求人情報メディアや不動産情報メディアを中心に成長してきた株式会社リブセンス。
事業成長に伴い、社員数の増加や組織の新設・統廃合があるなか、人材(タレント)に紐づく様々な情報を適切に管理し、効果的に活用・育成するための基盤となり得るシステムを求めていました。
「『カオナビ』の導入によって適切な人材マネジメントが進みました」と語る人事部の坂本沙織様と金土太一様にお話を伺いました。
株式会社リブセンスについて
新しい「あたりまえ」を創出することで成長を遂げる
株式会社リブセンス(以下、リブセンス)は2006年に創業して以来、求人情報メディアを中心に、不動産情報メディアにも領域を拡大し、大きな成長を遂げてきました。
坂本沙織様(以下、坂本様):「弊社は、『人々を幸せにする、あたらしいあたりまえを発明する会社』を目指しています。私たちが提供するサービスを通じてユーザー様やお客様に喜んでいただき、同時にサービスを提供する私たちも幸せになれる。事業活動を通じて、そんな 「幸せの連鎖」 を生み出したいと考えています。
創業事業であるアルバイト求人情報サイトの『マッハバイト』は、採用決定などの結果が出た際に求人掲載企業から費用をいただく「成功報酬型」のビジネスモデルで、アルバイト求人情報メディア業界の常識を変えました。その後も、転職クチコミサイト『転職会議』や、ビッグデータを活用し不動産物件の市場価値や現地の治安・地盤等の評価をオープン化した『IESHIL』など、多角的な物の見方、行動の仕方が、世の中に常識として定着していくような新しい「あたりまえ」を実現できるサービスの開発・運営を目指しております」
「カオナビ」導入の背景
事業成長によって増え続ける、様々なポジション。散在する社員情報を一元化し、適切な人材マネジメントを進める必要があった。
リブセンスが「カオナビ」を導入したのは2016年10月。当時、創業10年を迎え、運営するサービスも増え、社員数も増加していました。新入社員や社内異動、兼務社員も多くなっていたそう。
坂本様: 「ベンチャーの宿命ともいえると思いますが、次々と生まれ、成長する事業・サービスに対して人が足りていないという側面もあり、ひとりの社員が複数のグループを兼務することがあります。これをシステム上でも柔軟に対応する必要がありました。
また『カオナビ』以前に使っていた人事基幹システムでは、設定を変更する度にサポートに問い合わせを行い対応可否から確認してもらう必要があり、増えていく兼務や異動への対応が煩雑な状態となっていました。加えて、社員情報が様々なフォルダに保管されていたため、配置転換や異動会議の際に必要な情報をすぐに見ることができませんでした。複雑化する組織体制に合わせて柔軟に扱えるタレントマネジメントシステムはないか、と探していた時に『カオナビ』を知りました」
「カオナビ」導入の決め手
導入の決め手は柔軟さと使いやすさ
求めたのは、組織変更や人事異動、そして人材をより深く理解するための項目の追加などの様々な変更に、柔軟に対応できるタレントマネジメントシステム。そのため、シンプルさとユーザーの使いやすさにこだわりを持つ「カオナビ」は、まさにリブセンスが求めていたものだったそう。
金土太一様(以下、金土様):「『カオナビ』なら、柔軟かつ簡単に、社員情報の入力・変更ができると思いました。それに、社員の基本情報から面談情報まで、全ての社員情報を一元管理できます。必要な情報を、必要なタイミングで、その情報を必要とする人と共有もできる。とても魅力的なシステムだと感じました」
細かくアクセス権限を設定できるところも◎
坂本様: 「複数の業務を兼務する社員がおり、社員のなかには主務の事業部と兼務の事業部の双方で役職が異なる場合があります。たとえば、主務の事業部ではリーダーを務めている社員が、兼務先では一般社員のケースもあります。この場合、リーダーという一律のアクセス権限設定では、本来は見られないはずの兼務先の社員情報にアクセスできる、という矛盾した事態が生じてしまいます。そのため、タレントマネジメントシステムを導入するにあたって、アクセス権限を個別で細かく設定できるかどうかは、重要な選定ポイントでした。『カオナビ』はこの点に関しても、柔軟に対応できると感じたため、導入を決めました」
充実したサポート体制で活用に手応え
リブセンスは、「カオナビ」の専任ディレクターが一年間初期導入をサポートする「導入ディレクション」も契約。「導入ディレクション」によって「カオナビ」を活用していく手応えを掴んだそう。
