課題
- 人事評価制度導入から時間が経ち、機能しなくなってきていた
- 人材データがバラバラに管理されており、活用できていなかった
活用法
- 新たな人事評価制度の運用をカオナビ上で実施し、データを蓄積・活用
- 人事異動の検討や1on1ミーティングなどのさまざまな場面で機能を活用
効果
- 人事評価の集計業務のほか、進捗管理や評価調整なども大幅に効率化
- 職員の顔がカオナビ上で可視化されることで、コミュニケーションが円滑に
2008年度から人事評価制度を導入している長野県塩尻市では、さらなる戦略的な人材マネジメントの実現を目的としてカオナビを採用。変化の著しい現代を乗り越えるため、カオナビを活用した新たな人事制度の仕組みづくりにチャレンジしています。塩尻市のカオナビ活用状況や今後の展望について、総務部 総務人事課長補佐 兼 職員係長 北野幸徳様、総務部 総務人事課 職員係 天野国幸様にお話を伺いました。
導入のきっかけは、「誰もが納得できる」評価の仕組み
塩尻市では、自治体としては比較的早い2008年度から人事評価制度を導入し、昇給や勤勉手当に評価結果を反映してきました。しかし、制度導入から約15年が経過する中で、フィードバックの仕組みがしっかり機能していなかったり、あるいは評価結果を昇任や人材配置につなげられる仕組みができていなかったりと、制度そのものに対して職員の納得度が低くなっているといった課題がありました。
また、評価結果のデータや承認に関するデータ、人事異動に係る意向調査のデータがExcelベースでバラバラに管理されていたため、個々の職員を軸にしたデータの一元的化や蓄積、分析などができていないという課題もありました。
そういった背景を踏まえ、2021年度から人事評価制度の改革に着手。それにあわせて戦略的な人材マネジメントの実現に向けてカオナビの導入を決めました。
人事評価、異動検討、1on1––人事業務の効率化をカオナビで
まずは新人事評価制度の運用を「スマートレビュー」で実施しました。人事評価の進捗管理が効率化されるとともに、課題であったフィードバックの仕組みも構築できたほか、評価結果のデータ蓄積が可能となりました。
また、2023年度からは人材配置の検討に「シナプスツリー」を活用。人事評価の結果や異動に関する意向調査データなど、異動を検討するうえで必要な情報・データを「シナプスツリー」上に連結させて俯瞰しながら異動検討を行っています。
そのほかにも、1on1ミーティングの仕組みをカオナビ上で構築したり、「プロファイルブック」機能で人材情報を一元化したりと、人事業務のさまざまな場面でカオナビを活用しています。
人材情報の可視化が“人材交流のハードル”をぐっと下げる
人事評価については、カオナビの導入により集計業務のほか、進捗管理や評価調整などもシステム上で見える化されることで、大幅に効率化できました。また、人事評価の結果をカオナビ上に蓄積できるようになったため、昇任昇給や人材配置を最適化できる基盤環境が整えられました。
近年、若手職員の増加により、組織が若返ってきている中、「プロファイルブック」で職員の顔を可視化できたため、決裁や相談に行く前に顔が確認できるようになったという声もあります。
今後は「プロファイルブック」上で職員のスキルや経歴、資格などの見える化を行い、部署を超えたクロスメンター制度を作っていきたいとも考えています。
人事DXの推進で、時代の潮流を捉えられる自治体へ
今後はカオナビの機能をフル活用して、より職員の納得度の高い評価制度へとバージョンアップさせたり、経験年数だけではなく、意欲や能力の高い人材が自身のキャリアデザインを実現できる仕組みづくりを推進するなど、今まで以上に果敢に挑戦できる組織へと変革を進めていきたいと考えています。
社会の変革が著しい中、民間企業だけではなく、私たちのような自治体の経営にもスピード感が求められています。自治体が時代の潮流をしっかり捉えて、必要なときに必要な政策を打っていく。そのためには、適切な人材を育成し、配置できる仕組みの構築が急務だと考えています。カオナビを活用して、そのような仕組みづくりにチャレンジしていきたいですね。
- 設立:
- 1959年(昭和34年)
- 職員数:
- 551名
- 業種:
- 官公庁