会社間の情報共有不足
イノチオみらい(イノチオファーム豊橋)代表/大門弘明様(以下、大門様):イノチオグループは日本の農業を多面的に支援する総合農業サービスを展開しています。IoTを活用した収量管理など最先端のスマート農業にも取り組み、農業の人事課題についても共有してきました。
イノチオホールディングス人事総務部部長/小田昌明様(以下、小田様):自社を振り返るとホールディングス制の17社で十分な連携ができておらず、それを人事の問題と考えていました。顔と名前を知らない同士が増えて、人事評価は紙とエクセルで追いつかず、そのために会社間の情報共有がほとんどできていなかったのです。
カオナビはプログラミング知識ゼロでできる
イノチオホールディングス人事総務部人財開発課課長/今木裕介様(以下、今木様):カオナビの導入は、懸案の人事評価システムを柔軟に構築できることが決め手となりました。プログラミング知識がいらず、高額なカスタマイズがいらないことも魅力でした。
人事評価をデジタルで一元化
小田様:導入目的でもあった人事評価では、2020年4月から評価機能の「スマートレビュー」に各社員の目標を書いた、有限実行シートを登録し、従来から大幅に作業を短縮しました。第1回目の評価を9月に予定しており、集計や分析の効率化を期待しています。
今木様:目標や評価は人材データベースの「プロファイルブック」に紐付け、全社で共有しています。顔が見えるおかげで、共有した情報にも関心をもらいやすいですね。
アンケートを作成し人事課題を可視化
小田様:2019年11月にはアンケート機能の「ボイスノート」で組織と自身の課題調査を行い、会社ごとの課題の傾向や差異を可視化して共有しました。ゆくゆくは会社へのエンゲージメントの指標として反映させていきます。
今木様:以前は調査をシステム部門に依頼し、手間やコストがかかっていました。「ボイスノート」は手軽なので、実施回数は劇的に増えました。
“顔写真と情報の共有”の価値を再確認
小田様:他にも「シナプスツリー」で組織図を作成し、毎月配布していた職責表を廃止しました。基幹システムのデータ反映もRPAで自動化する予定です。
今木様:「シナプスツリー」は現場でも活用され、広報からは「社内取材や情報を発信する対象者を効率的に探せる」と聞きました。他部門でも関係者の事前チェックや相談相手の検索など、様々な活用がなされています。
大門様:役員には細かな評価内容が限定公開されており、チーム編成や人材登用など具体的に事業戦略を考えることができます。
農業のDX化が見えてきた
小田様:今後はサークル活動などノンオフィシャルな横のつながりの創出にも活用していきたいですね。
大門様:農業における3大コストは人件費・減価償却費・エネルギー費と言われており、人材配置の最適化が重要です。カオナビで得られた知見を活用しながら、当社のソリューションとして人材管理を含めた農業のDX(デジタルトランスフォーメーション)にも貢献したいと考えています。
- 創業
- 1909年
- 資本金
- 3億3,600万円
- 社員数
- 936名(2020年5月現在)
- 事業内容
- 農業用ハウスの施工管理、農薬・肥料等の販売、営農支援、病害虫・土壌の分析診断、花きの育種・品種開発・苗生産、農産物の生産