坂本様:「使い方に困った時には、サポート担当者様が訪問してくださったり、電話やメールで相談できたりと、状況にあわせて柔軟な対応をしてくださいました。迅速かつ親切に対応していただけたので、とても助かりました。導入後の一年間、丁寧にサポートしていただけたことで、今後も『カオナビ』を活用していく手応えを感じることができました」
「カオナビ」の活用方法
人事異動の会議で、話題に挙がった社員のことは「カオナビ」で確認する習慣が生まれる
リブセンスは、人材データベース機能であるPROFILE BOOKに社員の基本情報はもちろん、Band(リブセンス独自の等級制度)や給与・評価、異動の履歴などに関する情報も入力。社員情報を一元管理することで、マネジメント、現場社員の双方にメリットが生じたそう。
金土様:「社員情報を『カオナビ』に集約することは、現場にとってもメリットがあります。たとえば、人事異動を検討する会議では、話題に挙った社員の情報を『カオナビ』ですぐに確認できるようになりました。社員のことで気になることがあったら、すぐに『カオナビ』で確認する。そんな習慣ができたと考えています」
坂本様:「また経営層だけではなく、現場の一般社員含め、全社的に以前のシステムと比べて利用する頻度が増えました。顔写真を中心としたシステムなので、顔と名前を一致させることや、誰がどの部署にいるかの確認などが分かりやすいようです。全社のチームワーク向上やコミュニケーションにも一役買っていると思います。弊社では『チーム・リブセンス』といって、役職や職種、事業部を超えてリブセンス全体で一つのチームであることを大事にしようとする価値観がありますが、『チーム・リブセンス』という言葉だけでなく、『カオナビ』のようなツールがあることが、その実現の一助にもなり得ると思っています」
VOICE NOTEで毎月、社員のコンディションを把握
さらに、「カオナビ」を導入したことで、アンケート機能であるVOICE NOTEを使った新しい施策も生まれたそう。毎月、社員に自分のコンディションを5段階で自己申告してもらう「Monthly What’s up!?」です。
坂本様:「『Monthly What’s up!?』は、その名の通り「今月調子どう!?」というもので、社員のコンディション確認を目的に利用しています。本来は、人事が直接コミュニケーションを取りたいところですが、時間も人も限られており効率的ではない。そのためアンケート形式でヒアリングを行うことで個人や部署の状況を確認し、異動・配置に向けた取り組みなどに活用しています。VOICE NOTEの機能があることで、『Monthly What’s up!?』の施策をスムーズに導入・運用できています」
SMART REVIEWで、リブセンス独自の360度評価を実現
またリブセンスでは、「フィードバックを通して自分と仲間を知り、相互に高め合う」ことを目的とし、直属の上司以外の社員からコメントをもらえる『Livesense 359°Feedback』という、いわゆる「多面評価」のような仕組みを運用しています。
金土様:「弊社の場合は、評価ではなく、あくまで社員の『能力開発』を目的にしているので、誰からフィードバックをもらうのかは評価制度のように形式で決まるものではなく、社員が自ら希望を提出し、希望をもらった社員が回答できるか判断し実施しています。運用には複雑な設計が必要で、導入当初は別のシステムでやっていたのですが、運営側の工数が膨大になり、『カオナビ』の評価ワークフロー機能であるSMART REVIEWに切り替えました。SMART REVIEWのカスタマイズ性は非常に役立ちました」
SYNAPSE TREEを配置や異動のシミュレーションに役立てたい
また、組織図機能であるSYNAPSE TREEも組織体制の把握や組織改編時に役立つと考えているそう。
金土様:「新しい部門ができるなど、次年度の組織体制を考える際に、組織全体を一目で確認できてシミュレーションもできるSYNAPSE TREEは便利だと感じています。現在は、毎月の異動によって生じる組織図の変更をエクセルで行っているのですが、煩雑でミスも起こりやすい状況となっています。SYNAPSE TREEをもっと活用できれば、作業ストレスやヒューマンエラーの軽減にもつながると考えています」
- 創業
- 2006年
- 資本金
- 235百万円
- 従業員数
- 431名(アルバイト・契約社員等を含む)
- 事業内容
- アルバイト求人情報サイト『マッハバイト』(旧ジョブセンス)に「成功報酬型」と「祝い金」というアルバイト業界初の仕組みを取り入れ、急成長。その後、転職クチコミサイト『転職会議』や中古マンションの市場価値をリアルタイムで査定する不動産情報サイト『IESHIL(イエシル)』といったメディア事業を手がける。