ホワイトカラーエグゼンプションとは?【意味をわかりやすく】

ホワイトカラーエグゼンプションは欧米ではすでに運用されている制度ですが、日本でも「残業ゼロ法案」として2006年前後から言及されるようになりました。ホワイトカラーエグゼンプションとはどのようなものなのか、メリット、デメリットとともに解説します。

「ホワイトカラーエグゼンプション」とは?

ホワイトカラーエグゼンプションとは、ホワイトカラーを対象として働いた時間に関係なく成果に対して賃金を支払う制度のことです。肉体労働であるブルーカラーと比較して、デスクワークを中心としたホワイトカラーは、そもそも就労時間の長短によって評価できない仕事です。

たとえば、能力のある人ほど短い時間で難しい作業を大量に処理できることもあります。労働時間だけで給与を決めるとなると、仕事の遅い人ほど得をするという矛盾した事態が生じてしまうのです。そういった問題点を是正するためにホワイトカラーエグゼンプション制度が欧米では早くから取り入れられてきました。日本でも2007年に政府が法案化に動きましたが、まだ労働基準法改正には至っていないというのが現状です。

部下を育成し、目標を達成させる「1on1」とは?

・1on1の進め方がわかる
・部下と何を話せばいいのかわかる
・質の高いフィードバックのコツがわかる

効果的に行うための1on1シート付き解説資料をダウンロード⇒こちらから


【人事・労務の「めんどうくさい」「時間がかかる」を一気に解決!】

カオナビならコストを抑えて労務管理・タレントマネジメントを効率化!

●紙やExcelの帳票をテンプレートでペーパーレス化
給与明細の発行や配布がシステム上で完結できる
年末調整の記入や書類回収もクラウドで簡単に
●人材情報の一元化・見える化で人材データを活用できる
●ワークフローで人事評価の運用を半自動化できる

詳しくはこちらから

ホワイトカラーエグゼンプションのメリット

ホワイトカラーエグゼンプションのメリットのひとつは、有能な人材を社内外から確保できる可能性が高まるという点です。能力のある人ほどホワイトカラーエグゼンプションを利用する価値があるわけですから、この制度を導入している企業への関心も高くなるのは当然のことといえるでしょう。

これまで、従来の日本の年功序列制度や給与体系におさまらない優秀な人材は外資系などに流出してしまうことも少なくありませんでした。しかし、ホワイトカラーエグゼンプションを活用すればそのような人材流出を回避し、一企業だけではなく日本経済全体の発展を促すこともできるでしょう。しかし「残業代ゼロ法案」として、本来ならばもらえるはずの残業代をカットする悪法という見立てもあり、なかなか改正に至らないというのが現状です。

入社手続き、年末調整、人事評価、スキル管理など時間が掛かる人事業務を効率化。
タレントマネジメントシステム「カオナビ」でリーズナブルに問題解決!
【公式】https://www.kaonavi.jp にアクセスしてPDFを無料ダウンロード

ホワイトカラーエグゼンプションのデメリット

ホワイトカラーエグゼンプションは確かに残業代をカットする制度でもあるため、ある社員にとってはデメリットとなるケースもあります。労働基準法が定める週40時間の労働では仕事を終えることができない人にとっては、むしろ損をする計算になるといってもいいでしょう。もしそれが個人の能力不足によるものならば、スキルアップをはかるなどモチベーションを向上させるきっかけにもなるかもしれません。

むしろ問題になるのは、どんなに優秀な人材でも週40時間ではこなせないような仕事を押し付けてくるような会社です。事実上のサービス残業を強いている実態が知られれば、有能な人材からもむしろ避けられてしまうことでしょう。ホワイトカラーエグゼンプションの悪用は人材確保の観点からもけっしておすすめできないのです。

部下を育成し、目標を達成させる「1on1」とは? 効果的に行うための1on1シート付き解説資料をプレゼント⇒こちらから

ホワイトカラーエグゼンプション導入にあたっての注意

ホワイトカラーエグゼンプションを導入するにあたっては、前提条件を明確にすることが必須になります。たとえばアメリカではホワイトカラーと認定されるには職務内容はもちろんのこと455ドル以上の固定給があるという要件を満たしていなければいけません。ドイツ等のホワイトカラーエグゼンプション先進国でも適用要件が厳格に決められていることが特徴です。

このように対象を厳しくしているのは「残業代がゼロになるだけ」というデメリットの方が大きい層を適用外とするためです。日本企業の中でホワイトカラーエグゼンプションを定着させるためにも、まず適用範囲を明確に定義することは非常に重要だということを忘れないようにしましょう。