株式会社ビデオリサーチは、1962年9月に視聴率調査会社として設立されました。今では視聴率の調査だけでなく、広告統計データ、各種メディア接触データ、マーケティングデータおよびクライアントの課題を解決するためのカスタマイズ調査など、幅広い分野でサービスを展開しています。メディア環境の変化と生活者のスタイルが多様化する中で、常に信頼性の高いデータと、お客様の課題に合わせたソリューションを提供し、成長を続けています。
今回は、経営管理局局次長 兼 総務人事部長の長谷川氏と、経営管理局・総務人事部主事の中西氏に、カオナビ導入の経緯と活用シーンについてお話を伺いました。
導入の経緯
これまでの事業基盤を活かし、次なるステージへ。 クラウドサービス導入や人事情報の共有など、新しい取り組みも率先していく。
人材マネジメントについてどのような取り組みをされていますか?
創立50周年を機に掲げた新たなスローガンは「提供から提言まで。」 次の50年を見据え、「組織」「評価」「風土」の変革をテーマに体制を一新。
長谷川氏)
2012年に創立50周年を迎えた当社ですが、これを機に、次の50年に向けた会社の在り方を考え、事業基盤、組織風土について見直していこう、という動きがありました。新たなスローガンは、「提供から提言まで。」。要するに、視聴率という公共性の高いデータを正確に提供する、という事業だけでなく、その先の世の中を取り巻く生活者・メディア・企業を繋ぐための知見も提供できる会社を目指そうということです。
人事面でも「組織」「評価」「風土」の変革という3つのテーマの下、改革が始まりました。スローガンの「提言」を担う新たな組織『ソリューション推進局』の発足や、新しい行動指針に基づく評価項目の変更、社内の風土改革を推進するプロジェクトの発足などが動き始めています。今までの風土文化を変革し、新しいことにどんどんチャレンジしていけるような環境を作ることを心がけています。
人事システムの導入を決意した背景とは?
求めていたのは、「人事部向け」ではなく「全社向け」のシステム。 全社で情報を共有するために、既存の人事システムの見直しが必要だった。
長谷川氏)
カオナビ導入前、実はすでに別の人事システムを利用していました。基本的には労務処理や人事データ管理のために導入したものですが、部下の情報を把握したいというマネジメント層からの要望もあり、一部の情報は人事部以外にもオープンにしていました。ゆくゆくは社員の面談情報や異動希望などもシステム上で管理し、実際に面談を行う際にツールとして活用できれば、と考えていましたが、実際は思うように運用にのりませんでした。というのも、「人事情報を正確に処理・管理する」ためのシステムは、そもそも情報を全て人事部でクローズドすることが前提となっており、「人事情報をオープンにして共有する」という使い方を想定したものではなかったからです。当然、操作方法を知らない人事部以外の社員にとっては、使いやすいインターフェイスではありませんでした。結局、せっかく役員やマネジメント層にオープンしても、あまり活用されない状態でした。
人事部としてはもっと全社で情報を共有しあい、社内のコミュニケーション活性化や人材育成に活用したい、という思いがあったため、システム自体の見直しを検討することとなりました。昔は、セキュリティの都合上人事システムは自社サーバー内での運用が前提でしたが、今ではクラウドサービスのセキュリティも担保されており、安全に運用できるようになったので、選択肢は広がったと思います。
カオナビを選んだ理由
システムの活用頻度は「使いやすさ」に比例する。 オーバースペックなものではなく、ニーズにあったシステム選びが重要。
カオナビを採用されたポイントを教えてください。
システム部門を介さずに、人事部の中だけで運用を賄える。 カオナビは、潔いくらいシンプルなインターフェイスが印象的だった。
中西氏)
人事システムを入れ替えるのであれば、役員陣やマネジメント層だけでなく、現場の一般社員にも使ってもらえるシステムにしよう、と考えました。となると、やはりインターフェイス、使い方の分かりやすさは重要です。更に、使い方や仕組みを確認するために、システム部門を介さなくても、人事部の中だけで運用を賄えるようなシステムが良いと思っていました。
以前のシステムは、高度な機能がいくつも備わっていましたが、その分仕組みが複雑でわかりづらく、多くの機能の中で使っているのはごくわずか、という状態でした。結局、機能満載なシステムを導入したところで、オーバースペックでなかなか活用されないんです。確かに便利そうな機能が多いと、一見魅力的に感じますが、それよりも「活用しやすい」ことに重点を置きました。
カオナビは、潔いくらいシンプルなインターフェイスが印象的でした。キーワード検索やマウス操作など、日頃少しでもインターネットを利用している人であれば、誰にでも使えるというのは、他のシステムには無い特徴です。また、クラウドサービスなので、導入から運用まで人事部だけで完結できることも大きなポイントでした。
今後、どのように活用を進めていこうとお考えですか?
全社員が、人事のインターフェイスにいつでもアクセスできる。 「人に関するデータは全てカオナビを見ればわかる!」という状態が理想。
中西氏)
カオナビ導入後、全社員にユーザーIDを付与し、情報をオープンにしました。役員陣、マネジメント層含め、社員が人事のインターフェイスにいつでもアクセスできるような状態です。今までは新入社員が入った時や人事異動があった時など、人事部に社員情報に関する問合わせが多く来ていましたが、今ではカオナビにログインすればすぐに確認できる、というのがいいですね。役員陣も、社員を食事に連れて行く時など、事前に一人ひとりの情報を把握するために、カオナビを活用しています。やはり、マニュアルが無くても使えるということ、画面が見やすいということが、今までのシステムと比べて活用頻度が高くなった要因だと思います。
社員から「使い方」に関する問合せはほとんどありませんが、「ここを改善してほしい」という要望を受けることがあります。それだけ使われているということでしょうね。
今は、社員の基本的な情報をカオナビに登録して活用していますが、今後はキャリア情報や面談履歴、評価履歴などもカオナビに蓄積していき、時系列で管理できるようにしたいと思っています。早速今年から、キャリア形成という自己申告アンケートをカオナビの「Voice Note」を使って運用し始めたところです。
長谷川氏)
ゆくゆくは、プライベートな情報も任意で登録し、共有出来るようになれば、もっと社員全員で活用していけるのではと思っています。例えば「サッカー部」「○○大学OB会」「○○県人会」のようなリストを作り、社員同士のコミュニケーションの活性化につながるような使い方もおもしろいかもしれませんね。
とにかく、「人に関するデータは、全部カオナビを見ればわかる!」という状態にするのが理想です。
- 設立
- 1962年
- 事業内容
- 視聴率調査事業・コンサルティング・マーケティング事業
- スタッフ数
- 413名