ユーザー会レポート

成長を支える「仕組み」とコミュニケーションの「仕掛け」。社員の心理的安全性をつくる“カオナビ活用術”とは?

2024年9月17日

マナベル

ユーザー会

こんにちは!カオナビ ユーザー会担当です。

2024年3月15日(金)、ユーザー会「マナベル」を開催しました。今回のテーマは、『“明日から使える”カオナビ活用術 社員の成長を支える「仕組み」とコミュニケーションの「仕掛け」』。
法人の経営課題に応えるサービス・商品をインテグレートし、販売・構築・保守サポートを行う総合商社である株式会社エイコーさまにご登壇いただきました。

ご参加できなかった皆さまにも知見を取り入れていただけるよう、当日の内容をまとめましたので、ぜひご一読ください!

※掲載内容はすべてユーザー会当日時点の情報です。

「マナベル」とは?

「マナベル」はカオナビを使いこなしているユーザーさまをお招きし、実践例を直接お話いただくセミナーです。さまざまな業種のユーザーさまにご登壇いただいており、「カオナビ導入の経緯」「カオナビを使ってできたこと」「ぶつかった壁とその乗り越え方」など、赤裸々なトークが必見です。
カオナビではそのほかにも、導入目的別の使い方を解説するセミナーや、ユーザーさま同士で活用方法をディスカッションし合う交流イベントも開催。今後、開催予定のセミナーは、以下をチェックしてみてください!
>>今後の開催予定のセミナーを確認する

ご登壇者紹介

北村 直也 様

株式会社エイコー
グループ本社 本社管理部

電機メーカーで財務経理、経営企画として勤務し、人事労務も経験。その際、日本で最初の「ワークシェアリング」導入に携わる。その後、株式会社エイコーに入社、人事業務に従事。2020年に国家資格キャリアコンサルタントの資格を取得し、内定者のキャリアを考えるサポートも行っている。現在は同社の人事労務採用の責任者。

※ご登壇当時の情報です。

カオナビを使った評価の可視化 評価業務の生産性UP

※ここからは実際に北村さまにお話しいただいたセミナー内容です!

カオナビ導入前までは、Excelの目標管理シートとメールを使った評価運用を行っていました。
当時の課題としては、過去の記録を追いづらく、「メールに添付」という個々に発生する工数が現業部門だけでなく、管理部門の大きな負担となっていることでした。

システムの導入にあたって、会社の予算との兼ね合いや社員の使いやすさなどは重要です。どのような仕組みやツールを使ったらいいのかを7年ほど検討して、カオナビを導入することに決めました。

カオナビを導入した決め手は、評価の可視化ができることと、評価業務の生産性が上がることです。具体的には、評価点が一覧で見られて、書類の提出状況もわかるようになりました。新しいツールを導入することで、今までExcelで自由に表現できたことが制限されるかもしれないという懸念点もありましたが、カオナビでもExcelを使うように自由にシートを作り込めることが、導入の大きな決め手でした。

カオナビのシートの作り込みには一定のスキルが必要となりますが、担当者の操作スキルは自然に上がり、一方で紙やメールのストレスから開放されます。また質の高い「見える化」につながるメリットはとても大きいと感じます。今では社員一人でも運用できるようになっていて、部下に任せられるようになったのも大きなメリットだと感じています。

明日からすぐ職場で実践できる!活用事例4選

今回は、明日からすぐに職場で実践できる活用方法を4つご紹介します。難しいものではないので、ぜひ活用してみてください。

①プロファイルブックのシートで「多様な自己表現」

プロファイルブックのシートを使って「知ってほしい私の趣味」のチェックシートを作って、社員全員の趣味を共有できるようにしています。社員が入社したときに自己紹介のシートを書くだけでは表現しきれない部分を、あらかじめ用意された項目にチェックを入れてもらうことで表現できる部分が増えると思います。

社員は趣味にチェックを入れて検索することもできるので、共通の趣味の人がわかります。たとえば「ラーメン」にチェックを入れて検索をかけると、当社の30名ぐらいの名前と顔が見られます。

聞くところによると、飲み会の場での話題だけでなく、最近では、部下の「趣味150選」に目を通してから、1on1をする管理職もいると聞いています。

②「受講記録」を個人に紐づけ集約化

総務部門の業務に関わるところでは、安全運転講習の受講記録の活用です。プロファイルブックのシートで「ドライビングチェックシート」を作成し、社員の安全運転講習を時系列で表示、本人と上司のコミュニケーションツールとして活用できるようにしました。

社用車での事故を防ぐためドライビングスクールの研修を行っているのですが、受講後に発行されるチェックシートを時系列で表示できるように設定しました。講習を受けて終わりではなく、結果を上司とチェックし合い、安全につながるコミュニケーションに活かしてもらっています。これを継続していくことで、事故の抑制につながる一つのきっかけになると考えています。

