する必要はありません。

罰があるのに伝えない場合はどうなる?

賞罰欄へ記載するべき刑事罰があるにもかかわらず記載しなかった場合、経歴詐称による内定取り消しや解雇となる可能性が高いです。

企業の多くは就業規則の中に、「従業員が経歴を偽り採用された場合には、懲戒解雇する」といった項目を設けています。そのため、履歴書に賞罰欄がある、応募先企業から賞罰に関する申告を求められたなどの場合、事実を記載、申告しなければならないのです。

賞罰欄に記載する「罰」は、懲役・禁錮・罰金などの刑事罰です。賞罰は、正直に申告しなければなりません

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4.賞罰欄の書き方|「何もない」場合

賞罰に該当するものが何もない場合でも、

  • 履歴書に賞罰欄がある
  • 応募先企業から賞罰に関する申告を求められた

という場合、賞罰欄へ「賞罰なし」と一筆記載する必要があります。

賞罰に該当するものが何もないからといって賞罰欄を空欄で提出する人もいるでしょう。しかし空欄では、記載漏れと判断されかねません。「該当事項がない場合は、賞罰なしと記載する」点を忘れないようにしましょう。

賞罰に該当するものが何もない場合、賞罰欄には「賞罰なし」と記載します。記載漏れと見なされないよう、注意してください

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5.賞罰委員会とは?

賞罰委員会とは、従業員が就業規則の懲戒事由に該当するような行為を行うなど、労使トラブルが生じた場合に開かれる委員会のこと。賞罰委員会のほか、懲罰委員会や懲戒委員会といった名称で呼ばれることもあります。

賞罰委員会は複数の人物で構成されているため、労使トラブルについて、公正、合理的、客観的な判断を下せます。ただし、賞罰委員会は一定の要件がある場合以外、設置は義務付けられていません。

賞罰委員会は、労使トラブルが発生した際に開かれる委員会です。労使トラブルを、公正・合理的・客観的に判断できるメリットがあります