③管理職の「マネジメントチェックシート」

ボイスノートを使った当社オリジナルの「マネジメントチェックシート」を作成し、年2回実施しています。

もともとは当社役員が経営・マネジメントの観点で素案を作成しExcelとメールでやりとりしていたものを、カオナビで運用できるようにしました。

マネジメント層に身につけてほしいスキルやマインドセットを明確化し、そのPDCAが定期的に回せているかどうかを管理職全員に年2回アセスメントします。自己アセスメント結果は、すぐに設問ごとに円グラフ化されるので、他回答者における調査の「傾向」をチェックすることが可能になりました。

グラフ化という見える化につなげることもできて、受講する方もチェックをするだけで済みます。私たちがやりたい項目をカオナビのシステムの中で作り上げることができた事例です。

④部下との会話を記録「成長マトリックス」

管理部門では若手社員に対する1on1で「成長マトリックス」の考え方を導入しています。成長
マトリックスは当社独自の取り組みで、1on1の課題としてあげられる「話題を何にするか」に着目した若手成長支援のツールです。

社内では、1on1研修をきっかけとして、「面談とは違う」1on1の形式が少しずつ実施されるようになりました。この1on1の結果を記録する様式としてカオナビを活用し、上司と部下の双方がその記録を確認できる「面談記録Aシート」と、部下には記録を閲覧できない「面談記録Bシート」に分けて管理しています。権限設定の中で「ここは見えるよう、ここは見えないよう」と決めて使えるようになっています。

このシートを使うことで上司が部下の考えていることに驚いたり、反省したりするケースも多くあります。部下のためのように見えて、実はそれをやる側の上司のためにやるものであるのかもしれません

カオナビが新入社員の心理的安全性につながった事例も

責任者の私がカオナビの導入で最も感じたことは「心理的安全性」です。特にコロナ禍の新入社員は、会ったことのない社員に電話をかけるときにカオナビを見てから電話をかけるようにしていたそうです。さらに対面で会ったとしてもマスクで顔が隠れて、どんな笑顔があるかもわからない時期でした。

これをカオナビで表現することによって、そんな新入社員の怖さを和らげてあげることができたと思うんです。

大げさなことを言ってるかのようですが、やっぱり現場ってそういうものなんですよね。会社の中にはいろいろな人がいて、みんなが同じように仕事ができるわけでも、同じマインドが持てるわけでもない。そんな中でカオナビを導入することで、心理的安全性につなげられていたと思います。

今後の展望として、会社のビジョンを「人材の中期経営計画×カオナビ」としています。

目標にとどまってた会社が大事にしているもの、ビジョン、方向性、ミッション、そういったものをきちんと言語化を行いました。それを達成するための長期のビジョン、中期(3年間)の計画を立てました。

キャリアの形成支援それから人事制度の刷新、採用力の強化、こういったところも皆さんどの会社様も同じかと思います。こういったところに注目しながら、学習と成長のサイクルを回していく

人材の中期経営計画を作り、今後もカオナビを活用して、一生懸命考えてやっていきたいと思います。

【Q&A】カオナビの浸透に向けて行った具体的な施策は?

参加者からのご質問にも丁寧にお答えいただきました。

Q)取り組みについて社員に「支援」と感じてもらえるのか、「負担」と感じさせてしまうのか、その塩梅が難しいなと思っています。社員の皆さんに伝えていることはありますか?

A)別々のシステムを使ってさまざまなことをやると社員に負担を感じさせてしまうので、全部カオナビだけで運用することで安心感につながっていると思います。具体例を出して「今まで20分かかっていた作業がカオナビなら5分でできるようになる」と言葉で伝えることも大切だと思います。

Q)管理職の方のマネジメントとチェックシートの取り組みの部分で、その結果をもとに人事としてどのような活動をされているのでしょうか?

A)基本は自分と向き合うためにやってもらっています。その先には360度評価につながったり、そのためのデータという認識はしますが、管理職は忙しいので振り返る時間はほとんど取れないですよね。そこでこのマネジメントチェックシートを使って15分くらい振り返るための時間をつくってもらうイメージが良いのではないかなと思っています。

ユーザー会を終えて

今回は、大阪にてさまざまな企業のユーザーさまにお集まりいただき賑やかなユーザー会でした。情報共有を主導されてきた北村さまならではの目線で、明日からすぐに実践できる事例をお話しいただきました!

カオナビのユーザー会では機能の使い方に限らず、さまざまなテーマを取り扱っていく予定です。「カオナビに集めたデータを採用や経営に活かす方法が知りたい!」「いま取り組もうとしている○○の人事施策について相談」など、ぜひお気軽にご意見をお寄せくださいませ!

また、カスタマーサクセスチームでは、X(旧Twitter)も運営中。セミナー情報や便利な活用テクニックなどを定期的につぶやいていますので、チェックしていただけると嬉しいです!

それでは、今後もカオナビをどうぞよろしくお願いいたします!


今回のセミナー動画や資料はカオナビキャンパスオンラインでご確認いただけます。
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